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2024.10.02

一度は楽しんでみたい!豪華客船による船旅~「飛鳥Ⅱ」3泊4日の太平洋クルーズ体験リポート

Tripeat編集部
Tripeat編集部

 世界一周の旅でも知られる豪華客船「飛鳥Ⅱ」。この秋、苫小牧港発着3泊4日の太平洋クルーズを行いました。穏やかな海、行き届いたサービス、ゆったりと流れる時間…。パンフレットにあった「すべての瞬間が『宝物』になる」とのフレーズ通りの、極上の船旅を体験してきました。
(クルーズに参加した北海道新聞社事業局事業センター長・加藤雅毅さんによるリポートです)

青空の苫小牧港を出航 さっそくランチへ

青空に映える「飛鳥Ⅱ」の白い船体
青空に映える「飛鳥Ⅱ」の白い船体

 青空に、飛鳥Ⅱの白い船体が映えます。9月8日、出発日の苫小牧港は快晴。北海道新聞社グループの道新サービスセンター(道新観光)がチャーターしました。5万トン超、全長241メートル、乗客定員872人、客室数436室という豪華客船は、想像以上に大きく、その姿全体を写真に収めるには、搭乗デッキからかなり離れなければなりませんでした。重たい鞄を抱えた人や、車いすで乗船する際には、飛鳥Ⅱのスタッフが手を貸していました。さりげない心遣いが、これからの旅への気分を高めてくれます。

続々と乗船する乗客のみなさん
続々と乗船する乗客のみなさん
巨大な船内だけに長い廊下
巨大な船内だけに廊下は長く、そして豪華

 苫小牧のみなさんの見送りの中、出航します。12階まである船内の岸壁側の7階デッキでは、スパークリングワインや色鮮やかなノンアルコールカクテルがふるまわれ、「飛鳥Ⅱで航(ゆ)く さわやか太平洋クルーズ いわき小名浜と三陸大船渡4日間」の旅が始まりました。

大勢の見送りを受けて出航
出発時にふるまわれたノンアルコールカクテル。スパークリングワインもありました
出発時にふるまわれたノンアルコールカクテル。スパークリングワインもありました

 まずは11階のビュッフェでランチを楽しみます。この日の太平洋は穏やか。ほとんど揺れを感じません。潮風香るデッキでコーヒーを楽しむ姿も見られました。なんという至福。ここは朝食会場としても使われていました。

ビュッフェスタイルで楽しんだ出航後のランチ
出航後のランチ。デッキでも楽しめました
さまざまな料理が並べられたビュッフェランチ
さまざまな料理が並べられたビュッフェランチ
小鉢に盛られた料理の数々
小鉢に盛られた料理も。数も種類も多彩です

多種多彩な船内イベント、カフェやラウンジで生演奏

 ランチを終えて一息ついていると、船内生活のオリエンテーションが間もなく始まるとのアナウンスが流れてきました。一方で、ホールではスティックでボールを打つ「スカットボール」などのゲーム大会が始まりました。ということで、ビンゴ大会の会場へ。場を和ませながらの手慣れた進行に驚かされます。見事「ビンゴ」となった方には、飛鳥Ⅱオリジナルグッズなどの豪華景品が手渡されました。

ビンゴ大会の会場
ビンゴ大会の会場
社交ダンス教室など船内イベントも多数
社交ダンス教室など船内イベントも多数

 映画上映あり、ちぎり絵アート教室あり、社交ダンス教室あり。イベントに参加しなくても、カフェやラウンジにピアノやバンドの生演奏が流れ、船内を歩いているだけで心が浮き立ちます。デッキにはプールもありました。

 広い船内、どこでどんなイベントが行われているのやら、という心配は無用です。部屋に毎日配られる冊子「アスカデイリー」で、一日のスケジュールが丁寧に紹介されています。ちなみに、道新グループのチャータークルーズとあって、日々の様子を紹介した「北海道新聞乗船記念号」も連日発行されました。

各部屋に毎日配られる「アスカデイリー」(手前)と日々の様子を紹介する「北海道新聞乗船記念号」
各部屋に毎日配られる「アスカデイリー」(手前)。日々の様子を紹介した「北海道新聞乗船記念号」も連日発行されました

連夜のショータイム、麻倉未稀さん特別ステージも

 夕食前後には、歌とダンスのショータイムがありました。飛鳥Ⅱ専属の外国人タレントによるステージ。初日は1980年代の洋楽に焦点を当てた構成です。おなじみの曲が次々と披露され、客席は大いに盛り上がりました。2日目はドラマ仕立てのショー。

専属外国人タレントによる初日のステージ
専属外国人タレントによる初日のステージ
2日目のステージはドラマ仕立てのショー
2日目のステージはドラマ仕立てのショー

 そして3日目、最後の夜は、特別ゲスト麻倉未稀さんのスペシャルステージです。「ヒーロー」や「フラッシュダンス」で知られるあの歌唱力はそのままに、しっとりしたジャズもまた絶品でした。

特別ゲスト麻倉未稀さんのスペシャルステージ
特別ゲスト麻倉未稀さんのスペシャルステージ

和洋のディナーを味わい、食後は思い思いに

 お楽しみのディナー。初日は洋食、2日目は和食、3日目は、全員がおめかししての洋食です。運ばれてきた美しい料理に歓声を上げ、食べてしまってから写真を撮影するのを忘れていたことに気づくことの連続。

洋食ディナーの一皿
洋食ディナーの一皿
洋食ディナーの一皿
見た目も美しい料理が次々運ばれてきました

 「Happy Birthday to You」の曲が流れてきたので振り向くと、誕生日の方がいらっしゃるテーブルで、飛鳥Ⅱのバンドメンバーが演奏していました。忘れられない誕生日になったことでしょう。

バンドメンバーによる「Happy Birthday to You」演奏の様子
バンドメンバーによる「Happy Birthday to You」が演奏されたテーブルも

 夕食の後は、バーでお酒を嗜むもよし、ルーレットやトランプなど、カジノ気分を味わえるコーナーで楽しむもよし。ほかにも、麻雀ができる部屋もあれば、静かに新聞や雑誌、書籍を読める図書室もあります。

船内バーで提供されたお酒
カジノ気分も味わえるルーレットがあるコーナー
落ち着いたたたずまいの図書室

 ゆっくりお風呂にも入りたい、と思えば、部屋のシャワーではなく、12階にある大浴場にゆったり浸かるのも手です。露天風呂もありました。日本の客船ならではのつくりなのでしょうか。

 5階のデッキを一周すると約1.6キロ=1マイルだそう。早朝ウォーキングの朝の潮風の心地よさといったら。もちろん、夕刻のデッキにも楽しみがありました。太平洋に沈みゆく太陽を独り占めできる、格別な時間が待っていたのです。

早朝のデッキでウォーキングを楽しむ参加者
早朝のデッキでウォーキングを楽しむ参加者
夕刻のデッキから眺める夕日

いわき小名浜・大船渡でのオプショナルツアーも充実

 今回の訪問先であるいわき小名浜、大船渡は、いずれも2011年の東日本大震災で大きな被害を受けた街です。たくましく歩み続ける各地の名所を訪ねるオプショナルツアーも、充実したラインナップでした。

 映画「フラガール」の舞台としても知られるいわき。港では、高校生のフラダンス部の生徒さんが、見事なフラで出迎えてくれました。

いわきの港で出迎えてくれた高校フラダンス部の生徒さん
いわきの港で出迎えてくれた高校フラダンス部の生徒さん

 いわき小名浜のオプショナルツアーは4本。①国宝白水(しらみず)阿弥陀堂と昭和の時代を思い出す石炭・化石館ほるる②<気分はフラガール>スパリゾートハワイアンズポリネシアンショー鑑賞③いわき震災伝承みらい館と三崎潮見台④自由気ままにタクシープランーが組まれていました。

 国宝白水阿弥陀堂を訪ねました。平安時代、奥州藤原家からこの地に嫁いだお姫様が建立した、建造物としては福島県唯一の国宝だそうです。池に囲まれた美しい庭園にたたずむ阿弥陀堂。「白水」は、お姫様のふるさと平泉の「泉」という文字を上下に分けたものと伝わっているとのガイドさんの説明に、ツアーの参加者は感慨深そうにうなずいていました。

 石炭・化石館ほるるでは、1968年に当時の高校生が発見したというクビナガリュウの化石のレプリカが展示されているほか、昭和の時代の基幹産業だった石炭の歴史が紹介されています。北海道の石炭も展示されていました。庭には蒸気機関車「D51」の姿もありました。

 大船渡では、地元のお店や団体が岸壁で店開き。水揚げされたばかりのサンマが焼いてふるまわれました。また、さまざまな土産品が販売され、大いににぎわいました。

さまざまな土産品も販売された大船渡の岸壁
大船渡の岸壁ではさまざまな土産品も販売されました

 大船渡でのオプショナルツアーは①三陸鉄道レトロ列車乗車と鉄の町釜石②浄土ヶ浜クルーズと震災遺構たろう観光ホテル③日本のふるさと遠野物語めぐり④東日本大震災津波伝承館 奇跡の一本松・気仙沼⑤世界遺産平泉中尊寺と毛越寺(もうつうじ)⑥東日本大震災津波伝承館 奇跡の一本松・碁石海岸⑦自由気ままにタクシープランーの7本。

 大船渡出身と言えば、歌手の新沼謙治さん。デビュー曲「おもいで岬」の歌碑が、碁石海岸にあるそうです。そちらも訪れてみたかったところですが、今年が建立900年という世界遺産・中尊寺金色堂に向かうバスツアーに参加してみました。

 バスは大船渡から平泉に向かう際、プロ野球ロッテの佐々木朗希投手や歌手の千昌夫さんのふるさと陸前高田市を通ります。バスガイドさんは陸前高田出身で、千さんの名曲「星影のワルツ」がヒットするまでの、地元ならではの秘話も披露してくれました。中尊寺では、平安末期にこの地を治めた奥州藤原氏がつくった金色堂を見学しました。まさに豪華絢爛。金色堂は保護のため別の建物で覆われており、内部は撮影禁止でした…。ランチは名産・前沢牛のステーキ。ユニークなデザインの郵便ポストも印象的でした。

名産・前沢牛のステーキ
名産・前沢牛のステーキ
ユニークなデザインの郵便ポスト
ユニークなデザインの郵便ポスト

 中尊寺にほど近い、奥州藤原氏の時代に整備された庭園の遺構で知られる毛越寺も訪れました。こちらも世界遺産。極楽浄土をイメージしたという庭園は、池の水と緑の配置が見事で、心洗われる思いでした。

極楽浄土をイメージしたという毛越寺の庭園
極楽浄土をイメージしたという毛越寺の庭園

 さてこのクルーズ、いったいおいくらかかるのでしょう。パンフレットを見ると、最上級のロイヤルスイートを筆頭にさまざまなタイプの客室があり、早期割引利用の2名1室の場合、1人89万8000円から22万9000円までありました。3人1室だと1人当たりの料金は割安になります。車いす仕様の部屋もあります。朝昼夕の食事、デザートやコーヒーなどの軽食、さまざまなイベントやショーは無料。添乗員さんもいます。別料金ではありますが、道内各地からの送迎バスも用意されています。

 驚いたのは、別料金のオプショナルツアーには参加せず、船内でゆったりと楽しむお客様が5割ほどもいらっしゃったこと。飛鳥Ⅱがそれだけ魅力的だということでもありましょう。一度は、そして、一度ならず二度、三度と味わってみたい船旅でした。

Tripeat編集部
Tripeat編集部

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