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2024.12.03

「2024ミュンヘン・クリスマス市」開催中 聖夜までの雰囲気盛り上げ~12/25まで、札幌・大通公園2丁目

小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

クリスマスムードを盛り上げる「2024ミュンヘン・クリスマス市 in Sapporo」の入り口ゲート
クリスマスムードを盛り上げる「2024ミュンヘン・クリスマス市 in Sapporo」の入り口ゲート

 クリスマスを控えた札幌の冬の風物詩「2024ミュンヘン・クリスマス市 in Sapporo」が札幌市中央区の大通公園2丁目で開かれています。クリスマスを盛り上げるグッズ、ドイツなどヨーロッパの雑貨が販売されているほか、ホットビールやソーセージ、シュトーレンなどのグルメがそろい、クリスマスの訪れを待ちわびる雰囲気に満ちています。12月25日(水)までの午前11時~午後9時。

今年は飲食&雑貨 計32店が出店

会場中央に設置されたシンボルオブジェ「Gift of Snow」
会場中央に設置されたシンボルオブジェ「Gift of Snow」

 ドイツ・ミュンヘンと札幌市の姉妹都市提携30周年を迎えた2002年から始まり、今年で23回目。ドイツではクリスマス前の4週間を「アドヴェント(待降節)」と呼び、全土で2500以上のクリスマス市が開催されています。札幌のクリスマス市は札幌市と札幌観光協会、札幌商工会議所が主催し、今年は飲食店、雑貨店各16店、計32店が出店しています。会場中央にはシンボルオブジェ「Gift of Snow」が設置され、撮影スポットにもなっています。

マグカップなどの公式オリジナルグッズ
マグカップなどの公式オリジナルグッズ
札幌市と境内をモチーフにした札幌オリジナルキャンドルホルダー(左から2つ目)
札幌市と境内をモチーフにした札幌オリジナルキャンドルホルダー(左から2つ目)

 クリスマス市のマグカップやコースターなど公式オリジナルグッズのほか、ツリーや部屋に飾るクリスマスのオーナメント、北海道在住の作家からデザインを公募したグリーティングカードなど、ここでしか買えない雑貨類も充実。ドイツ直輸入のキャンドルホルダー専門店には、札幌市時計台をモチーフにした札幌オリジナルキャンドルホルダーも販売しています。

さまざまな表情が楽しいマトリョーシカ
さまざまな表情が楽しいマトリョーシカ
クリスマスらしいモニュメントが入ったスノードーム
クリスマスらしいモニュメントが入ったスノードーム

 ロシアの工芸品マトリョーシカ、サンタやトナカイ、スノーマンが入ったスノードーム、クッキーハウスやシュトーレン、シナモンの香りの紅茶など、クリスマスの到来を告げるグッズやスイーツがそろいます。

まずはドイツビールで乾杯!肉料理に舌鼓

ドイツの伝統的な肉料理「ローストポーク」(手前左)とエゾシカ肉のロースト(手前右)、お得なワンコインプレートの牛たんシチュー(後方右)
ドイツ料理やクリスマスらしいグルメがせいぞろい

 フードのお店は会場中央の東側と西側、1丁目寄りの北側に並んでいます。この日は、ランチを兼ねた取材です。午前11時半現在の気温は4.2度と平年並み。地下街から大通公園に出ると、かすかに日差しもあり、一瞬「あたたかいかな」と感じますが、会場を1~2週するころには、ほっぺたや鼻が冷たくなってきて、温かいものが食べたくなります。

ドイツビールで乾杯する様子
ちょっと寒いけれど、まずはドイツビールで乾杯!

 でも、ドイツだし、最初はやっぱり泡で「グビグビ」じゃない? ということで、「ヴァルシュタイナー」で、ドイツビールを調達。「北ドイツの女王」と称されるクイーンピルスナー「ヴァルシュタイナー プレミアムヴェラム」(Sサイズ900円)と黒ビール「ケーニッヒ ロイヤルドゥンケル」(同)で乾杯です。ピルスナーはさわやかで軽い味わい、黒ビールはしっかりとしたこくと香ばしさを感じるものの、重すぎず、飲み飽きしません。

低温調理でしっとりと仕上げたエゾシカ肉のロースト
低温調理でしっとりと仕上げたエゾシカ肉のロースト

 「アンブロッソ!鹿肉バル エムティー」は、美唄市のエゾシカの食肉処理業「Mt.(エムティー)」が運営。アイヌ民族の血抜きの方法を活用し、臭みのない肉質の良いジビエを提供しています。同社は北海道産のジャガイモ料理店「アソンブロッソ」を江別蔦屋書店と新千歳空港、キッチンカーで展開しており、イモ料理も自慢です。

 ここでは、「エゾシカ肉のロースト」(1600円)を注文。モモ肉の外側の「シキンボ」やロースを低温調理でしっとり、やわらかに仕上げてあり、簡単にかみ切れます。肉汁もしっかり閉じ込められており、少し付いている脂身の甘さもおいしい。ローズマリーの香りがふわりとして、高級なお店で食べているようです。カリカリに揚げられたポテトとグリルしたカブも添えられ、しっとり、カリッ、ジューシーの食感と味に魅了されます。

ほろほろとよく煮込まれたローストポーク
ほろほろのローストポーク

 中央北側の「ドイチェスハウス ドイツのおいしいグルメの店」では、ドイツの伝統的な肉料理「ローストポーク」(1500円)をオーダー。塊がくるのかな、と思ったのですが、ほろほろにほぐれた状態で提供されました。直径20センチほどの皿に、豚肉と、ニンジン、タマネギがたっぷり。一口食べると、どこか懐かしい、優しい味わい。「ジャガイモなしの肉じゃが」のようで、どこかにだしの香りやしょうゆの風味を探したくなります。

ワンコインで楽しめる お得なランチメニューも

お得なワンコインプレートの牛たんシチュー
お得なワンコインプレートの牛たんシチュー

 ちょうどお昼時で、お得なランチも発見しました。平日午前11時から午後1時まで、各店20食限定ですが、ホットドッグやジャーマンポテト、ローストビーフサンドなど「ワンコイン(500円)プレート」を提供しています。「キッチンベル」では、バゲット付きの「牛たんシチュー」をワンコインで販売。ほろほろに煮込まれた道産の牛たんの塊が4つほど入り、厚切りのバゲットを添えて熱々で手渡してくれます。こっくりしたソースで食べ応えもあり、通常は850円の価格設定なので、お得感いっぱいです。

ホットビールチェリー&ベリー(手前)とグリューヴァインで乾杯する様子
ホットビールチェリー&ベリー(手前)とグリューヴァインで乾杯
今年最後の「外飲み」かも-と、初冬の空に乾杯する様子
今年最後の「外飲み」かも-と、初冬の空にも乾杯

 ドイツビールはおいしい。ほかほかのフードもぴったり。でも、やっぱり外にいるので、寒くなってしまいました。まだ食べ物もあることですし、「ヴァイセス・シュトラーセン・カフェ」で、温かい飲み物を買い足します。「ホットビールチェリー&ベリー」(750円)は余市産のブルーベリーやチェリーを使ったホットビール。湯気からはチェリーの甘い香りが立ち上り、口に含むと甘酸っぱいベリーの味わいです。「プレミアムグリューヴァイン」(700円)は「スタンダード」(650円)より甘さ控えめ。ビオワインで、ふわりとシナモンが香り、お腹の中がほっこりと温かくなります。

会場内で使われている木製のカトラリー
会場内で使われるカトラリーは木製、皿も再利用可能な素材
休憩所内にあるペレットストーブ
ペレットストーブがたかれている休憩所

 これまでの写真でお気づきの方もいるかもしれませんが、クリスマス市の飲食店では、洗浄し再利用できる食器を主に使っています。スプーンやフォークなどのカトラリーも木製。これまで紹介した3品とも、再利用可能な容器に盛られ、非食用のコメから作られたライスレジン製のリターナブル食器の導入も進めているそうです。

 会場には、屋外のテーブルのほか、屋根付きの飲食ブースもあり、天候や体調によって、冬の日差しを楽しむのもよし、屋根付きでのんびりするもよし。北側の西よりにはドイツ文化を体験できるイベントなどを開く「ヴァイナハツパビリオン」があり、ペレットストーブがたかれ、飲食は禁止ですが、イベント開催時以外には暖をとることもできるので、安心です。

札幌や近郊の自家焙煎珈琲店の豆やドリップパックが並ぶ「セレクトコーヒー みつカド」店内
札幌や近郊の自家焙煎珈琲店の豆やドリップパックが並ぶ店内
「セレクトコーヒー みつカド」で販売しているクロワッサン(上)とドリップパック
クロワッサン(上)とドリップパック

 お腹もいっぱいになったし、さて会社に戻りましょう-と、11月に移転した新社屋(中央区大通東4)に向かって歩き始めると、会場東側のインフォメーションブースの隣におもしろい店を発見。「セレクトコーヒー みつカド」です。札幌近郊の自家焙煎コーヒー店5店のコーヒー(1杯500円)を提供するほか、コーヒー豆やドリップパックも販売しています。

 同店は通常は中央区南7条西20丁目に店を構え、日替わりでこの5店のコーヒーを提供するほか、自家製のサンドイッチサンドやスコーンも扱っています。せっかくなので、5店のドリップパックと自家製のクロワッサンを購入。クロワッサンはサクサクでバターのリッチな香りたっぷり。ふわっと軽く、おやつにぺろりといただきました。

 2024ミュンヘン・クリスマス市in Sapporoは12月25日(水)までの午前11時~午後9時(ラストオーダー8時45分)。期間中、定休日を設けている店も一部あります。問い合わせは電話、011・206・6780へ。

小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

トリップイート北海道

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