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2025.02.08

「チョコレートと○○」 意外な食材や飲食店とコラボ~北海道の個性派チョコおすすめ3品

小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

 2月14日のバレンタインデーを前に、デパートや洋菓子店ではチョコレート商戦が本格化しています。海外の有名ショコラティエが手がけるチョコレートも人気ですが、スイーツ王国・北海道にもおいしいチョコレートがたくさんあります。ちょっと意外な食材と組み合わせた北海道産のおいしいチョコレート菓子3品を紹介します。

青山椒やコーヒー、カレーの風味香るチョコ 
SOIL CHOCOLATE(札幌)

皿の下から時計回りに青山椒、RITARU COFFEE、GARAKU

 「SOIL CHOCOLATE(ソイルチョコレート)」(札幌市)は、カカオ豆の焙煎から手作りでチョコレートをつくる「BEAN TO BAR(ビーントゥーバー)」です。店内には焙煎機があり、カカオ豆のいい香りが漂っています。ソイルチョコレートのメーン商品は、余計なものが何も入っていないシンプルな板チョコ。カカオ豆の産地やブレンド、焙煎方法、甘さ、フレーバーなどを調整し、製造。プレーンなミルクやダークでも、タンザニアやベトナム、マダガスカルなどの産地、トリニタリオ種などカカオ豆の品種などの違いで何種類もあり、抹茶やほうじ茶、フランボワーズ、マロンなどのフレーバーも合わせるとラインナップは数十種類に上ります。

上から175°DENO、RITARU COFFEE、GARAKUのパッケージ

 中でもユニークなのは、札幌市内の飲食店とのコラボ商品。「175°DENO(ひゃくななじゅうごどでの)~担々麺~」と協力した「青山椒」、スープカレーの「GARAKU」とコラボした「GARAKU SPICE×ヘーゼルナッツ」、カフェ「RITARU COFFEE」との「RITARUブレンドコーヒー」の3点があります。

175°DENOの青山椒チョコレート

 同店は2021年に札幌市中心部のビル1階にオープン。同じビルの並びには、担々麺の人気店175°DENOがありました。ソイルチョコレートを運営するエンクル社長の笹川円さんは「わずか60メートルしか離れておらず、せっかくなのでコラボしましょうとなった」と説明し、175℃DENOの担々麺に使われている青山椒を混ぜ込んだチョコレートを開発しました。

 カカオの香りと甘さの後に、青山椒のさわやかな柑橘系の香りとしびれを感じます。一見ミスマッチにみえ、食べてみると不思議な感覚ですが、おいしい。2021年の「麻辣グランプリ」の菓子部門で審査員特別賞を受けており、味はお墨付き。ビールや紹興酒などのお酒と一緒に食べても合いそうです。チョコレートや甘い物が苦手という人にも、いいかもしれません。

RITARU COFFEEのチョコレート

 RITARU COFFEEとのコラボは、ソイルチョコレートのほかにも、札幌市内でスイーツ店を営む笹川さんが10年来、取引があったことから実現。RITARU COFFEEのキリマンジャロベースブレンドと、キリマンジャロ山があるタンザニアのカカオ豆を合わせ、コーヒー豆とカカオ豆を一緒に練り上げてつくりました。ワインや日本酒と、それらが製造された土地の食べ物とをペアリングするとマッチするように、産地が近いものの組み合わせは合うそう。コーヒー味のチョコレートはそう珍しいわけではありませんが、確かにぴったりとなじんで、一体感のある味わいです。

GARAKUのチョコレート

 GARAKUとは、「北海道らしいものを取り入れたいけれど、ハスカップやメロンなどありきたりのものではつまらない」と考えていた笹川さんが、GARAKUの店主と知人だったことから、2022年に開発。スープカレーに使うスパイスをそのままチョコレートに混ぜ込むと、カレーの味が強くなりすぎるため、GARAKUのスープカレーの風味を感じられるよう、チョコレート用にスパイスをブレンド。ヘーゼルナッツペーストを練り込み、スパイシーでアジアンチックな味わいに仕上げました。

BEAN TO BARのソイルチョコレートの店頭

 ソイルチョコレートはこのほかにも、羅臼の海洋深層水塩や滝上の和ハッカ、アイヌ民族が使う香辛料「シケレペ(和名キハダ)」など、北海道産の素材を使ったチョコレートもつくっています。

 今回、紹介した商品はすべて880円。札幌市中央区南1条西6丁目20 KYビル1階のソイルチョコレートで販売しているほか、オンラインショップでも取り扱っています。店舗の営業時間は午前11時~午後7時、水曜定休。

「さきいか」⁈にチョコをコーティング 
キングベーク(函館)

左から、ザクザクフレークの旅立ち、ホワイトオレンジの希望、キャラメルナッツの帰還

 一見、ぎょっとする組み合わせなのが、函館市のパンとスイーツの老舗「キングベーク」が製造、販売している「イカ伯爵の函館さきいかチョコレート」。お土産としても人気の珍味のさきいか「函館こがね」をチョコレートでコーティングしたもので、ミルクチョコやホワイトチョコなど4種類、あります。

 函館市などでつくる「はこだて雇用創造推進協議会」が新たな土産品を開発することで、新たな雇用を生み出そうと、ハワイで人気のあるさきいかの先端にチョコレートをディップしたお菓子を参考に、キングベークに開発を持ちかけたのがきっかけ。さきいかはいかめしや塩辛などの加工食品を手がける老舗「かくまん」の函館こがねに限定し、塩味もさきいかチョコ用に調整。チョコレートの調合やトッピングの工夫などを重ねて、2017年にミルクとビター、キャラメルを発売し、その翌年にホワイトチョコが誕生しました。

函館さきいかチョコレートのパッケージ
ミルクチョコのザグザグフレークの旅立ち

 ミルクチョコレートの「ザグザグフレークの旅立ち」は、フランスの焼き菓子「フィアンティーヌ」を砕いてまぶし、ザグザグとした食感とさきいかのほどよいかみ応えが楽しい一品。ビターチョコレートの「ゴマゴマの野望」は、チョコレートにゴマを加え、ゴマのプチプチした食感と甘さを抑えたチョコレートがベストマッチ。

キャラメル味のキャラメルナッツの帰還
オレンジピールが香るホワイトオレンジの希望

 キャラメル味の「キャラメルナッツの帰還」はさきいかをキャラメリゼした上にチョコレートをコーティング。クルミやアーモンドなどのクラッシュナッツも加え、ほんのりとシナモンも香ります。「ホワイトオレンジの希望」はオレンジピールを加え、さわやかさを演出しています。

 キングベークの前田隆宏事業部長は「最初はさきいかとチョコレートの組み合わせに驚く人いたり、受け狙いではと勘ぐる人も多いけれど、対面販売で試食してもらうと『おいしい』『くせになる』と好評をいただいています」と話します。開発を始めたころに1キロ1500円程度だったさきいかの価格が、イカの不漁の影響で1年後には同4500円に、最近では同1万円ほどに跳ね上がり、コストが高くなっているのが悩みだそう。ただ、前田さんは「甘さとしょっぱさのバランスが絶妙で、おいしいお菓子です」と自信をみせます。

 各756円で、函館市亀田本町7-8のキングベーク本店や函館市内の土産物店などで販売しています。

銘菓「きびだんご」生かしたもちもち食感 
創夢(札幌)

りんごチョコ×きびだんご(奥)と抹茶チョコ×きなこもち(手前左)、ミルクチョコ×ミルクもち

 もち粉や砂糖、水あめなどを練り合わせた北海道銘菓「きびだんご」とチョコレートを組み合わせたのが、食品の企画・販売をする「創夢」(札幌市)の「チョコレートもち」です。ミルクチョコとまっ茶チョコ、リンゴ味のホワイトチョコの3種類で、もちもちした食感とチョコレートの甘さが絶妙の組み合わせです。

ミルクチョコ×ミルクもち

 同社は増毛町出身のフレンチシェフ三国清三さんが「道内の生産者を応援したい」として、道内の素材を使い、道内で製造され、三国さん自身が食べておいしいと認めた土産物や菓子のシリーズ「三国清三推奨品」を販売しています。

 同社は当初、グミチョコの開発を検討しましたが、北海道の素材を使った北海道ならではの菓子に-と、きびだんごに着目。きびだんごは、岡山名物のもち粉やきび粉を使った「吉備だんご」とは異なり、北海道の開拓に当たった屯田兵の非常食に由来した北海道銘菓「きびだんご」を使っています。北海道産の食材を試し、2年ほどかけて開発。北海道銘菓「きびだんご」を製造している菓子メーカー「天狗堂宝船」(函館市)に委託製造しています。

抹茶チョコ×きなこもち

 「ミルクチョコ×ミルクもち」はきびだんごに北海道産牛乳を練り込んだミルクもちにミルクチョコをかけた優しい味わい。「抹茶チョコ×きなこもち」は北海道産のきなこをきびだんごに練り込んだきなこもちを、まっ茶ホワイトチョコでコーティングし、落ち着いた和のテイストです。「りんごチョコ×きびだんご」は、七飯産のりんごパウダーを入れたホワイトチョコできびだんごを包み、フルーティーでさわやかに仕上げました。

りんごチョコ×きびだんご

 チョコレートもちを担当する木原伸晃さんは「普段から気軽に食べられる親しみやすいお菓子。3種類を1箱に詰めたセットもあり、ホワイトデーや母の日などの贈り物にも使ってもらっています」と話します。

 各648円。道内の土産物店やアンテナショップ、道外の北海道物産展などで販売しています。

小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

トリップイート北海道

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