【足寄】町内の老舗すし店「すし太郎」が今夏、道の駅「あしょろ銀河ホール21」に隣接するチャレンジショップで、町産ラム肉を使ったジンギスカン料理店を始めた。星川敏信代表(72)が、町大誉地地区の生産者から仕入れた肉にほれ込み、専門店として開店。「足寄の新たな名物に育てたい」と意気込む。
店名は「焼肉太郎」。星川さんは当初、新たな海鮮料理を提供しようと計画していたが、大誉地地区で吉村修二さん(39)が生産するラム肉を今春試食して感銘し、「多くの人に良質な味を知ってもらう専門店にしよう」と決心した。店長には東京都内で焼き肉店経営の経験がある常連客を抜てきした。
「羊肉の王様」と言われる英国原産のサウスダウン種とサフォーク種を掛け合わせたラム肉を使用。豊かな風味と柔らかい肉質が評判という。
肉用羊は、吉村さんの父進さん(66)が酪農業の傍ら15年ほど前から趣味で飼育を始めた。90頭まで増やしたが、昨年末に離農。吉村さんが、国産ラム肉の流通量が少ないことに着目して生産を引き継ぎ、販売を始めた。
吉村さんは現在、増産を視野に新たな放牧地の整備を行っている。「今まで以上に伸び伸びと育て、もっとおいしい羊肉を販売したい」と力を込める。
焼肉太郎の看板メニューは、ロースやヒレなどさまざまな部位が楽しめる定食(1300円)。秘伝だれでつけ込んだ「たれ」と、シンプルな味付けの「塩こしょう」の2種類がある。営業時間は午前11時~午後2時。火曜休。持ち帰り(500グラム、4500円)もできる。問い合わせはすし太郎、電話0156・28・3456へ。 (大井一平)
(北海道新聞2024年9月7日掲載)