【江別】本格的なスパイスカレーを自宅で手軽に楽しんでもらおうと、オリジナルスパイスを調合しパックに詰めた「カレーキット」を販売する人がいる。市内の小杉温子さん(44)はカレー好きが高じ、「sug spice(サグスパイス)」を開業。実店舗は無いものの、インターネット販売やイベント出店で人気が広がっている。
「これさえあれば身近な食材で短時間に食事がランクアップする商品を目指しました」。小杉さんはカレーキットを前にこだわりを語った。
10年ほど前、札幌から江別に移住。カレーの食べ歩きが好きで手作りもしていた。友人とキャンプに行った際、自作のスパイスカレーを振る舞ったところ「このスパイスがほしい」「家でも作りたい」などと言われ、開業を決意。商品開発に約1年を費やし、2022年7月にインスタグラムで販売を始めた。
キットは複数の小袋にそれぞれ違ったブレンドのスパイスが入り、調理の段階に合わせ鍋に加える。常に新鮮な香りを楽しんでもらおうと、スパイスはひきたてをすぐに調合。パッケージデザインも自ら手がけ、贈答用にもなるよう意識した。
全6種類のキットのうち、一番人気は市販のサバ缶で作る「さばレモン」(2人前・880円)。十数種類のスパイスが入っており、健康志向の客などから支持が厚い。「スープカレー」(2人前・980円)は後入れの唐辛子で辛みが調整でき、子どもでも食べやすいよう工夫した。
ネット販売のほか、「豆工房 小林珈琲店」(野幌町17)や「ノースライブコーヒー」(野幌町53)などでも取り扱う。昨年からは市のふるさと納税の返礼品にも採用されている。
小杉さんは「江別にはおいしい野菜など、カレーの具材がそろっている。将来的には地場産の素材を使ったキットも作ってみたい」と話した。
問い合わせはインスタグラム(@sug__spice)へ。 (土門寛治)
(北海道新聞2024年10月3日掲載)