
帯広競馬場内の商業観光施設「とかちむら」に14日、月替わりでラーメン店が出店する「とかち麺ビレッジ」がオープン。運営会社のSPCとかちむら(帯広)が空きテナントを埋め、集客増を目指す改革の一環。帯広未進出のラーメン店出店の効果で、地元客の利用を促したい考えだ。
札幌を中心に北海道内外のラーメン店が1カ月ごとに入れ替わる。キッズスペースとして利用していた約66平方メートルの空き店舗の区画を使い、28席を用意する。
初回は14日から4月13日まで、札幌の「雪月花」が出店する。十勝産食材を使用することが出店の条件で、雪月花は中札内村産の豚肉をチャーシューに使う。
麺ビレッジの運営は札幌でラーメン店などを営む堀田翔午さん(38)が担う。帯広にラーメン店が少ないことから出店を打診され、せっかくならと月替わり方式を採用した。「競馬場の隣で好立地。にぎわいづくりに貢献できれば」と話す。
SPCとかちむらはふく井ホテル(帯広)が2月に子会社化した。先行して昨年9月には同ホテルの林佑太社長が兼務で社長に就任し改革に着手。空きテナント対策などを進めている。5月以降に改めてキッズスペースを設け、直営の飲食スペースも開設する計画だ。
ふく井ホテルによると、昨年10月以降、毎月の売上高は前年同月比120%程度で推移しているという。林社長は「とかち麺ビレッジをきっかけに、さらにとかちむらを身近に感じる地元客が増えれば」と期待する。(西山花音)
(北海道新聞2025年3月12日掲載)