日帰り温泉施設「小樽天然温泉湯の花 朝里殿」(小樽市新光5)を運営するアースキュア(小樽)のマネジャー、橋本喜生子さん(40)が16日、新会社を立ち上げ、隣接地に高級サウナ施設をオープンする。「青の洞窟」など小樽をモチーフにした4種のサウナを設けた。原則予約制で、出張料理に対応できるキッチンも完備。橋本さんは「富裕層も満足できる質にこだわった。施設にあふれる小樽愛を感じてほしい」と話す。
新施設名は「オタルアーチ」で、延べ床面積300平方メートル。小樽と市民、サウナファンをつなぐ架け橋にとの思いを込めた。男女関係なく楽しめるよう利用時は水着を着用する。
サウナ4種のうち、「色内」は道内初導入のサウナヒーターを使い、最高温は90度。温度75度の設定で、長時間過ごせるベッドをしつらえた「オタモイ」などを用意した。
水風呂も4種あり、市内の朝里ダムを模して上部から滝のように冷水が流れ落ちるタイプなど遊び心も取り入れた。屋外へとつながる通路には、小樽運河をイメージしたガス灯を配置した。
橋本さんは昨年11月、国の重要文化財・旧三井銀行小樽支店(色内1)で有名シェフのコース料理などを楽しむ1人5万円のパーティーの企画に携わった。会費は高額ながらほぼ予約で埋まる盛況ぶりで、「小樽の歴史や文化なら富裕層を満足させられる」との自信と、「富裕層にお金を使いたいと思わせる場所が小樽に少ないもどかしさ」を感じたことが、今回の新施設開業を後押しした。
利用は原則18歳以上で平日は1人3700円、休日は4500円から。12日からインターネットの専用サイトで予約を受け付ける。(石垣総静)
(北海道新聞2024年9月5日掲載)