
国の重要文化財で、2025年7月に大規模改修を終えてリニューアルオープンした北海道庁赤れんが庁舎でこの冬、札幌発の仮想アイドル「初音ミク」の冬季版「雪ミク」と、雪やアートがコラボした「赤れんが庁舎スノーファンタジー」が初めて開かれます。雪ミクのパネル設置やグッズ販売のほか、前庭には雪を利用した造形作品も展示。庁舎地下にはワインやウイスキー、ジン、クラフトビールなど北海道のお酒を楽しめる個室も新たに登場します。

スノーファンタジーでは、雪ミクが赤れんがスペシャルサポーターに就任。庁舎エントランス(有料エリア)には、雪ミクの等身大パネルが設置され、新たな撮影スポットとして人気を集めそうです。有料エリアの入場者には、雪ミクと赤れんがを組み合わせた記念入場カードもプレゼントします。
また、無料エリアにある「赤れんがショップ」では、雪ミクのオリジナルコラボグッズも販売します。ポストカード(220円)とクリアファイル(440円)で、雪が舞う赤れんがの前で、雪ミクとペットキャラクターの「ラビット・ユキネ」がポーズをとっているデザインです。

前庭には、雪が降る札幌ならではの造形作品を展示します。札幌市内の美術家で、札幌デザイナー学院学校長の渋谷俊彦さんは「Snow Pallet(スノーパレット)」と題したインスタレーションを毎冬、制作しています。片面に蛍光塗料を塗った円盤形の鉄製のオブジェを設置すると、積もった雪に塗装が反射し、真っ白な雪に鮮やかな色が浮かび上がる仕掛けです。雪の積もり方や光の加減、時間帯などによって色合いが変わり、さまざまな表情を見せます。

渋谷さんの取り組みは、世界33の国と地域で発行されている雑誌「ELLE DECOR(エル・デコ)」イタリア版や、中東や中央ヨーロッパの高級誌「CANVAS MAGAZINE(キャンバスマガジン)」などでも紹介され、世界的に評価が高まっています。
赤れんが庁舎の正面と南側、東門近くの花壇周辺の3カ所で展示予定です。
スノーファンタジーは12月1日(月)から2026年2月28日(土)までの3カ月間。雪ミクとアート、赤れんがの歴史と新しさを感じられるこの冬のイベントとして、観光客だけでなく、道民も楽しめそうです。

これに合わせ、赤れんが庁舎内には新しいお楽しみスポットが誕生します。創建時には蒸気暖房のボイラー室として使われていた地下のスペースを改修し、個室を整備。壁から天井にかけ、れんががドーム状に積み上げられ、「ヴォールト」と呼ばれる筒状の天井が特徴的です。欧州の古い修道院のワインカーブを思わせる厳かな雰囲気にリノベーションされています。

ここは、1階のレストラン「HOUSE.H(ハウスエイチ)」の4~8人用個室として利用できます。HOUSE.Hは、個室用特別プランを用意。カジュアルなコース仕立てで、ドリンクはワインやクラフトビール、ジン、ウイスキー、日本酒などすべて北海道産のものがフリー(飲み放題)。HOUSE.Hのオリジナルクラフトビールとオリジナルジンも対象です。2時間で、1人8800円の完全予約制(延長30分につき、1人500円)ですが、プレオープン期間の12月上旬は、7700円で提供します。


一足早く、試食の機会がありました。最初にチーズとハム。チーズ3種類と生ハム、ソーセージ、クラッカーが一皿に盛られ、乾杯の後にちょっとつまむのにぴったりです。
続いて、スモークサーモン。たっぷりの量のスモークサーモンに、クリームチーズが添えられ、散らされたディルやケッパー、ピンクペッパーなどと一緒に「味変」しながら楽しめます。


次にサーブされたのは、野菜とベーコンのキッシュ。バルサミコとジェノベーゼ、トマトの3種類のソースが添えられ、見た目もカラフルで、味も3種類のバリエーションが楽しめます。
メインはローストビーフ。気前よくたっぷり盛り付けられており、大ぶりのポテトフライが添えられ、ボリュームも十分。火入れもちょうど良く、柔らかいながらしっかりと赤身のおいしさを感じられます。

どのお皿も、ビールはもちろん、ワインやウイスキー、日本酒など、幅広いお酒と合わせやすいようにつくられており、「酒飲み」の心をばっちりつかむ内容です。何より、アルコールのラインナップが秀逸。ビールは札幌市中央区のストリートライト・ブルーイングのクラフト。ハウスエイチのオリジナルビールも、ストリートライトを運営する札幌醸々(じょうじょう)が委託製造したもので、IPAですが苦みよりフルーティーさや膨らみのある香りが全面にくるテイストで、ビールが苦手な人でもいけそうです。
この日のワインは、ミソノヴィンヤード(余市町)の泡「ナイアガラ2023」とリタファーム・ワイナリー(余市町)の白「十六夜2024」、馬追蒸溜所(長沼町)の白「ナイアガラ・アンバー」、YAMAZAKI WINERY(三笠市)の赤「ツヴァイゲルトレーベ」。これがフリーに入っているのが驚きです。

ジンは紅櫻蒸溜所(札幌市)のものやニセコ蒸溜所(ニセコ町)の「ohoro GIN」、ウイスキーはニッカウィスキーの「余市」をそろえ、日本酒も上川大雪酒造(上川町)の「上川」や同社が運営する函館五稜乃蔵(函館市)の「五稜」と、北海道産のお酒がずらりと並びます。
ここでは、北海道産のアルコールを楽しむイベントの開催も予定されています。

また、2026年2月2日(月)から2月14日(土)には、赤れんが庁舎の周辺にスノーキャンドルや氷のランタンを設置し、ライトアップ。「さっぽろ雪まつり」の時期でもあり、きらびやかな大雪像のライトアップと赤れんがの温かな光の演出を「はしご」するのもいいかもしれません。


