
【北斗】市文月のワイナリー「DUE PUNTI(ドゥエ・プンティ)」は、大野農業高の生徒が栽培したリンゴを原料に使ったシードル「Cider 2024」を商品化した。同社は「地元校の原料を北斗で加工した、地域の個性が表れた味」とPRしている。
市などが進める、ワインを通じた地域活性化の取り組みの一環。同校に隣接した果樹園で、園芸福祉科の生徒が昨秋収穫した、酸味が際立つシナノゴールド100キロと、甘みと酸味のバランスがとれたレッドゴールド300キロの2種を同校が提供した。
同社が2種のジュースをブレンドして発酵させたところ、爽やかな飲み口に仕上がったという。井坂信介社長は「風呂上がりにぴったりのキリッとした味わい」と売り込む。
これまで同校で生産したブドウや梨が原料の酒類が商品化されたが、リンゴは初めて。同科2年の小林孝太郎さん(17)は「学校の主要な果物で作ったお酒がそろって感慨深い。お酒を通じて北斗や学校を知る人が増え、地域貢献になれば」と話している。
シードルはアルコール度数6・5%、750ミリリットル入り2090円。約200本製造し、6月下旬から北斗市内と函館市内の酒店2店で販売し、ほぼ完売。市のふるさと納税返礼品にも登録された。(大庭イサク)
(北海道新聞2025年7月15日掲載)