自然の中でのアクティビティを通して地域の文化や歴史を体感する「アドベンチャーツーリズム(AT)」について考える公開セミナー「マリンスポーツとアドベンチャーツーリズム」が12月21日(日)、札幌市北区の北海道大学学術交流会館(北8条西5丁目)で開かれます。ヨットによる単独無寄港無補給世界一周の当時史上最年少記録を打ち立てた海洋冒険家の白石康次郎さんを講師に招き、ATのこれからのあり方について考えます。

北大観光学高等研究センター(CATS)と北大大学院国際広報メディア・観光学院が主催し、アウトドアブランド「ノースフェイス」などを運営するゴールドウインが共催。CATSと同社は2023年9月に包括連携協定を結んでおり、スポーツやアウトドア分野でのツーリズム研究の深化を目指しており、セミナー開催はその一環です。
白石さんは1967年東京生まれ、鎌倉育ちで、26歳でヨットによる単独無寄港無補給世界一周の史上最年少記録を打ち立てました。2018年には日本初のプロ外洋セーリングチーム「DMG MORI SAILING TEAM」のスキッパーに就任。フランスの世界一周ヨットレース「ヴァンデ・グローブ」では2021年にアジア勢で初めて完走し、今年2度目の完走を果たしました。

白石さんは21年のヴァンテ・グローブの競技中、世界的に問題視されている海洋プラスチックの採取をし、海域ごとの汚染を調べるため研究機関に提供するなど、環境改善への貢献もしています。セミナーでは「ヨットレースがもたらす地域への貢献」と題して講演します。白石さんの話から、自然環境の保全と利活用を両立させ、質の高いATをつくり出していくヒントがありそうです。
セミナーは12月21日(日)午後1時から。白石さんの講演の後、北大大学院国際広報メディア・観光学院の学生も「私たちの考える民間主導によるアドベンチャーツーリズムのあり方」と題し、研究成果を発表します。その後、「アドベンチャーツーリズムの推進に向けて~マリンスポーツとまちづくり~」をテーマに、白石さんとゴールドウイン取締役専務執行役員COOの森光さんが対談します。午後3時45分まで。
対象は一般市民350人で、参加は無料。参加希望者は専用フォームに必要事項を入力し、申し込んでください。定員に達し次第、受け付け終了です。問い合わせは北大観光学高等研究センターの電話011-706-7789へ。


