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2024.10.27

From北海道新聞

〈マチのこだわり味自慢〉十勝しんむら牧場=十勝管内上士幌町*自然な甘さ 放牧牛乳

北海道新聞記事
北海道新聞記事
十勝しんむら牧場のクロテッドクリーム(手前)と放牧牛乳(奥)
十勝しんむら牧場のクロテッドクリーム(手前)と放牧牛乳(奥)

 スコーンやパンに塗って食べると、生クリームとバターの中間のような口溶け。十勝しんむら牧場(十勝管内上士幌町)の「クロテッドクリーム」(100グラム、1499円)は搾りたての牛乳のみが原料で、自然な甘さと香りのさっぱりした味わいだ。

 クロテッドクリームはイギリス発祥。牛乳を加熱して表面に固まる脂肪分を集めて作る。バター代わりにオムレツなどの料理に使うのもお勧めという。

 同牧場は、1933年(昭和8年)創業。4代目で社長の新村浩隆さん(53)は酪農学園大(江別)卒業後、牛を牧草地に放し飼いにする放牧酪農にひかれ、国内外で学んだ。

「カフェ・クリームテラス」で、搾りたての牛乳で作る商品について語る十勝しんむら牧場の新村浩隆社長
「カフェ・クリームテラス」で、搾りたての牛乳で作る商品について語る十勝しんむら牧場の新村浩隆社長

 牧場を継いだ94年、つなぎ飼いから放牧酪農に転換した。「牛が牛らしく過ごすことで良い牛乳ができ、飲む人の健康につながる」。土にこだわり、土壌分析を行って改良を進めた。その結果、牧草の密度は高くなり、草の種類も豊富に。牛は病気になりづらくなった。

 持続可能な経営を目指そうと会社を設立し、2000年には加工販売も始めた。牛乳と道産ビートを原料とした砂糖で作る「ミルクジャム」(140グラム、842円から)や、低温で殺菌処理しフレッシュな甘味が感じられる「放牧牛乳」(800ミリリットル、648円)も定番商品だ。新村さんは「おいしいと言ってもらえるのは、健康に良いおいしい牛乳を使っているから」と力を込める。

 工場隣の「カフェ・クリームテラス」では、ウェルカムドリンクとして放牧牛乳を提供。メニューにはクロテッドクリームやミルクジャムと相性抜群なスコーンやワッフルが並ぶ。新村さんは「自分が食べたいと思うものを作り、食べる人に幸せを届けたい」と話す。  (西山花音)

▼所在地 十勝管内上士幌町上音更西1の261
▼電話 01564・2・3923
▼営業時間(カフェ) 午前10時半~午後5時
▼取り寄せ 自社のオンラインショップ(https://milkjam.com/
▼定休日(カフェ) 火曜日(4~12月)、水曜日(11~12月)。1~3月は冬季休業
▼交通 JR帯広駅から車で約50分
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