
札幌市中央区のクロスホテル札幌(北2条西2丁目)が1月29日(水)から3月29日(土)まで、ホテル前庭に大型テントを設置し、その中でたき火ができる「マチナカTAKIBI BAR」を実施します。テーブル上のたき火台にまきをくべ、鮭とばやバウムクーヘンをあぶりながら、ドリンクと炎の揺らぎを楽しむことができ、札幌のまちなかでウインターキャンプ気分を味わえます。

テントは直径6メートル、高さ3.6メートル。上部には排気口があり、横に設置した暖房設備から温風を送り込んでテント内の空気を常時循環させており、中で火をたいても一酸化炭素や煙がこもらない仕組みになっています。外がマイナス10度ほどでもテント内は20度ほどに保たれています。


クロスホテルは2023年に初めて、このテントを使ったたき火イベントを開催し、今年で3回目。寒い冬の時期に、暖かい室内でたき火を楽しみ、気軽にアウトドア気分を味わうことができると人気が高まっています。このテントをレンタルしている「Takibi age」(札幌)によると、昨年まで設置していたのはクロスホテルのみでしたが、この冬から層雲峡温泉の朝陽亭と富良野市の新富良野プリンスホテルも導入したそうです。

テント内には、4人掛けテーブルが2台置かれ、テーブルには、約20センチ四方のたき火台がセットされています。着火剤の上に、小さく割られたまきを格子状に置き、火を付けます。まきは道産シラカバの間伐材。シラカバはよく燃え、煙も少ないそうです。着火後、まきをくべていくと火の勢いも強まります。
TAKIBI BARでは、この炎であぶって食べる「TAKIBIフード」を提供しています。おすすめのTAKIBIフード3品とドリンク1杯がついた「ベーシックプラン」は、60分3000円です。

まずは、たき火の炎をバックに、ビールとホットワインで乾杯。チロチロと揺らぐ火を見て、まきのはぜる音を聞きながらワインをちびちび…というのも味わい深いのですが、せっかくTAKIBIフードがあるので、あぶってみましょう。

この日は、一口サイズにカットされた北菓楼のバウムクーヘンとベーコン、北海道産の鮭とば。まず、バウムクーヘンをスティックに刺して火にかざします。ひっくり返しながらあぶると、30秒ほどで全体が黒っぽく色付きます。食べてみると、表面がカリッとしていて、少しこげの苦みがあり、「大人のバウムクーヘン」に変身しています。


次にベーコン。あぶり始めて10秒ほどでジューっと脂が落ちる音がしてきます。裏返したり、回転させたりして全体に焼き色を付けます。これは、間違いないおいしさです。鮭とばも、あぶるとやわらかくなり、皮も香ばしく、風味が増します。何より、簡単な作業ではありますが、自分でまきをくべ、あぶるのが楽しいのです。合間にビールやワインを飲みながら、ちょうどいい焼き色が付くまで「育てる」感覚。ちょっとしたキャンプ気分です。

TAKIBIフードは単品でも注文でき、この3品のほか、鶏のハラミやカマンベールチーズ、ミニトマトが、すべて1品300円。中でも、昨年も人気だったのはスイートポテトで、凍ったまま提供され、表面をさっとあぶって、中が冷たいまま食べるのがおすすめだそう。表面はとけて口の中にとろりとした甘さが広がりますが、中は冷たいままで、アイスのような食感。人気なのもうなづけます。
ドリンクも、ビール(600円)やレモンサワー(同)、ハイボール(同)、ホットワイン(500円)、ソフトドリンク(同)などが用意され、追加で単品注文できます。

テント内は暖房がきいていて、上着や防寒着がなくても暖かく、さらにたき火を囲んでいると少し汗ばむほど。たき火を終えて外に出ると、まきが燃えた香りがかすかにしますが、服や髪に煙の臭いは付きませんでした。TAKIBIフードをあぶるのも楽しいし、ただ炎を眺めて、火がはぜたり、光が揺らいだりするのを見つめていても飽きません。カップルや友達同士のグループのほか、2次会代わりの利用や早い時間の「昼飲み」にも良さそうです。
マチナカTAKIBI BARは1月29日(水)から3月29日(土)の午後3時~10時半(最終受け付けは9時半)。フード3品とドリンク付きで60分3000円。フード、ドリンクは別料金で追加注文できます。10人までの貸し切りも可。1月29日からは、予約もできます。問い合わせはクロスホテルの電話 011・792・5114へ。