
【妹背牛】JR妹背牛駅近くに4月末、「ライダーハウス五井旅館」がオープンした。岐阜県羽島市で障害者向け就労施設事業所の代表を務めていた堀田一道さん(61)が昨年12月に同県から町内へ移住して開設。堀田さんは「北海道はライダーの聖地。旅人を迎えて妹背牛を盛り上げたい」と意気込みを語る。
建物はJR妹背牛駅から北へ約250メートルに位置する木造2階建て。かつて高校生の下宿として使われていたといい、6畳間の5室を宿泊スペースとして整備した。建物の購入費や水道管の補修、火災報知機設置などに約250万円かけた。かつての所有者に許可を得て「五井旅館」の屋号を受け継ぎ、4月下旬に道による民泊の許可が下りて、営業を始めた。
堀田さんは20代のころにオートバイで道内を幾度か周遊。その際に、ユースホステルや駅に泊まりながら旅することの楽しさに魅せられ、「いつかは道内で店を開きたい」という夢を抱いた。60歳を過ぎ、就労施設事業所の後継者が決まったことから、移住を決意したという。
函館、北見などほかにも候補物件はあったが、北海道の中央部に位置する妹背牛町を選んだ。堀田さんは「妹背牛から秩父別の道の駅まで15分間走っても、信号が数えるほどしかない。ライダーは無になってリラックスできる。妹背牛を拠点に各地に足をのばしてもらいたい」と語る。
岐阜から連れてきたネコの「ゆめ」とともに旅人を迎える。これまでにライダーのほか、鉄道を利用して訪れた出張の会社員が利用したという。1人1泊2500円。連泊すると割引がある。詳細などの問い合わせ、予約は堀田さん、電話090・3555・5392へ。(右川英徳)
(2025年5月27日掲載)