【妹背牛】妹背牛町へ雨竜町から昨年引っ越した野田章平さん(37)が、20日からキッチンカーによるポップコーンの移動販売を始めた。「人を笑顔にさせる仕事がしたい」と、北空知で専門店のなかったポップコーンに人生を賭ける。
三笠市生まれの野田さんは岩見沢農業高を卒業後、雨竜町の老人介護施設でケアマネジャーをしていた。昨年1月、妹背牛町にある妻の実家の隣に家を建てて移り住んだ。水田が広がるのどかな風景を見ているうち、「自分がワクワクすることを仕事にしたい」と思うようになった。妻の有加利さん(39)も「人生は一度きり。後悔しないよう、やりたいことを全力でやってほしい」と後押し。野田さんは昨年3月に退職した。
アウトドア好きの野田さんは退職後、道内各地を家族で車中泊し、その時によく目にしたのがキッチンカーだった。キッチンカーは人を引きつけ、店主と客の距離が近く、人を笑顔にさせる魅力があると感じた。
体に優しい食材を模索するうちにポップコーン専門店を思いついた。「子を持つ親として、子どもたちに安心して食べてもらえるように」と、できる限り無農薬のコーンを使用。店名は、ひと口食べたら止まらない「ノンストップ」と「ポップコーン」を組み合わせた「のんすぽっぷこーん」とした。
新たに購入したキャンピングトレーラーが調理場だ。商品はバターしょうゆ、はちみつ、キャラメル味など10種類で、価格は内容量別に150円と400円。野田さんは「小さなキッチンカーの窓を通して、安心安全なおいしさを提供したい」と抱負を話す。
問い合わせは野田さん、電話070・8561・0489へ。(木村保範通信員)
(北海道新聞2023年1月25日掲載)