
日本最大級のお菓子の祭典「第28回全国菓子大博覧会・北海道」(あさひかわ菓子博2025)の5月30日(金)からの開幕を前に29日(木)、会場となる旭川市の道北アークス大雪アリーナ(神楽4条7丁目)などでメディア向けに先行公開されました。大手菓子メーカーの体験型パビリオンや工芸菓子の展示、全国の銘菓を販売するマーケット、グルメコーナーなどがあり、子どもから大人まで楽しめそうです。

あさひかわ菓子博は、北海道菓子工業組合などでつくる実行委主催で、5月30日から6月15日までの17日間。菓子博は、1911年(明治44年)に東京で開かれた「帝国菓子飴大品評会」に始まり、近年は4年に1度程度開かれています。北海道内では68年に札幌で開かれて以来、57年ぶり。前回は2017年の三重県で、新型コロナの影響で開催を見合わせたため、8年ぶりとなります。
遊びながら学べる大手菓子メーカーの体験型パビリオン
子どもや家族連れが楽しめそうなのは、アリーナに隣接した屋外に開設されている、大手菓子メーカー7社による体験型パビリオン「スイーツファミリーランド北海道」。各社人気のお菓子の歴史や製造工程について展示しているほか、ゲームやクイズ、フォトブースなどが用意されています。


「森永」のブースでは、大きな「チョコボール」の箱に同社の人気のお菓子を詰め合わせたセットをつくるワークショップを開催。来場者が4人1組になって、同社の「チョコボール」と「ラムネ」「キャラメル」「ハイチュウ」の4種類のお菓子を分け合い、自分で組み立てた箱に詰めてセットを完成させます。箱にはひもを付け、大きなチョコボールのバッグのようにして肩からかけて、そのままお土産として持ち帰ることができます。
ワークショップの前には、入り口でチョコボールのキャラクター「キョロちゃん」のパネルと一緒に写真を撮影し、プリントアウトしてプレゼントしてくれます。お菓子セットの箱にはその写真を飾ることもできます。




「カルビー」のブースでは、ポテトチップの原料のジャガイモについて、展示。原料のジャガイモの8割が北海道産であることなどが紹介され、親しみがわきます。展示の後は、玉入れゲーム。ジャガイモをかたどった球を1人2個、ジャガイモのキャラクターの口めがけて投げます。口に入ると、ポテトチップスを3袋をもらえるとあって、真剣に挑戦。「入った!」と思ったら、実はキャラクターのくちびる?辺りにぶつかってしまい、失敗。でも、失敗しても1袋プレゼントしてくれます。


「ブルボン」のブースでは、入り口でクイズが出題されます。同社の人気のお菓子「アルフォート」や「ルマンド」にちなんだ展示を見ながら進んで解答し、正解するとステッカーがもらえます。宝箱のパネルが展示されていました。見た目は空っぽの宝箱なのですが、ストロボを当てて撮影すると、宝箱からある宝物が飛び出してくる様子が撮れるトリックアートのような仕掛けです。何が飛び出してくるかは、撮影してのお楽しみ。


「明治」のブースでは、最初にチョコレートの原料カカオを生産する農場の様子を映像で紹介。チョコレートができるまでの過程や同社が実施しているアップサイクルの取り組みなどについての展示があり、カカオの生産農場と同じ重さのかごを持ったり、カカオの模型に触れられる体験コーナーもあります。出されたクイズに正解すると、「きのこの山」を、また、カカオを育てるゲームのアプリをスマートフォンにインストールすると、ミルクチョコレートをプレゼントしてくれます。


「ロッテ」のブースでは、「ガーナチョコレート」や「パイの実」の作り方を、映像を交えた「バーチャル工場見学」で学ぶことができます。「トッポ」や「コアラのマーチ」などのキャラクターを紹介する展示や、クイズコーナーがあります。また、板チョコが飛び出して見えるトリックアートの撮影コーナーもあり、せっかくなので、撮ってもらいました。予想以上の飛び出し具合に大満足。キシリトールガムをいただいて、次に向かいます。


「不二家」のブースでは、人気キャラクターのペコちゃんの歴史について、展示しています。写真を撮影すると立体的に飛び出して見えるトリックアートもあり、思い思いに記念撮影。見学後には「ミルキー」を手渡してくれます。


「ヤマザキ」のブースでは、同社の人気商品「ランチパック」について紹介。ランチパックの歴史や製造時に切り落としたパンの耳を無駄にせず、ラスクを製造したりパン粉として使ったりしている取り組みについても展示しており、最後にクイズに答えると、パンの耳を利用したラスクをもらえます。大きな「ロイヤルブレッド」や「チーズ蒸しパン」と記念撮影できるコーナーもあります

スイーツファミリーランド北海道の周囲を歩いていると、思わぬコラボを発見!なんと、ロッテのコアラのマーチと不二家のペコちゃんが並んでいます。普段は恐らく、一緒にいることのない2人が、手をつないだり、体を寄せ合ったりしています。会場には、森永のキョロちゃんやあさひかわ菓子博公式キャラクターの「シマエ大福」などの着ぐるみもあちこちに、不定期に出現するので、キャラクター好きはシャッターチャンスを逃さぬように。
芸術性の高い和菓子匡の工芸菓子の展示やプロジェクションマッピング


アリーナの中には、全国の和洋菓匡たちが菓子の素材と伝統の技を駆使してつくった工芸菓子が展示されています。和菓子の工芸菓子は、色のぼかしや模様押し、組み立てなど和菓子づくりの技術を駆使し、半年から1年かけてつくられます。四季折々の花鳥風月や動物をかたどった和菓子や、街並みや城などをテーマにした洋菓子など、芸術性の高い作品が約90点並びます。


アリーナの一画には、全国から約1200点寄せられた銘菓の中から、審査を経て選ばれた名誉総裁賞や内閣総理大臣賞などの受賞作品も展示されています。お菓子の製造実演コーナーもあり、「きのとや」のクッキー「札幌農学校」の製造工程や、菓子職人がどら焼きの皮を手際良く焼き上げる様子も見学でき、周囲には甘い香りが漂っています。


会場内には、大小2つのホワイトドームがあり、中ではそれぞれプロジェクションマッピングを実施。小ドームでは、お菓子の包み紙などで作った折り鶴を募った「折り鶴プロジェクト」にちなみ、束ねた鶴を幻想的な光でライトアップ。大ドームでは、1月から12月までの月ごとの行事とそれにちなんだお菓子、お菓子の原料になる小麦や牛乳、砂糖、小豆などの生産現場の様子などを映像にして、映し出しています。
地元グルメコーナーや全国銘菓のマーケットも


屋外会場には、地元・旭川市と近郊の菓子店や菓子メーカー21社が参加した「あさひかわスイーツもぐもぐマーケット」も出店。クッキーやマドレーヌ、大福、団子、プリン、シュークリームなど和洋菓子が販売されています。


「旭川ラーメン」や「大雪地ビール」などを味わうことのできるグルメコーナーがあるほか、日替わりでキッチンカーも出店します。一部屋根付きの広い飲食スペースも用意されています。空気を入れて膨らませた大きな滑り台「ドルフィンスライダー」もあるので、小さな子どもも楽しめそうです。


屋外会場の一画に、大きなカプセルトイがあるのを見つけました。菓子博オリジナルの「モンスターカプセル」で、高さ約2.4メートル。1000円でコインを購入して回すと、直径20センチほどの大きなカプセルが出てきて、大手菓子メーカーの限定グッズやあさひかわ菓子博の公式キャラクター「シマエ大福」のグッズが入っています。挑戦してみると、シマエ大福のマスコットキーチェーンが当たりました。仕事で来ていた同僚は、非売品の不二家のペコちゃんの首振り人形が当たったそうです。


モンスターカプセルの横には、シマエ大福のオリジナルグッズ、北海道やお菓子にちなんだグッズなどの通常サイズのカプセルトイも約30機設置されています。


また、アリーナに隣接する旭川地場産業振興センターでは、「全国スイーツマーケット」も開催。地元・旭川や北海道内のお菓子のほか、全国の銘菓約1000点を販売しており、お土産にも困りません。各地の有名なお菓子をはじめ、普段はご当地のみでの販売のものや、北海道初上陸をうたう商品もあり、スイーツ好きは見逃せません。あさひかわ菓子博の入場券か半券がなければ入場できません。

あさひかわ菓子博は6月15日(日)までの午前10時から午後6時まで(最終日は5時まで)。入場券は大人1500円、中高生1200円、小学生800円。
問い合わせは平日午前9時から午後5時まで、実行委事務局、電話0166-50-2500へ。本イベントの詳細は公式サイト(https://kashihaku-hokkaido.jp/)でご確認ください。