小樽の発達支援事業所「きっずてらす」に通う子どもたちが書く文字を基にした「小樽フォント」を使ったTシャツが商品化された。「ようこそおたるへ」の言葉を英語や中国語、フランス語など9カ国語で表記。市内の観光物産店で販売し、関係者は「市民や国内外の観光客の皆さんに手に取ってほしい」とPRしている。
小樽フォントは子どもたちの文字や絵を基に、企業などが使いやすいように加工したデザイン素材。図柄化を手がけた市内のデザイナー佐藤じんたんさん(44)のもとに、観光物産店から土産物に使ってフォントの知名度も上げたいとの提案が寄せられた。佐藤さんは子どもたちの国際的な活動につながると考え、きっずてらすと協力して商品化を決めた。
今回のTシャツの文字を担当したのは、奥沢小5年の阿部麗葉さん(11)。日頃はひらがなやカタカナを書くことがやや苦手だが、各国語の手本を見ながら趣のある字体に仕上げた。
Tシャツは縦に「OTARU」と大きく描き、横書きの「HELLO こんにちは」の下に「ようこそおたるへ」の言葉を9カ国語で並べた。佐藤さんは気持ちを伝えるイメージで吹き出しをあしらった。
阿部さんは「自分の書いた文字がTシャツになってビックリした。いろんな人に着てほしい」と満足そうに話す。
小樽国際インフォメーションセンター(小樽市港町5)内の「ポートマルシェotarue(オタルエ)」で取り扱う。価格はS~XLが3300円、3Lと4Lは3685円。色は白のみで、黒も今後販売する予定。問い合わせはオタルエ、電話0134・64・1672へ。 (熊谷知喜)
(北海道新聞2025年1月29日掲載)