【美瑛】放牧酪農場「美瑛ファーム」(町新星平和)の工房が作ったチーズ「フロマージュド美瑛 夏ミルク」が国産ナチュラルチーズの品評会、ジャパンチーズアワードで最高賞のグランプリを獲得した。上川管内の工房がグランプリを獲得したのは初めて。
NPO法人チーズプロフェッショナル協会(東京)が隔年で開いており、今年は10月15、16日に行われた。全国から311点が出品され、23部門でそれぞれ審査し、最優秀作品の中から最高位のグランプリを選んだ。本年度はほかに、タカナシ乳業株式会社(神奈川)の「ブリーズ・ドゥ・メール カマンベール」もグランプリに輝いた。
出品した「フロマージュド―」は同牧場で2020年夏に搾乳された牛乳を使用し、長期間熟成させた円盤状の大型ハードチーズ。
審査では味や色、香りが評価されたといい、出品したチーズ工房長の小熊章子さん(36)は「ナッツのような華やかな香りが特徴」と話した。
小熊さんは16年から18年の間、フランスの国立乳製品学校に留学してチーズ作りなどを学び、20年に同牧場で工房を開いた。製法のこだわりは「質の高い牛乳と高性能な設備、自分で培養し、配合した乳酸菌を使ったことなど」と話し、「これからこの品質を保ち続けることが課題」と気を引き締めた。
「フロマージュド―」は、牧場の売店のほか、オンラインショップ(https://biei-farm.co.jp/)でも購入できる。オンラインショップでは、夏ミルクと冬ミルクを合わせた「お試しセット」(計200グラム、2300円)を販売している。(菅沢由佳子)
(北海道新聞2022年11月5日掲載)
足寄のしあわせチーズ工房*英国で国際品評会 十勝初スーパー金賞