【中標津】町東39北1に今月、コンテナを活用したホテル「ホテルクテクン」がオープンする。予約からチェックアウトまでの接客を無人化し、サウナも用意した。別海町の高橋工業が運営する。高橋宗靖社長は「この地域を含め、宿泊施設は全道で不足している。無人化で人手不足を解決し、気軽に利用できるホテルのモデルをつくりたい」と話す。
同社は空調や給湯設備の工事を手がけ、2019年にはコンテナを使う住宅「スムノア」を発売。スムノアの技術を応用した移動式サウナ「コンティサウナ」も昨年から販売している。コンテナを活用した宿泊業の展開は初めて。
セミダブルルーム12室、ツインルーム5室、車いすに対応したユニバーサルツイン1室を用意。部屋は長さ約12メートル、幅約2・4メートルのコンテナを組み合わせたり、分割するなどし、防音、断熱を施した。
サウナもコンテナを活用し、8人まで同時利用できる。加熱した石に水をかけて蒸気を発生させる「ロウリュ」を30分間隔で実施し、室温は90度以上になる。屋外に水風呂も設けた。
予約はホームページをはじめ、インターネットに一本化した。4日に関係者らを対象にプレオープン、一般客は17日から宿泊できる。
チェックインなどの手続きは、フロントのタブレット端末で行う。緊急時は室内のブザーや電話で知らせ、10分以内に警備会社が対応するとしており、敷地内にスタッフは常駐しない。
同社は今後、コンテナホテルの施設や運用などをパッケージ化し、販売する構え。高橋社長は「移動や転用が容易なコンテナの利点を活用し、災害時の利用も見据えて、自治体などへの売り込みも図りたい」としている。(小野田伝治郎)
(北海道新聞2022年10月4日掲載)
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