
北海道内外のラーメン店が出店する「札幌ラーメンショー2025」(実行委主催)が5月12日(月)、札幌市中央区の大通公園西8丁目で始まりました。各店自慢の看板メニューのほか、他店とのコラボ商品やこのイベントのために開発したオリジナルの1杯を提供しています。この日始まった第1幕は18日(日)までで、20日(火)から全店を入れ替え、第2幕がスタートします。TripEat北海道編集部のメンバーが、第1幕に出店している10店を手分けして実食し、紹介します。
目次
- 1 麺屋二郎(鹿児島)・鹿児島豚骨 炙り豚バラ肉盛ラーメン
- 2 麺屋くるる(旭川)・芳醇トリュフ雲呑×焙煎醤油ラーメン
- 3 味噌麺処 花道庵(東京)・濃厚肉味噌ラーメン
- 4 手稲ラーメン肉玉(札幌)・最強!濃厚ニンニク醤油のニクジロウ魔ぜそば
- 5 らーめんダイニング庵(群馬)・上州地鶏の極上醤油ラーメン
- 6 in EZO×麺屋花城・絶品!まぐろ兜の中華そば
- 7 大館 錦 本店(秋田)・伊勢海老と比内地鶏の濃厚味噌炙りチャーシュー麺
- 8 味名人桃太郎×彩色ラーメンきんせい・大阪 金の塩タンメン
- 9 なかじゅう亭(群馬)・濃厚上州鶏白湯
- 10 中華そばムタヒロ(東京)・はかた地鶏と奥能登の塩ラーメン
- 11 ラーメン以外の飲食店も
麺屋二郎(鹿児島)・鹿児島豚骨 炙り豚バラ肉盛ラーメン


ラーメン店10店が並ぶ中、1番左側に出店していた「麺屋二郎」(鹿児島)の「鹿児島豚骨 炙り豚バラ肉盛ラーメン」を担当したのは、M氏。「今日は食欲が湧かないな…」。前夜の痛飲が響き、少々グロッキーな様子でしたが、無事参戦。体調を鑑みて、しょうゆや塩などの「あっさり」系をチョイスすべきが、なぜかガツンと豚骨を選択していました。
さて、どんなものだろう…と恐る恐るスープをすすったところ、想像以上にあっさりしていて、豚骨独特の臭みもなし!それでいて、豚骨のうまみはしっかり。「自信はないけれど、豚骨だけでなく鶏ガラも併せているのかな?」とのこと。
飲み過ぎで荒れた胃にも(豚骨の割には)優しく染みわたる感じで、二日酔いなのに完飲! 麺は中太のストレート。柔らかく、つるつるとした食感で、あっさりめのスープによく合っていました。追加トッピングなしで最初からのっている具材は、豚バラ肉チャーシューとネギとのり。チャーシューは甘めのしょうゆで煮込んだ感じで、これだけでご飯が進みそう。「来年は半ライスもメニューに加えてください。その時には、体調万全で臨みます」と意欲を示していました。
麺屋くるる(旭川)・芳醇トリュフ雲呑×焙煎醤油ラーメン


「麺屋くるる」(旭川)の「芳醇トリュフ雲呑×焙煎醤油ラーメン」は、一見、オーソドックスなしょうゆラーメンの顔つきです。まずはスープを一口。少しにごったスープは、塩味は割としっかりあるものの、とがった感じはなくまろやかです。メニュー説明によると、「深煎りコーヒー豆に漬け込んだ特製醤油ダレ」とのこと。コーヒーの香りも味も感じませんでしたが、このまろやかさの秘訣はここにあるのかもしれません。
中太で少し縮れためんは、屋外のイベント用に食べやすくしてあるのか、やや短めで、スープとよく絡みます。具のメインはメニュー名にも入っている雲呑。トゥルンとした食感の皮の中には、小さめの肉あん。かむと、ふわっとトリュフが香ります。ラーメンにトリュフが必要か?という議論はともかく、まろやかなしょうゆスープとはマッチしています。
薄めのチャーシューははしで切れるほど柔らかく、甘めの味付け。みじん切りにしたタマネギが入っており、いいアクセントになっています。てっぺんには、白髪ネギとカイワレものっており、こちらも合間に口にすると、さっぱりと食べられます。
味噌麺処 花道庵(東京)・濃厚肉味噌ラーメン


「味噌麺処 花道庵(はなみちあん)」(東京)はミシュランガイド東京のビブグルマンにも2022年から2年連続選出され、SNSでも高く評価されている人気店で、今回初出店。「濃厚肉味噌ラーメン」は、豚骨、鶏ガラベースの濃厚な味噌スープに豚バラ肉とチャーシュー、しゃきっとしたもやし、太いメンマがトッピングされ、ボリューム満点、食べ応えのある1杯です。見た目にもインパクトがあり、麺もコシが強い太麺で濃厚なスープと絡んでバランスよくマッチしています。
手稲ラーメン肉玉(札幌)・最強!濃厚ニンニク醤油のニクジロウ魔ぜそば


「手稲ラーメン肉玉」(札幌)の「最強!濃厚ニンニク醤油のニクジロウ魔ぜそば」は、かみ応えのある平打ち太麺をニンニクの効いた醤油ダレでいただくスタミナ満点の汁なしまぜそばです。たっぷりのモヤシがピリ辛の醤油ダレをほどよく中和しシャキシャキ食感もいいアクセントに。ガッツリした濃い目の味付けでビールにもよく合う1杯です。トッピングは定番の「肉マシ」や「ヤサイマシ」のほか「鬼マヨ」や「カニ」なども。味変用のお酢とラー油もあり好みの味にカスタマイズが可能です。今回初出店。ニンニク抜きはできないので、大事な会議やデートの前は要注意です。
らーめんダイニング庵(群馬)・上州地鶏の極上醤油ラーメン


群馬県中之条町、四万温泉の近くで営業している「らーめんダイニング庵」は、観光客や地元客で賑わいを見せる人気店で、「上州地鶏の極上醤油ラーメン」を出品。群馬県を愛する店主が、地元のブランド鶏「上州地鶏」と水のみで炊き上げた透明感のある味わい深い醤油味のスープに、製麺所に特注している低加水の極細ストレート麺が絡み、あっさりながらも鶏の旨みが口の中に広がります。
具はチャーシューにメンマ、刻み青ネギといたってシンプル。チャーシューは20年以上継ぎ足し続けたタレを使用し、少し薄味だが肉の旨味が感じられます。太めのメンマも上品な味わいで歯応えがあります。食材全てに店主のこだわりが感じられる一品です。
in EZO×麺屋花城・絶品!まぐろ兜の中華そば


「in EZO×麺屋花城」は、札幌と静岡の名店の夢のコラボ。「絶品!まぐろ兜の中華そば」は、以前大阪のイベント出展時に隣同士だったころから付き合いが始まったという2店合作の魚介醤油ラーメンです。静岡の「南まぐろ」のかぶとや、炙り豚バラ肉と北海道産麺を使用。トッピングにはツナマヨが!最初は驚きましたが、想像以上に相性が良く、自宅でラーメンを作る時にもマネしたくなるような味わいです。炙られた豚肉は食べ応えがありますが、全体的にはあっさりとした味わいで、スープまで飲み干せました。
大館 錦 本店(秋田)・伊勢海老と比内地鶏の濃厚味噌炙りチャーシュー麺


「大館 錦 本店」(秋田)の「伊勢海老と比内地鶏の濃厚味噌炙りチャーシュー麺」は、贅沢な1杯。比内地鶏の濃厚鶏白湯と伊勢海老のWスープは、地鶏と海老の旨味が凝縮されています。秋田の老舗「安藤醸造」の味噌で仕上げおり、とてもまろやかです。北海道産小麦100%の自家製麺はもちもちでアツアツ、白髪ネギはシャキシャキ。炙りチャーシューの脂と半熟煮卵がスープに溶け込み、さらに旨味が増すのですが、しつこくないので全部飲み干せます。まさに至極のラーメンと言えるでしょう。
味名人桃太郎×彩色ラーメンきんせい・大阪 金の塩タンメン


「味名人桃太郎×彩色ラーメンきんせい」(札幌、大阪)では、豚骨ベースのタンメンに、なんと!たこ焼きがトッピングされた「大阪 金の塩タンメン」を実食しました。ほどよいコクとうまみが感じられるまろやかな豚骨スープと、キャベツやチャーシューなどの定番具材、中細のストレート麺が良くマッチしていて、タンメンらしいうまさがあります。そして、アクセントとしてトッピングされたたこ焼きが、実は最高に合う!たこ焼きにしみ込んだスープが衣の風味やたこのうまみと調和していて、明石焼きにも似た感じ。追加トッピング(肉肉盛り600円)の豚角煮や味玉との相性も良く、大判海苔をスープにひたして食べるとさらに幸福感が増します。
なかじゅう亭(群馬)・濃厚上州鶏白湯


「なかじゅう亭」(群馬)の「濃厚上州鶏白湯」は、高級鶏「赤城とり」のうまみをいかした鶏白湯スープが特徴です。鶏100%の素材から生まれる白濁したスープは、まろやかな口当たりで、塩味をベースに鶏のうまみが凝縮されただしの風味が口いっぱいに広がります。
麺は中細のストレートタイプで、つるりとしたのど越し。スープとのなじみも良く、食感も軽やかです。トッピングの炙り鶏チャーシューは、香ばしさがあり、しっとりとした食感が特徴。脂は控えめで、スープの風味を損なうことなく、その味わいを引き立てています。
また、のり、ネギ、メンマといったトッピングが加わることで、細麺の食感にほどよいアクセントが生まれ、食べ進める楽しさが感じられます。素材の調和を大切にした穏やかな味わいの中に、鶏の個性がほのかに顔をのぞかせる1杯です。
中華そばムタヒロ(東京)・はかた地鶏と奥能登の塩ラーメン


「中華そばムタヒロ」(東京)の「はかた地鶏と奥能登の塩ラーメン」。黄金に輝くスープは、「はかた地どり」と「奥能登塩」の相性がよく、細めの麺としっかりとした濃い目の味わいが特徴。細くカットされたメンマはシャキシャキ、チャーシューは柔らかく、口の中でふわっととろけて甘みが広がります。濃いめの味は、白米やチャーハンも一緒に食べたくなるような一杯。味玉やチャーシューを追加でトッピングもできます。
ラーメン以外の飲食店も


会場にはラーメン店10店のほか、焼き鳥や揚げ物、スイーツなどの飲食店も出店しています。この日の札幌市中央区の最高気温は21.2度と今年最高。ラーメンを食べて体感ではさらに暑く感じます。女性3人組は、ラーメンを食べた後、デザートにかき氷とポテトをおいしそうに食べていました。「今年初のかき氷」だそう。


ちょっとうらやましくなって、私も…とはならず、やっぱりビール!さっそく乾杯!です。キンキンに冷えており、屋外イベントでも手抜きなし。満点、合格です。
おつまみも調達します。「アツマル水産」の焼きガキは、2個1000円のところ、3個だと1200円だったので、お得さにひかれて2人なのに3個をチョイス。15センチほどの大きなサイズで、身はちょうどいい火の入り具合。ツルンと口に吸い込まれてしまいました。


「トルコケバブアイチャ」では、薄い肉を重ねたかたまり「ドネルケバブ」をクルクル回転させながら火入れし、焼けたところから表面をカットして提供。「おつまみケバブ」(800円)は、細切れのケバブがたっぷり。味付けは控えめで、下にはサウザンドレッシングをかけたキャベツの千切りが敷かれており、あっさり食べられます。添えられたハラペーニョのピクルスの辛みと酸味がぴったりです。


「HOKUTO」で、長さ20センチ超の大きな串焼きが目に留まりました。「アスパラベーコン炙りマヨネーズ」(800円)をオーダー。注文してからマヨネーズをかけてバーナーであぶってくれます。一口かじると、あれ?かまぼこです。ところどころに細くカットしたアスパラが練り込まれ、薄いベーコンが巻かれているので、大きなアスパラベーコンに見えていました。そりゃ、そうですよね、このサイズのアスパラがあるわけないものね…とちょっとしょんぼりしつつ、でももっちりとしたかまぼこは、ビールのお供としてはOKです。


札幌ラーメンショー2025第1幕は5月18日(日)まで。第2幕は全店を入れ替え、5月20日(火)から25日(日)まで、開催されます。午前10時から午後9時まで(オーダーストップ8時半)。19日(月)は休み。

ラーメンは一律1杯1000円で、会場でチケットを販売するほか、前売り券をセブン-イレブンのセブンチケットで25日まで、セイコーマートのセコマチケットで18日まで取り扱っています。問い合わせは、実行委事務局の電話090-3893-3924へ。
出店している店の実店舗情報は、MouLa北海道で。
<前編>【札幌ラーメンショー2025 第1幕】今年の札幌も熱い!参加全店を先取り紹介
<後編>【札幌ラーメンショー2025第1幕】今年の札幌も熱い!参加全店を先取り紹介