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2024.08.19

川辺での時間を楽しむ「川見」、幌平橋たもとで今年もスタート 屋台や遊具、ライトアップも~川のせせらぎで感じる夏

小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

川見が開かれている幌平橋たもとの河川敷
川見が開かれている幌平橋たもとの河川敷

 札幌の市街地を流れる豊平川に親しみ、川辺での時間を楽しむ「川見」が札幌市中央区の幌平橋たもとの豊平川河川敷(南16条西1丁目)で開かれています。屋台やキッチンカーが出店しているほか、子ども向けの遊具も設置。河川敷のチェアとテーブルや、川に向かったベンチもあり、川のせせらぎや流れから吹いてくる風を感じながら、夏を楽しむことができます。8月31日(土)まで。

8月末までの開催期間は過去最長

会場で川のせせらぎを聞きながらくつろぐ人たち
川のせせらぎを聞きながらくつろぐ人たち

 川見は、「花見」や「月見」のように、川を眺め、川の近くに集まってのんびり時を過ごそうと、2017年に初めて開催。新型コロナの影響で2年間休止したものの、22年に再開。昨年は9日間で約3万人が来場しました。今年はこれまでで最長の15日間、毎日開催します。

会場に用意された、子どもに大人気のふわふわ遊具
子どもに大人気のふわふわ遊具
開催初日、元気いっぱいダンスを披露する子どもたち
元気いっぱいダンスを披露する子どもたち

 会場には空気で膨らませた「ふわふわ遊具」が設置され、子どもたちに大人気です。初日の17日には、芝生で子どもたちがダンスを披露。そろいの衣装を身に着け、ポンポンを手にした子どもたちが、飛び上がったり足を上げたりして、元気いっぱいかわいらしい演技を見せていました。

期間中毎日、屋台やキッチンカーが出店

キッチンカーで出店している「FINCSI EUROPE(フィンチヨーロッパ)」フリアギェルさん夫妻
笑顔の素敵なフリアギェルさん夫妻

 屋台やキッチンカーは毎日、10店程度営業。キッチンカーで出店している「FINCSI EUROPE(フィンチヨーロッパ)」は、ハンガリーのストリートフード「ランゴシュ」のお店。生地を平たく伸ばして油で揚げ、揚げた生地の上にチーズやサワークリームなどの具をのせた「揚げピザ」です。

 店は、ハンガリー出身のフリアギェル・ゾルターンさんと妻のフリアギェル塚本記子さんが運営。キッチンカーで営業を始め、今年で3年目です。市内各地で営業しており、イベントなどにも出店しています。

油で揚げて、ふわっと膨らんだランゴシュとビール
油で揚げて、ふわっと膨らんだランゴシュ。ビールにぴったり

 ランゴシュは直径20センチほど。表面はカリッと、中はふわもちの食感です。ハンガリーで定番のチーズとサワークリーム(700円)は、揚げたての生地にサワークリームを塗り、削ったゴーダチーズをたっぷり。ガーリックオイルをかけるのがおすすめだそう。これは、ビールにぴったり。川見では、ランゴシュと相性抜群というチェコビール「ピルスナーウルケル」(600円)も販売しています。

 ランゴシュは「チーズとトマトソース」(700円)や「キャベツ」(600円)、シンプルな「ガーリックオイル」(400円)など食事系のもののほか、「リコッタチーズとレーズン」(700円)や「ハンガリー風りんごフィリング」(同)など、おやつになる甘いものもあります。

手羽熊のスタッフさんたち
手羽熊のスタッフさんたち
ボリュームたっぷり、大ぶりな手羽先
ボリュームたっぷり、大ぶりな手羽先

 屋台の「札幌手羽先 居酒屋 手羽熊」は、札幌市清田区真栄に店を構えています。何度か移転しながら14年間営業しており、道外からもイベントへの出店要請があるほどの人気店です。

 川見では、自慢の「札幌手羽先」(しお3本700円から、甘辛タレ3本800円)を筆頭に、「屋台の太麺焼きそば」(700円)や「イカの和風マヨネーズ焼き」(900円)、野付産の「ジャンボホタテ」(800円)など、ビールや酎ハイにぴったりの居酒屋メニューを提供しています。

2トン車仕様のFOOD TRACKSのスタッフ
2トン車仕様のFOOD TRACKSのスタッフ
北海道朝市の海鮮焼き
北海道朝市の海鮮焼き

 2トン車仕様の大きなキッチンカーは「FOOD TRACKS」。川見では「ざんぎ」(500円)や「ポテトフライ」(400円)、たこ焼きを揚げた「あげだこ」(500円)など、揚げ物を中心に提供していますが、イベントによって、タコスやワッフルなどさまざまなものを出すそうです。「ざんぎ食べに来てくださーい」とスタッフみんなで撮影に応じてくれました。

 屋台で出店していた「北海道朝市」は、「焼き牡蠣」(800円)や「殻付きほたて」(2枚800円)、「つぶ貝」(2個600円)のほか、「海鮮焼きそば」(800円)や「海鮮アヒージョ」(1000円)など、海鮮が自慢です。

炭火で焼き鳥を焼くあくとのスタッフ
炭火で焼き鳥を焼くあくとのスタッフ
「焼き鳥食べに来て~」とPRするスタッフ
「焼き鳥食べに来て~」とPRするスタッフ

 すすきのの「WARAYAKI酒場あくと」などを運営するWINSTは、屋台に出店し、焼き鳥を3本500円で販売しています。炭火に向かって、スタッフさんが真っ赤な顔で一生懸命焼いていました。

 また、会場にはバーベキューを楽しめるコーナーもあり、牛バラや豚バラ、若鶏もも肉と野菜のセット(3000円)やラムショルダーとウインナー、豚タンと野菜のセット(同)も、炭火のBBQ台付きで用意しています。

夜を彩る幌平橋ライトアップや「竹あかり」も

ライトアップされた幌平橋
ライトアップされた幌平橋

 夜にはライトアップも実施しています。幌平橋にブルーを基調にしたLED3万個を取り付け、幻想的な光を投げかけています。このLEDは、冬に札幌の中心部を光で彩る「さっぽろホワイトイルミネーション」で使っているものを利用しているそうです。

優しい光を放つ竹あかり
優しい光を放つ竹あかり

 また、今年は初めて、「竹あかり」も設置しています。市民有志でつくる「森の時間SNOW HOKKAIDO」が九州から孟宗竹を取り寄せ、大小さまざまな形に模様を彫り、竹の灯籠を作成。最大で高さ3メートルほどのオブジェに仕上げています。それらをLEDで照らしだし、周囲に柔らかく優しい光を投げかけています。グループ代表の横山芳江さんは「竹あかりは、災害復興など地域再生や地域づくりを願って続けてきており、川見の『地域を元気にしたい』という思いに賛同しました」と話しています。

 幌平橋のイルミネーションと竹あかりは期間中の毎日、午後6時から9時まで実施しています。

「のんびりした時間」を大切に

川見を主催している株式会社「川見」CEOの神代さん(左)とメンバーの加藤大吾さん
川見の神代さん(左)とメンバーの加藤大吾さん

 川見を主催している株式会社「川見」CEOの神代(くましろ)晃嗣さんには、広々とした河川敷や自然豊かな河畔林のある豊平川を、地域の財産として守り、活用し、川見を札幌発の地域文化として定着させたいという思いがあります。神代さんは「川見を始めて8年目。周囲の人が『今日は川見日和だね』と言ってくれるようになり、少しずつ定着してきていると感じています」と話します。

 川見を始めた当初はステージを設け、ショーやイベントも実施していたそうですが、「川のせせらぎを聞いて、のんびり過ごしたい」という声を受け、昨年からはステージを中止。今年も、BGMなどもなく、のんびりした時間が流れています。

 川見は31日まで。平日は午後3時から9時、土日は正午から午後9時までです。キッチンカーは日によって、出店者が変わることがあります。

小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

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