「2025さっぽろ雪まつり」が4日、開幕しました。大通、つどーむ、すすきのの3会場に計202基の雪像や氷像が並び、観光客や市民が大雪像の迫力、幻想的な氷彫刻の美しさなどに魅了されています。飲食ブースも出店しており、北海道らしい味やあつあつのグルメを提供しています。大通会場で見つけた「雪まつりグルメ」を紹介します。
目次
ホタテやジャガイモ、カニ!北海道グルメを堪能 <4丁目>
飲食ブースが比較的、多いのは4丁目と5丁目。4丁目には5店が出店しています。あげいも串やイカの姿焼き、ツブ焼き、じゃがバターなど北海道ならではの海や山の恵みが並ぶほか、クラムチャウダーや豚汁、肉まんなどが湯気を立て、食欲をそそります。
4丁目会場の「ばかうまや」でシカ肉串を、「HOKUTO」でカニみそ甲羅焼きと、ホタテの貝殻焼きを購入。ドリンクは、「雨のち晴れ澄川本店」でホットサングリアと梅酒のお湯割りを手に入れました。
シカ肉串は、肉部分が長さ20センチを超えるボリューム。肉質は柔らかく、筋もありません。シカ肉独特の香りとしっかりめの塩味が、シナモンなどのスパイスがきいたサングリアによく合います。
直径10センチほどのカニの甲羅の上には、カニのほぐし身とカニみそがのっており、その下にはマカロニグラタンが詰まっています。カニの身やみそだけだと少ししょっぱく感じますが、クリーミーで優しい味のグラタンに合わせると、うまみが引き立ちます。
道産ミルクのスープにソフトクリームも! <5丁目>
5丁目には6店が軒を連ねます。北海道ぎょれんは「豊海食堂」と名付けたブースを出店。「照り焼きホタテ串」は甘塩っぱいタレを絡ませて香ばしく焼かれ、北海道産秋鮭を使った「秋鮭スティックカツ」、濃厚なホタテだしのスープに北海道産のミルクとバターを加えた、よつ葉乳業とのコラボレーションメニュー「ホタテミルクスープ」の3品を提供しています。
その隣には、よつ葉乳業が「MILK STAND」を開設。ホットミルクやホットショコラはもちろん、寒い中でも「北海道に来たらやっぱりこれ」と、ソフトクリームを手にする観光客もたくさんいました。ぎょれんとのコラボメニューの「鮭とチーズのクリームコロッケ」も、クリーミーなホワイトソースにたっぷり入ったサケのほぐし身が、北海道らしさを感じさせます。
道内酒蔵の日本酒56種を提供、「生ノースマン」も販売中 <10丁目>
10丁目には、北海道酒造組合が日本酒を試飲、購入できる販売所を出しています。道内の15社、16の酒蔵の56種類の日本酒をショット(50ミリリットル)とボトルで販売しています。100円ショット券が11枚つづりになって1000円のお得なチケットを購入し、試飲してみます。
千歳鶴の「純米吟醸きたしずくSR」は、「北海道米でつくる日本酒アワード2023」で受賞実績もあり、さわやかな香りとみずみずしさを感じるすっきりした味わいです。男山の「リキュール特濃にごり」は名前の通り、ボトルの底におりがたっぷりと沈み、名前の通り特濃。どろりと粘度の高いお酒ですが、酸味とすっきりとした甘さがあり、まるで飲むヨーグルトのようです。
チケットがまだあるので、もう1杯ずつ。金滴酒造の「本醸造原酒 金滴しぼりたて生酒」は辛口ですが、コメのうまみが感じられ、香りも豊かです。上川大雪酒造、碧雲蔵の「十勝純米 with Cheese Yellow」は、「チーズに合う日本酒」だそう。ワインのようなラベルも特徴的です。しっかりした飲み応えのある味わいですが、適度な酸があり、なるほどチーズに合いそうです。
ショットのほか、北の勝「鳳凰」などのワンカップを湯せんしたものや、ちろりで燗をつけたものも販売しており、寒い日に体を中から温めるのに良さそうです。
10丁目には、千秋庵の「生ノースマン」を購入できる物販ブースもあります。生ノースマンは、あんを薄めでしっとりしたパイ皮で包んだ千秋庵の看板商品のひとつ「ノースマン」に生クリームを加えた新しい菓子で、取り扱いのあるデパートや空港の売店などでは行列必至の人気ぶりです。雪まつりのブースにもたくさんの人が並んでいましたが、デパートなどよりは早く購入できそうです。
ノースマンの販売ブースの近くには、語呂合わせでしょうか、アイドルグループ「スノーマン」のメンバーを模した雪像もあり、人気を博していました。
大雪像「小樽銀鱗荘」を眺めつつ角打ち〝銀鱗荘〟で一杯<8丁目>
大雪像「小樽銀鱗荘」のある8丁目には、「角打ち〝銀鱗荘〟」が登場。小樽の田中酒造がニセコ町産の酒造好適米「彗星」と小樽・天狗山の伏流水を使ってかもし、和食に合う日本酒としてこの冬、リリースした「純米大吟醸 銀鱗荘」をグラスで提供しています。
銀鱗荘の酒粕を使った「極みの甘酒」と「至極の出汁割り」を購入してみました。出汁割りは、日本酒をおでんなどのだし汁で割ったもので、「和食に合う」銀鱗荘と、だしのまろやかさやうまみがぴったり。甘酒は、酒粕のとろっとした飲み口で、ほどよく抑えた自然な甘みがあります。猫舌ながら、ハフハフ息を吹きながら、次の一口をつい急いでしまうおいしさです。
飲食ブースが出ている周辺には、スタンディングで飲食できるテーブル、いす付きのテーブルなどが並べられており、屋根や風よけ付きの飲食スペースを設けているところもあります。
初日の4日の札幌市内は、最高気温が平年より5.5度高い5度と3月中旬並みの暖かさ。日当たりの良いところの雪像は一部が溶けかけているものもありました。この日は、寒さはさほど感じませんでしたが、雪が溶けて足下が悪いうえ、圧雪状態の道路に水をまいたような状態になっているところもありツルツル滑るので、要注意です。また、会期中、気温が低下する予報もあり、防寒対策は必須です。服装や足下の準備を万全に、雪まつりグルメを楽しんでくださいね。