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2025.12.25

From北海道新聞

〈マチのこだわり味自慢〉王子サーモン北海道工場直営店=苫小牧市*香る燻煙 広がるうまみ

北海道新聞記事
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北海道工場で製造される生スモークサーモン。燻されてオレンジ色に輝く半身から作業員が手作業で骨を取り除いている
北海道工場で製造される生スモークサーモン。燻されてオレンジ色に輝く半身から作業員が手作業で骨を取り除いている

 食欲をそそる輝くオレンジ色、鼻を抜ける燻煙(くんえん)の香り。プリッとした歯応えの後に、うまみが口に広がる―。苫小牧市の王子サーモン北海道工場直営店で販売する看板商品のスモークサーモン。中でも燻煙後に冷凍せずにスライスして出荷する生スモークサーモン(80グラム648円~)が人気を集めている。

 商品は、直営店と道路を挟んだ裏にある北海道工場で作られる。原料は南米チリ産が中心。塩や砂糖が入った調味液に漬け込み、1日かけて乾燥や燻煙の加工を行う。従業員が丁寧に骨を抜いて、3ミリほどの厚さにスライスする。仕上がるまで4日間かかるという。

 浅倉徳司工場長(54)は「工程で大事なのが乾燥と燻煙。水分が多いと風味が生かせず、水を抜きすぎると硬くなってしまう。最後は人の目で時間を見極めます」とおいしさの秘密を語る。

燻製の香りが際立ち、プリッとした食感で人気の生スモークサーモン
燻製の香りが際立ち、プリッとした食感で人気の生スモークサーモン

 苫小牧でのスモークサーモン作りは、1961年、当時の王子製紙幹部が出張先のロンドンで食べたスモークサーモンの原材料が、苫小牧や日高管内の海域で取れたサケだったことがきっかけだった。近年は苫小牧産の秋サケや道南で養殖されたサーモントラウトも原料にするなど原点回帰の動きも見せている。

 贈答用のイメージが強いスモークサーモン。直営店では日常の食材に使ってもらおうと、4月から生スモークサーモンが入ったサンドイッチなどの販売を始め、来店者に好評だ。同店の間世田真衣店長(37)は「地元に育ててもらったお店。サケやサーモンは高タンパク、低カロリーで健康にも良い。気軽に立ち寄れるお店を目指したい」と話している。(武内敦貴)

▼所在地 苫小牧市有明町2の8の15(北海道工場直営店)
▼電話 0144-84-1187
▼営業時間 午前9時半~午後6時
▼取り寄せ オンラインショップ(https://shop.oji-salmon.co.jp)から
▼定休日 年末年始を除いて無休。12月31日は午後3時まで、1月1~5日は休み
▼交通 道央道苫小牧中央インターチェンジから車で約20分

(北海道新聞2025年12月22日掲載)

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