【奈井江】町の活性化を推進する一般社団法人「ないえ共奏ネットワーク」は11月1日、町内初のゲストハウス「泊まれる音楽室」をオープンした。町のあちこちで気軽に音楽に触れられる取り組み「まち中音楽」の一環で、同ネットの小沢克則さん(62)は「町内に宿泊施設は1カ所しかなかった。イベントなどで町を訪れた際、気軽に泊まってほしい」と話す。
築約30年の元町立病院院長住宅を444万円で購入し、約1千万円かけて改修。木造2階建て延べ198平方メートルで、最大で10人が宿泊できる。
老朽化した設備を更新したほか、各部屋に冷房を設置。客室はジャズやロックなど、ジャンル別のレコードジャケットが飾られた4室(約10~20平方メートル)を用意した。リビングとキッチン、トイレ、風呂は共用。
1階には230万円かけて防音室を設置。広さは約4平方メートルで、扉を閉めると音は外にほとんど漏れない。アコースティックギターを演奏した場合、防音室内はパチンコ店内並みの約80デシベルになるが、外は図書館内と同等の約40デシベルまで下がる。宿泊者は無料で使用できる。
ゲストハウスは管理人がいないため、チェックインからチェックアウトまで、すべてウェブで対応。小沢さんは「予約をすると6桁の番号が発行されるので、その番号で泊まる部屋に入ることができる」と説明する。食事は付かないが、共用のキッチンで調理ができる。宿泊料金は部屋によって異なり、1人6000円から。
予約はチェックイン希望日の5日前まで予約ページで受け付ける。支払いはクレジットカード決済のみ。チェックインは午後3時~午後7時で、チェックアウトは午前10時。場所は奈井江町奈井江10の32で、奈井江駅から西に徒歩10分。問い合わせは同ネット、電話0125・35・9103へ。 (宇田川創良)
(北海道新聞2024年11月2日掲載)