小樽商科大生が小樽運河付近の市指定歴史的建造物の倉庫を活用して4月末にオープンした「嶋谷カフェ」(色内1)が、酒造会社「上川大雪酒造」(上川管内上川町)の日本酒とコラボしたソフトクリームなどを8月末までの期間限定で販売している。酒造のアンバサダーを務める同大卒業生が協力し、実現した。
カフェはゼミ生らで運営し、主にソフトクリームを販売。コラボのきっかけは同大OBで酒造のアンバサダーである札幌在住の会社員、納谷征憲さん(46)がカフェ開業を報じる新聞を読み、5月に来店したこと。歴史的建造物の活用で小樽を活性化させたい学生の思いと、地方創生を掲げる同酒造の理念が一致した。学生は6月に札幌にある同酒造の直営販売店で試飲し、実際のソフトに日本酒をかけて商品を開発した。
ミルク味のソフトには上川町で造った「上川大雪 純米大吟醸」を、チョコレート味には同大が経営統合した帯広畜産大構内の酒蔵で造った「十勝 純米大吟醸」をおちょこで提供し、客にかけてもらう。開発担当で樽商大3年の富本奈那子さん(20)は「ミルクはまろやかさが引き立ち、チョコは苦味と日本酒がマッチして深みのある味になった」と話す。
日本酒は同カフェが市内の酒屋で仕入れ、同酒造はロゴ入りのおちょこなどを提供した。各650円。2種類の日本酒の飲み比べセット(550円)や、同酒造の甘酒と牛乳を混ぜた「甘酒ホワイトラテ」(350円)も販売する。
広報担当で同大4年の中島要さん(21)は「ここでしか味わえないソフト。普段日本酒を飲まない人も気軽に挑戦してみてほしい」と来店を呼び掛けている。営業は午前11時~午後5時。木曜定休。(矢野伶奈)
(北海道新聞2023年7月18日掲載)