苫小牧市北星町2の精肉加工店「北海道樽前工房」が製造販売する「厚切りジンギスカン」が、全国規模のコンテスト「味付ジンギスカングランプリ2024」の一般部門で入賞した。2009年の創業当時からの看板商品で、厚さ8ミリの肉厚な食べ応えが評価された。タレに漬け込んだ上で熟成させて軟らかくジューシーに仕上げているのも特徴で、同店は「ガッツリ食べたいときにお勧め。受賞を機に、さらに多くの人に食べてほしい」と話している。
コンテストはオーストラリアの畜産業者でつくる「MLA」が、普及拡大を目的に、22年から開催。オーストラリア産の羊肉の使用などが条件で、一般部門には全国から45商品の応募があった。4月中旬に実食審査が行われ、「厚切りジンギスカン」は上位3位に次ぐ特別賞の「ビクトリア州賞」を受賞した。
厚切りジンギスカンはオーストラリア産のラムの肩肉を使用。筋を丁寧にとり、タレに一晩漬け込んで熟成させた後、厚切りにカットしている。従業員5人で月に約1トンを生産する。
商品は450グラム入り1080円、900グラム入り1620円の2種類で、苫小牧の直売店では1カ月で計1500袋ほど売れるという。札幌市内の直売店や無人店舗でも販売する。苫小牧の直売店の営業時間は午前10時~午後6時(冬季は午後5時まで)で水曜定休。
同店は来年のコンテストにも別の商品「厚切りラム肩ロース」を出品予定で、田中雄滉(ゆうこう)営業部長(27)は「赤身と脂のバランスが良い自信作。次はグランプリを狙いたい」と意気込んでいる。 (小林彩乃)
(北海道新聞2024年8月20日掲載)