道内産のツブを米油で煮込んだ「つぶ貝アヒージョ」(950円、通販は1080円)。ツブはこりこりとした歯応えがあり、かめばかむほど磯の香りが口に広がる。ニンニクの香ばしさも食欲をそそる。
商品を販売する小町園(釧路市)は1970年創業で、水産加工品や珍味を数多く手がける。2代目社長の小町誠一さん(47)は、「ツブといえば甘辛く煮るのが一般的だが、釧路を含めた道内各地で水揚げされる海産物だからこそ、新しい食べ方を開発したかった」と語る。
「つぶ貝アヒージョ」は、独自の低温調理製法でツブを加熱したあと、米油にツブを入れ、ニンニクや唐辛子、コショウなどと一緒にオーブンでじっくりと煮る。ゆっくり加熱することで味がなじみ、冷めても硬くならないよう仕上げる。アヒージョで一般的に使われるオリーブ油ではなく、さらりとした口当たりでクセがない米油を使うのもこだわりだ。
商品はパックごと湯煎して温めて食べるほか、「お米と一緒に炊くとパエリア風として楽しめますよ」と小町社長。パスタに混ぜたりパンに載せて食べるのもおすすめという。
同社はツブを使った商品を多数展開しており、「つぶのやわらか煮」(950円、通販も同価格)や「山わさび入つぶわさび」(1250円、通販は1350円)などもある。
同社の従業員は7人。小町社長は「小さな会社だからこそ、少ないロットから新商品を開発することができる。これからもいい食材を見つけて、おいしいものをどんどん作っていきたい」と語る。 (服部貴子)
▼所在地 釧路市黒金町13の25(釧路和商市場内) |
▼電話 0154・24・5274 |
▼営業時間 午前8時~午後5時 |
▼取り寄せ 自社ホームページ(https://www.komachien.info/)から |
▼定休日 日曜日 |
▼交通 JR釧路駅から徒歩5分 |
(北海道新聞2024年12月27日掲載)