
【増毛】日本最北の酒蔵として知られる町内の国稀酒造は5日、人気の日本酒「北海鬼ころし」の数量限定品「国稀 北海鬼ころし原酒【R40】」の出荷を始めた。日本酒の人気が下火だった時代に同社の売り上げをけん引した商品で、1985年の登場から40周年を記念して超辛口に仕上げた。担当者は「国稀の歴史が詰まった酒を味わってほしい」と力を込める。
限定品はアルコール度数が20・5%、日本酒度プラス12で、すっきりとした切れと濃厚なうまみが特徴といい、加水はせずに瓶詰めした。「R40」は「赤鬼」と「希少性」の英訳の頭文字に、40周年を掛け合わせた。
北海鬼ころしはバブル景気前の85年7月に発売された。ビールやウイスキーの人気に押されて日本酒の販売が苦戦する中、同社が小売店で聞き取り調査をし、辛口の日本酒は売り上げを維持していることに着目して商品化した。出荷量が減っていた同社の苦境を救う売り上げを誇ったという。
40周年の限定品はロックや炭酸割りのほか、レモンを添えるのもおすすめという。同社の本間桜・取締役部長(64)は「寒い季節の熱かんにもぴったり。自分好みの飲み方を探してほしい」と話す。
限定品は四合瓶(720ミリリットル、希望小売価格1300円)9500本と一升瓶(1・8リットル、同2600円)2千本を用意する。なくなり次第、出荷終了。同社直売店や全国の小売店で扱う。問い合わせは同社、電話0164・53・1050へ。(山田健裕)
(北海道新聞2025年11月6日掲載)


