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2023.07.19

札幌・狸小路の新ランドマーク 食やお酒も魅力的 「moyuk SAPPORO(モユクサッポロ)」7/20オープン

小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

モユクサッポロの駅前通側の入り口
モユクサッポロの駅前通側の入り口

 札幌市中心部の狸小路商店街と札幌駅前通に面した複合商業施設「moyuk SAPPORO(モユクサッポロ)」が7月18日、報道関係者にテナント店などを先行公開しました。地下2階~3階は飲食店や物販店が入居し、地下2階は飲食店8店が並ぶ「モユクダイニング」です。20日のオープンを前に、飲食店を中心に一足先にご紹介します。

道内各地の品々を販売 「きたキッチン」〈地下1階〉

モユクのきたキッチンでは、道内各地の食べ物だけでなく、クラフトやグラスなども扱っています

 地下1階には「きたキッチン」が入っています。落ち着いたおしゃれな内装で、道内各地のお菓子や名産品、お酒、ジュースなどのほか、グラスやクラフトといった工芸品も並んでいます。モユクでは、きたキッチン初のイートイン「有料試飲試食」のコーナーが開設されています。

もちろん、道内各地の銘菓や特産品、お得な詰め合わせなども扱っています

 イートインは、店頭で販売しているものをテイスティングして、納得して買ってほしいと初めて設置しました。メニューは入れ替えていくそうですが、食べ比べのセットが中心です。ようかんの食べ比べ(250円)は中標津町の「標津羊羹」と江差町の「五勝手屋羊羹流し羊羹」、羽幌町の梅月の「金時羊羹」の3種類を一切れずつ盛り合わせ。パウンドケーキの食べ比べ(同)は札幌市のカフェ「Rain」のプレミアムといちごとマカダミア、フリュイショコラをいただけます。トマトジュースの飲み比べ(同)もあり、旭川市の谷口農園の「有機栽培トマトジュースゆうきくん」と沼田町のコーミ北のほたるファクトリーの「北のほたる完熟トマトジュース」を少しずつ飲めます。

 店長の大屋瞳さんは「1缶数百円するトマトジュースもあり、好みもあるので、買うのを迷う人も多くいます。羊羹も、普段はこのメーカーを食べているけど、こっちはどんな味なんだろうと思った人に、ぜひ試してほしいです」と話します。

「きたキッチン」の道産ワインとおつまみ食べ比べ
道産ワインとおつまみ食べ比べ。ワインのコップには道産材のホルダーが取り付けられています

 道産ワインも置いています。赤は池田町の十勝ワイン山幸、白は奥尻町の奥尻ワイナリーのピノ・グリ2022で、いずれも500円。ピノ・グリとおつまみ食べ比べ(250円)をいただいてみます。ピノ・グリはさわやかな柑橘系の味わいで、ふくよかです。ワインのコップを入れてあるホルダーは、ハンノキやクルミなどの道産材でできています。持ち上げたり傾けたりしてもコップが抜けないようになっていて、プラスチックのコップであることを忘れるような高級感があります。

 おつまみのケイアイフーズ(札幌市)の「パリパリ昆布」は、特有のネバネバ感はまったくなく、軽い食感で、名前の通りパリパリ。白老町の阿部牛肉加工の「えぞしかカルパス」はスパイスがきいていて、ワインのお供にぴったり。札幌市のオルソンの「ピザみたいな焼きチーズ」も濃厚なチーズの風味がワインに合います。

 試飲試食のメニューは随時、入れ替わるそうです。「買おうかな、どうしよう」と迷った時には、ちょっと試ししてみるのがよさそうです。

多彩な料理やお酒を味わえる「モユクダイニング」〈地下2階〉

▽BARRA ITALIANA Le Varo

イタリアンの小皿料理とワインが楽しめる「レヴァーロ」の店舗
イタリアンの小皿料理とワインが楽しめる「レヴァーロ」

 地下2階のモユクダイニングに降りてみます。「BARRA ITALIANA Le Varo(レヴァーロ)」は札幌・円山地区の人気の生パスタ店「レヴァーロ」の姉妹店。モユクでは小皿料理とワインを提供します。「焼ナスと特製ボロネーゼソース」(638円)や「札幌黄玉ねぎと牡蠣のバーニャカウダソース」(660円)、「北海道小麦のニョッキ特製カルボナーラソース」(660円)などパスタ店のソースをアレンジした料理が目立ちます。

「BARRA ITALIANA Le Varo」のキノコと海老の爽やかレモンクリームソースとピクルス、白ワイン
キノコと海老の爽やかレモンクリームソースとピクルスをお供に、白ワイン。これで1463円

 パスタソースをアレンジした「キノコと海老の爽やかレモンクリームソース」(660円)はシメジやマイタケなどキノコをたっぷり使ったソースとエビを絡めた一皿。まろやかなクリームソースに細かく刻んだパンチェッタのうまみがマッチして、レモンでさっぱりいただけます。

 ピクルスやドライフルーツバターなどは330円からと手頃な価格で、最も高い料理でも「北海道産ウニのクリームパスタ」の1078円。ちょこちょこ、いろいろな種類をオーダーして楽しめます。

 グラスワインは赤白各9種類、スパークリング2種類、ロゼ1種類のほか、夕張メロンとハスカップのフルーツワインも用意。ワインのメニューは「キュキュっと爽やか」「柑橘フレッシュ」「やんちゃな渋み」「力強くエレガント」など、飲んだ印象を大きく表記。ブドウの品種や銘柄も小さく書いてありますが、ワイン初心者でも気軽にオーダーできるように工夫しています。ボトルもありますが、グラスは429円から。ワイン1杯とちょこっとつまんで、千円台で楽しめます。

▽お好み焼き 風月
 お好み焼の「風月」も入っています。現存で13店目ですが、既存の風月とはメニュー、雰囲気とも一新。モユクでは、オリジナルメニューも数多く提供するほか、鉄板焼きメニューやアルコールも充実させました。代表取締役の二神ひかりさんは「内装もおしゃれな雰囲気を演出し、大人のカフェとして楽しんでもらえれば」と話します。

鉄板焼やアルコールを充実させたニュースタイルの「風月」

 定番のお好み焼やもんじゃ、焼そば、広島焼には、モユクオリジナルの「NAMARA」シリーズを投入。「デラックス」には豚肉、イカ、エビが、「シーフード」にはホタテ、イカ、エビが入りネギが載ります。

 鉄板焼は、道産の牛ヒレステーキ(1650円)や道産牛ホルモン(748円)などの新メニューを加え、「ポテトサラダ熱々ベーコンのせ」(638円)などサラダや一品料理も充実させました。鉄板の上で焼き上げるシーフードリゾットやトマトリゾットも新メニューで、二神さんは「鉄板で仕上げるとちょっとおこげもできて、おいしいんです」と話します。

 また、モユクではアルコール類を充実させました。風月はこれまで、アルコール類の提供はビールとハイボール程度でしたが、モユクではサッポロクラシックのほか、SORACHI1984やSORACHI1984の泡だらけを楽しむ新感覚ビール「ソラチラテ」、余市ワインやモヒート、日本酒、焼酎など幅広くそろえています。お好み焼や鉄板焼に合わせると、ますますはしが進みそうです。

 今メニューに掲載している料理の倍ほどの新メニューを用意しているとのことで、9月以降、順次追加していくそう。ランチの鉄板焼のコースなども予定しており、まさに「大人のカフェ」になりそう。

▽そばまえ
 「そばまえ」は道産100%のそばと、そばの前に豆皿に盛られた料理とお酒を楽しむことができる、北海道サッポロライオングループの初めての形態のお店です。豆皿料理は刺身やお酒のお供にぴったりなおつまみが中心です。

「そばまえ」の店舗入り口
豆皿に盛られたそば前と道産100%のそばが味わえる「そばまえ」

 小皿料理は、8時間じっくり煮込んだ「ソーキ(豚のあばら肉)豆腐」(605円)や「こまい焼き」(748円)などの焼き魚、イカやホタテ、サーモンなどの刺身(各528円)、「野菜かきあげ」(275円)などのかき揚げなどバラエティ豊か。豆皿刺身5種盛り合わせ(2618円)や豆皿料理5種盛り合わせ(1738円)などのセットもあります。お酒は日本酒が1杯495円から。もちろんサッポロビールも置いています。

 店内で打つそばは、田舎そばのもりが660円から。「海老かき揚げ蕎麦セット」(1320円)はさくっと揚げた海老かき揚げに、温冷の田舎そばか更科そばを選べるセット。「狸小路の冷やしたぬき蕎麦」(1078円)は狸小路の「小路」にちなんで、麹漬けの豚肉などを使った具だくさんのたぬきそばです。

▽STARS
 「STARS(スターズ)」も北海道サッポロライオンの新形態のお店。生ビールが一番の売りで、ビールにぴったりのフードを取りそろえています。

「STARS」の店舗
9種類の生ビールを味わえる「STARS」

 サッポロ生ビール黒ラベルやサッポロクラシック、SORACHI1984のほか、「開拓使麦酒」3種類など計9種類の生ビールを提供。黒ラベルとクラシックは、注ぎ方で味わいが変わるため、2種類の注ぎ方から選ぶことができます。

 おつまみとしても、ランチでもおすすめなのが「炒めスパゲティ ナポリタン」。自家製ミートボールやソーセージ、海老フライ、唐揚げをトッピングでき、パスタの量を200グラム、300グラム、400グラムから選べます。「スターズ ベイビーバックリブ」(3本1540円から)は特製のたれに漬け込んだバックリブ(豚のバラ肉の背側の肉)にじっくりと火入れし、ほろほろ食感に仕上げています。味は「デミグラスねぎみそ」など3種類から選ぶことができます。

 「たこと野菜のジェノベーゼ」(638円)や「きのこのマリネ」(同)など小皿料理が充実し、串もネギチキン串(275円)や鶏白レバー串(418円)など1本からオーダーできるのも特徴で、気軽に立ち寄れそうです。

▽中華バル 唐韻
 札幌・美園の中華の名店「唐韻」が初めて支店を出しました。20年続く四川料理の店で、麻婆豆腐がいちおし。本店と変わらぬ味をモユクでも提供します。

美園の中華の名店「唐韻」初の支店

 看板メニューの四川麻婆豆腐(980円)はぴりりと辛い本格派。ボリュームも満点です。本店でも人気の五目あんかけ焼きそば(1080円)や春巻き(2個420円)も提供します。エビチリソースや麻婆豆腐、回鍋肉などから1品選び、若鶏の唐揚げや春巻き、スープ、デザート、ご飯が付く「唐韻中華セット」(1480円)もあります。

 運営する有限会社瑞豊貿易代表取締役の王海東さんは「美園で20年続けてきました。モユクでも、ぜひ多くの人に味わってほしい」と話します。

▽NYU MEAT
 「NYU MEAT(ニューミート)」は乳牛の肉を使ったメニューを提供するお店。赤身の肉をしっかり食べたいという要望に応え、肉そのものの味をうりに、ステーキやハンバーグ、ハンバーガー、フライドポテトやピクルスなどのサイドメニューも用意しています。

「NYU MEAT」の店舗の様子
赤身で肉の味わいの強い乳牛のステーキなどが味わえる「NYU MEAT」

 いちおしはなんと言っても北海道サーロインステーキ(150グラム1980円、300グラム3900円)。サーロインを焼き上げ、あっさりレモンバターが乗せられています。北海道リブロースステーキ(150グラム1800円、300グラム3600円)は乳牛の「牛肉味」が強く感じられるそう。粗挽き乳牛とジャージーミルクを合わせたグリルハンバーグ(1400円)や乳牛のパテとチーズをはさんだチーズバーガー(1500円)もあります。

 NYU MEATでは、ホルスタインや水牛、ブラウンスイス、ジャージー牛などの乾乳した後の乳牛の肉を使っています。搾乳している間は、牛乳に養分が取られますが、運営するバレル統括マネージャーの佐藤陽平さんは「搾乳をやめてから肥育し直すと、肉の味が濃い赤身の肉になる」といいます。「和牛より安価で、肉本来の味を感じられ、歯切れが良い」と絶賛です。食べ応えもあり、ファンが増えているそうです。

▽ジャクソンビル
 北海道の食材を使った本格ハンバーガーの店として人気の「ジャクソンビル」は市内5店目。スパイスをきかせた肉々しいパテとシャキシャキ野菜を道産小麦のバンズではさんだボリュームたっぷりのバーガーを提供します。

道産食材の本格ハンバーガーが人気の「ジャクソンビル」

 1番のおすすめは、「ウエスタンBBQバーガー」(単品1440円)。カリカリのベーコンと濃厚なチェダーチーズ、サクサク食感のオニオンリングに自家製BBQソースがかかっています。パテを2枚にボリュームアップしたダブル(1890円)もあります。ニセコや旭川のチーズ工房のチーズを使った「北海道クラフトチーズ」のチーズバーガー(各1600円)やアボカドをトッピングしたクリーミーな「アボカドチーズバーガー」(1340円)も提供します。

♢ ♢ ♢

 モユクダイニングには、各店の席のほか、あちこちにテーブルやカウンターが設置されています。いろいろな店の料理を持ち込んだり、カウンター中心の店の料理を数人で囲んだりする時に使うことができます。

いろいろな店の料理やお酒を一緒に味わえる「モユクダイニング」のスペース
いろいろな店の料理やお酒を一緒に味わえるスペース
「モユクダイニング」のテーブルやカウンター
大きなテーブルもあります

 もう1店、「函館麺厨房あじさい」も出店予定ですが、オープンは9月上旬になるそうです。

「COCONO SUSUKINO(ココノススキノ)」11/30オープン ススキノの新しい拠点 飲食店も充実

スイーツ店やお土産品、青果店も〈1階〉

スイーツやお土産品などを販売する「OMOTASE-HONPO」の店頭
スイーツやお土産品などを販売する「OMOTASE-HONPO」

 1階にはスイーツやお土産品などを販売する「OMOTASE-HONPO」が初出店しています。スイーツ店2店は2週間から1カ月ごとに入れ替わり。北海道にちなんだ商品を取り扱います。

 オープン時は、札幌市内で複数店、展開するいちご大福専門店「ぽたぽたいちご」と大阪のカリカリクロワッサン専門店「カリクロ」が出店。ぽたぽたいちごは、いちご大福のほか、バームクーヘンや大福とイチゴを串に刺した「いちご串」などを販売しています。カリクロはクロワッサンの表面に2種類の砂糖をかけてあぶり、カリカリにしたバターの風味たっぷりの「カリクロ」を取り扱っています。クロワッサンは道産小麦を100%使っているそうです。

 OMOTASE HONNPOは札幌市内や近郊で80万部以上配布されているフリーペーパー「ふりっぱー」を発行する総合商研(札幌市)が運営。フリーペーパーで地域のさまざまな企業や店とつながりがあることから、「紙媒体ではなく、リアルで交流する場を設けたい」(戦略マーケティング部の谷村郁美課長)と、出店しました。お土産としてもらったものの幸せやおいしさ、楽しさを分け合いたいと、もらった土産物を指す「おもたせ」から店名をとったそうです。ポップアップのスイーツ店以外に、干し貝柱や羅臼昆布などの特産品、北海道サイコロキャラメルといったお菓子も販売しています。

サンデパート時代から営業を続ける「サン・フルーツ」の店頭
サンデパート時代から営業を続ける「サン・フルーツ」

 モユクが建つ前にあった「サンデパート」ができた1962年からこの地で営業してきた青果店「サン・フルーツ」も狸小路に面した路面店として復活です。

 社長の横内正勝さんは2代目で、先代はススキノ交番の隣で創業、その後、西4丁目に移転、サンデパートのオープンとともに入居したそうです。サンデパートの解体、モユク建設の約4年間、1年は休業し、2年間コンテナで営業、最後の1年はテントでフルーツを販売してきました。念願の新店舗での営業で、横内社長は「やっとスタート。いいものをいかに安く売るかが、商売。昔と同じ、食べてもらって納得してもらえるものを、安く提供していきたい」と意気込んでいます。

住所/札幌市中央区南2条西3丁目3-20
営業時間/ショッピング午前10時~午後10時、レストラン午前11時~午後11時(店舗によって違いあり)
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小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

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