「日の出」と「カニ」と「温泉」を求めて雄武町に行ってきました。ちなみに「おうむ」と読みます。
オホーツク海沿岸、稚内市と世界自然遺産「知床」がある斜里町とのちょうど中間地点に位置し、オホーツク海の海産資源と、乳牛を中心とした畜産資源に恵まれた町です。
オホーツク海の水平線から昇る「日の出」が町のシンボルになっています。
目次
雄武町へのアクセス
交通の便は決して良くはありません。JR、高速バスは町に直接乗り入れていなく、最寄りは、JRだと名寄駅、高速バスは紋別バスターミナルになります。そこからはレンタカーか路線バスに乗り換えです。
最寄り空港は、オホーツク紋別空港。羽田空港との間に1日1往復飛んでいます。
なので、道内からはマイカー移動が基本となります。札幌から中央自動車道を経由して約4時間(280キロ)、同じく旭川からは約2時間半(150キロ)です。
道産子たちも「訪れたことがある」と言う人は多くはないかもしれませんが、網走で勤務経験もある編集長の山﨑には、馴染みある場所です。2019年に38年の歴史に幕を降ろした、オホーツク海沿いの斜里町まで212キロを自転車で駆け抜ける「インターナショナルオホーツクサイクリング」の出発地として記憶している人もいるのではないでしょうか。
そんな雄武町への2泊3日の旅を3回にわたってお伝えします。
のんびりした環境で牛と触れ合う
町開生地区にある菊地牧場。ストレスの少ない環境で家畜を育てるアニマルウェルフェア(動物福祉)に取り組み、日本農林規格(JAS)の有機JAS認定を受けた牧草地で放牧しながら育てています。
牧場主の菊地雄介さんから、牛の1日の生活などについてお話を聞きました。毎朝5時と夕方4時にお乳を搾るそうです。この日は搾乳時間と重なったためダメでしたが、牧草地に入れてもらえる事もあるそうです。
菊地牧場では、他の2つの牧場と一緒に、日本ではまだ珍しい牧草のみを食べて育った牛の肉の出荷を目指しています。「グラスフェッドビーフ」と呼ばれ、赤身の多い肉質や、牛の育成環境から「ヘルシーな牛肉」として注目を集めています。雄武町産グラスフェッドビーフ、楽しみです。
ちなみに菊地牧場での体験は、雄武町観光協会の体験プラン「牧場さんぽ」(有料)として商品化されています。10月末くらいまで受け付けていますので、ぜひお子さんと一緒に体験してみてはいかがでしょう?
豪快なイナシベツの滝
雄武町内には、落差が大きい「神門」、川の中を100メートルほど歩いて向かう「昇竜」、そして「イナシベツ」の3つの大きな滝があります。前者2つは、たどり着くまでの行程が「プロ向けの滝」ということで、今回は車で近くまで行けるイナシベツの滝に行きました。
イナシベツの滝は、高低差10メートルほどですが、水量が多く、豪快です。
「ホテル日の出岬」のオーシャンビューな温泉
お宿はこちら、日の出岬に建つオホーツク温泉「ホテル日の出岬」です。客室は全室オーシャンビュー。同じくオーシャンビューのオムイ温泉は塩化物強塩泉で、露天風呂とサウナを完備しています。
ホテルには、無料の電動アシスト付きレンタサイクルもあります。
夕食を楽しむ、毛ガニを味わう
お楽しみの今宵の夕食は、ホテルご飯です。
通常メニューに毛ガニを1杯付けた豪華ディナーです。かなりのボリュームなので、毛ガニは2人で1杯でも十分堪能できます。
春先の毛ガニは身がぎっしり、みそもたっぷり
オホーツク海沿岸では、春の訪れとともに毛ガニかご漁が始まります。雄武沖は3月下旬から7月いっぱいくらいまでが漁期。春先の毛ガニは、流氷が連れてきたミネラルが豊富な海水のおかげで身をぎっしり蓄え、みそもたっぷりです。旬は3月下旬から5月ごろとか。
かつて雄武町では、毛ガニは買う物ではなく、もらう物だったため「毛ガニは歩いてくる」と言われていたそうです。ただ最近は資源量も減り、より高級化しているので「さっぱり歩いてこなくなった」らしいですよ。
▽オホーツク温泉「ホテル日の出岬」:https://hinodemisaki.com/
3回にわたってお伝えする「オホーツク雄武町へ 2泊3日の旅」の次回、第2部は<日の出>編です。
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※情報は記事公開当時のものです
「日の出」を見にオホーツク雄武町へ㊥2泊3日の旅 夜明けを楽しむ〈山﨑編集長☆発〉
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