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2024.10.17

「Perfume」の世界を伝える衣装180点~「COSTUME MUSEUM」展 札幌市の東1丁目劇場で10/27まで開催中

小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

メジャーデビュー以来の衣装を展示している「Perfume COSTUME MUSEUM」展
メジャーデビュー以来の衣装を展示している「Perfume COSTUME MUSEUM」展

 2007年にテクノポップ「ポリリズム」でブレイクし、国内外で活躍を続ける3人組ユニット「Perfume」が着用した衣装を集めた「Perfume COSTUME MUSEUM」展が、札幌市中央区の東1丁目劇場で開かれています。メジャーデビュー以来の衣装を時系列で展示しているほか、3人のメンバーのお気に入りの衣装も紹介。それぞれの時代の流行やカルチャーを反映、先取りした衣装も多く、色彩や衣装の素材、デザインの妙、機能性など見どころは多く、Perfumeファンはもちろん、服飾や美術好きの人も満足できそうです。10月27日(日)まで。

初期の衣装を手掛けたのは札幌ゆかりのスタイリスト

第1章で展示されている「Dream Fighter」 「Perfume COSTUME BOOK 2005-2020」より「Dream Fighter」2008年©文化出版局

 Perfumeは2000年、当時高校生だった「あ~ちゃん」「かしゆか」「のっち」の3人で結成、05年にメジャーデビューしました。その後、07年にNHKと公共広告機構(現ACジャパン)の共同キャンペーンに起用され、CM楽曲の「ポリリズム」が大ヒットしました。Perfume展では、デビューから3人がライブやミュージックビデオなどで着用した約180点を展示しています。

 初期の衣装を数多く手がけたのは、札幌文化服飾専門学校卒のスタイリスト内澤研さんです。それぞれのイメージから、あ~ちゃんにひざ丈、かしゆかにミニ丈、のっちにパンツスタイルという3人の基本形が、この時期にできました。Pefumeがファッションリーダーとなったのには、内沢さんの存在が欠かせません。Perfume展第1章「近未来型の挑戦者」では、この時期の衣装を展示しています。

高い技術で幾何学的デザインを実現

第2章で展示されている「SXSW」/「COSMIC EXPLORER」北米ツアー 「Perfume COSTUME BOOK 2005-2020」より「SXSW」/「COSMIC EXPLORER」北米ツアー2015/16年©文化出版局

 第2章「止まらない進化」では、12年に初めての単独海外ツアー、13年に世界最高峰の広告フェスティバル「カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル」に日本人アーティストとして初めて招待されるなど、国際的に活躍していた時期の衣装を紹介しています。

 Perfumeの衣装には、三角形やひし形、直線的な波形などの幾何学模様も多く使われていますが、それらの模様がスカートの膨らみや体のラインなどの曲線部分でも、ずれることなく連続模様となっているのは、裁断や縫製の高度な技術によって実現されています。

丈や色味、質感など新たな方向性がみえてきたころの衣装の数々
丈や色味、質感など新たな方向性がみえてきたころの衣装

 第3章「『未来』を超えて」では、映画やドラマのテーマ曲などで、ますます飛躍するPerfumeの姿を衣装を通して紹介しています。このころ、それまでのグラフィカルなデザインやミニ丈といったPerfumeの衣装の定型が覆され、丈や色味、質感など新たな方向が見えてきます。

アートディレクターの吉田ユニさんが手がけた衣装
アートディレクターの吉田ユニさんが手がけた衣装
スリットの位置がそれぞれ違う「Time Warp」
スリットの位置がそれぞれ違う「Time Warp」

 アルバムジャケットの撮影用にアートディレクターの吉田ユニさんが手がけた衣装は、紙に描いた服をそのまま立体化したような印象で、厚手の圧縮ウール素材でつくられています。

 「Time Warp」はPerfume初の本格的なジャケットスタイルの衣装。スリット位置が3人それぞれ違い、踊ると3人のイメージが違って見える仕掛けになっています。振り付けの手の動きを強調するため、左右の手袋の色を違う色にしています。

ファンも〝着られる〟普段着ブランド「Closet」

Perfume Closetの服を着て、メンバー3人の衣装と並ぶ女性来場者
Perfume Closetの服を着て、メンバー3人の衣装と並ぶ女性

 17年にはPerfumeの衣装を普段着に落とし込んだブランド「Perfume Closet」が始動し、ファンがPerfumeの衣装のテイストや世界観を共有できるようになりました。会場に、そのPerfume Closetの服を着ている人がいました。未来のエレベーターガールをテーマに制作された「TOKYO GIRL」で、ワインレッドとエメラルドグリーンのコントラストが美しく、胸元のファスナーや金属パーツが独創的。その服を着た女性は神奈川県からPerfume展を目当てに札幌に来たといい、「幼稚園のころからの20年来のファン。Perfumeのライブやイベントはできるだけ行くようにしています。Perfume Closetは、曲を身にまとうことができて、大好きです」と話していました。

19年の公演で着用した「Reframe2019」
19年の公演で着用した「Reframe2019」

 また、19年の公演で着用した「Reframe 2019」は微妙に色の異なる3色のオーガンジーを使い、クジャクの羽のように広がるプリーツや大ぶりのひだ飾りなどの装飾がされ、これまで多用していた幾何学模様から曲線が生み出す美しさに変化しています。この衣装の下には、18年公演のデザインをベースとしたワンピースを着用し、会場の展示ではその様子も見ることができます。

そでのジグザグ部分が印象的な「Spinning Worid」
そでのジグザグ部分が印象的な「Spinning Worid」
「Spinning Worid」のそで部分の型紙
「Spinning Worid」のそで部分の型紙

 「Spinning Worid」のそでの部分は、ジグザグに組み合わされた線を縫い合わせるのが容易ではなく、制作の難易度の高かった衣装。その型紙と、実際にできあがった衣装を見比べることで、その苦労がしのばれます。

パフォーマンス重視の工夫を凝らしたライブ衣装

パフォーマンスを発揮するため工夫された衣装の数々
パフォーマンスを発揮するため工夫された衣装の数々

 第4章「ステージに立つの」では、ライブでのパフォーマンスを上げる衣装について特集。ライブの衣装には、ダンスの動きを妨げず、伸縮性のある素材を使ったり、体の構造を考慮して切り替えを入れるなど、パフォーマンスを発揮するための工夫が凝らされています。また、「早着替え」のため、2、3着の衣装を重ね着することもあり、軽く、脱ぎやすく、下に着た衣装が着崩れしないように、試行錯誤して制作されます。

メンバーセレクトの「お気に入り」コーナーも

あ~ちゃんとかしゆかがセレクトした衣装
あ~ちゃんとかしゆかがセレクトした衣装
のっちとあ~ちゃんが選んだ「LEVEL3」
のっちとあ~ちゃんが選んだ「LEVEL3」

 また、3人がそれぞれ選んだ「お気に入り」の衣装をセレクトしたコーナーもあります。衣装にまつわる思い出やお気に入りのポイントとともに紹介しています。3回目のワールドツアーで着用した衣装は、あ~ちゃんとかしゆかのセレクトです。

 4回目のドームツアーで着用した「LEVEL3」は、のっちとあ~ちゃんが選びました。

札幌会場限定の「サッポロ グリーンアロマ」も展示

「Perfume COSTUME BOOK 2005-2020」より 「サッポロ グリーンアロマ」2015年©文化出版局

 さらに、札幌会場限定として「サッポロ グリーンアロマ」も展示されています。サッポロビールが2015年に発売した機能系新ジャンルのビール「サッポロ グリーンアロマ」のテレビCMキャラクターに起用された時に着用したもので、CMでは森の妖精をイメージした3人が香りを楽しみながらビールを飲んでいました。CMソングは「Relax In The City」。

3人の「おしゃべり」する音声ガイドや記念グッズも豊富に

衣装への思い出やエピソードについて語る3人のおしゃべりを聞くことができる音声ガイド
衣装への思い出やエピソードについて語る3人のおしゃべりを聞くことができる音声ガイド

 Perfume展では、音声ガイドの貸し出しもしています。展示してあるコスチュームのエピソードや着用した時の思い出などについて、3人がおしゃべりを披露。それぞれの作品の前で、ヘッドホンを通じて聞くことができます。1台800円で貸し出しています。

展示室の最後にある撮影スポット
展示室の最後にある撮影スポット

 出口には、3人のパネルが展示され、格好の撮影ポイントになっています。

Perfume Closetのコーナー
オリジナルグッズの販売コーナー

 展示室を出ると、PerfumeグッズやPerfume展の記念グッズを販売するショップがあります。「Perfume Closet」も一部、出品されています。札幌展から販売されるオリジナルエコバッグや「パフューム」だけに、オリジナル香水「PERFUME OF PERFUM」なども取り扱っています。

 10月27日(日)までの、平日午前11時~午後4時、土日祝日午前11時~午後5時(入場は閉場の30分前まで)。

会場/東1丁目劇場(札幌市中央区大通東1丁目10)
入場料/大学生以上1800円、中高生1000円、小学生以下無料
主催/北海道新聞社、STVテレビ放送、UHB北海道文化放送、道新文化事業社
後援/北海道、札幌市、札幌市教育委員会
協力/アミューズ、ユニバーサルミュージック、装苑(文化出版局)
企画/神戸新聞社
小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

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