【上砂川】今年4月に着任した町の地域おこし協力隊員・西野綾夏さん(26)は14日から、新たなご当地メニューのお試し販売を町民交流施設「まちの駅ふらっと」で始める。協力隊着任前に過ごした釧路市内のご当地グルメ「スパカツ」を参考に、空知産米のご飯にカツとミートソースを合わせた。客の感想を聞き改良する考えで「新メニュー提供が観光客増加のきっかけになれば」と張り切る。
西野さんは旭川市出身。旭川商業高卒業後、信金職員を経て、北海道商工会連合会釧根支所(釧路市)で働いた。経営者と接する中で「地域を元気にするような事業に携わりたい」と考え、今年4月、希望通りの仕事を募集していた同町で協力隊員になった。
料理が趣味でフードアナリストの資格も持っていることから、ご当地メニューの販売を企画した。「スパカツ」は、西野さんの好物で、スパゲティとトンカツの上にミートソースをかけた料理。新メニューは、スパゲティの代わりに「おいしさに感動した」という空知産米「ゆめぴりか」のご飯を採用している。産地は秩父別や深川など月替わりで変える予定。町内の就労継続支援B型事業所「それいゆ」で生産したシイタケのフライを添え、ミートソースの具に浦臼町の業者から仕入れたシカのひき肉や空知産野菜を使った。カツには、シカ肉か砂川産豚肉を使う。
西野さんは「空知産の材料にこだわり、ボリュームがあります」とPRする。2日に行われた試食会に参加した上砂川町の伊藤貞子さん(85)は「ミートソースの味付けも良く、おいしかった。西野さんにはこれからも頑張ってほしい」とエールを送る。新メニューの名称は現在募集中。「コメカツ」や「米ぴりか」などが候補だという。
お試し価格は600円で、食後にアンケートを回答してもらう。同価格での提供期間は未定。提供は、同施設定休日の木曜、日曜以外の正午から午後3時半(ラストオーダー午後2時)。事前に同施設、電話0125・74・6400に連絡する。(望月悠希)
(北海道新聞2023年6月10日掲載)
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