
【鷹栖】町内の障害福祉サービス事業所「とわ北斗」が運営するワイナリー「ドメーヌ トワ」が、自家栽培のブドウを使った初の自家醸造ワインを出荷した。現在は白ワインのみだが、年末には赤ワインも加わり、計約4千本が店頭や飲食店に並ぶ。ワイナリーは「自信を持ってお届けできる仕上がり。ぜひ試して」とPRする。
「トワ」は、町内に所有する約5ヘクタールの圃場(ほじょう)でブドウの木1万6千本を栽培しており、品種は白がシャルドネなど4種、赤がピノ・ノワールなど3種。白は豊かな香りや酸味、赤は柔らかい口当たりが特徴で、単品種と複数品種のブレンドワインを1本(750ミリリットル)3千~3500円程度で販売する。
白は9月から市内や札幌の酒販店、飲食店に流通しており、赤は12月にも出荷する。

ブドウは2016年から栽培を始め、18年から岩見沢市の「10R(トアール)ワイナリー」に醸造と熟成を委託してきた。昨年、圃場の隣接地にワイナリーを開設し果実酒製造免許も取得。職員が岩見沢などで研修を積み自家醸造が可能となった。
通所する障害者51人のうち13人が収穫や果樹管理に携わる。さらに、専門職員3人とパート職員6人が醸造などを担当。繁忙期はボランティア約20人も加わる。
とわ北斗の谷敏彦施設長(57)は「障害者と支援する人が力を合わせてできあがった自家製ワインを味わってもらいたい」と話す。来年用のワインに使われる今年のブドウ収穫も順調だったといい「来年は赤白計1万5千本を出荷したい」と意気込む。
ワインに関する問い合わせは「トワ」のインスタグラムサイト=QRコード=から。 (弓場敬夫)
(北海道新聞2025年11月1日掲載)


