【浦河】町内のうらかわ菅(すが)農園(向別)が生産するイチゴ「おいCベリー」が、日本野菜ソムリエ協会(東京)主催のイチゴ品評会で、初めて銀賞に選ばれた。菅正輝(まさてる)社長(46)は「プロの審査員に高評価をいただけて光栄。生産者として自信につながる」と喜ぶ。
全国から63品が出品され、昨年12月10日に開かれた「クリスマスいちご選手権」で、野菜ソムリエの資格を持つ審査員が食味や香りを審査した。おいCベリーは「甘みが強く、果汁があふれる」「後味が爽やかで香りが良い」などと高い評価を受けた。
おいCベリーは冬から春にかけて収穫される冬イチゴの品種。同農園では2017年ごろから栽培しており、地元のスーパーなどで流通している。他品種よりビタミンCを豊富に含み、光沢のある濃い赤色の果皮が特徴だ。
野菜ソムリエ協会の品評会にエントリーするのは2回目。昨年2月、「全国いちご選手権」に、おいCベリーとは別の品種で初出品したが、入賞できず悔しい結果に終わった。今回は、収穫時期が品評会と合致したおいCベリーの中から、最も糖度の高いものをえりすぐって出品したという。
本州のイチゴ産地は冬から春が本格的な収穫期。菅社長は「浦河は夏イチゴの産地として知られるが、冬イチゴでも評価を得られたのはうれしい。最高金賞を目指して、おいしいイチゴづくりに励んでいきたい」と話している。 (和田樹)
(北海道新聞2025年1月7日掲載)