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2023.09.25

From北海道新聞

紅伊豆スイーツを発売*町内初 希少ブドウ使用*余市

北海道新聞記事
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「紅伊豆」を使ったタルト(右)、ブランマンジェと奥野さん
「紅伊豆」を使ったタルト(右)、ブランマンジェと奥野さん

 【余市】フルーツ王国の町内でも栽培例が少なく、“幻”とも言われる赤ブドウ種「紅伊豆(べにいず)」を使った町内初のスイーツを、日々菓子店(にちにちかしてん)(大川町9の48)が21日に発売した。タルトとブランマンジェの2種類で、店主の奥野里美さん(32)は「余市の新たな商品になれば」と意気込む。

 紅伊豆は粒が13~16グラムになる大粒のブドウで、糖度が18~20度と高く、酸味が少ないのが特徴。余市観光協会によると、町内で紅伊豆を栽培しているのは1、2軒とみられ、その一つ「新藤観光農園」では約20年前から育てている。ただ、少量生産のため店頭販売はせず、常連客への予約販売に限っている。

 発売するスイーツは、同農園の紅伊豆の甘さと希少性を知った町地域おこし協力隊員の籾木勝巳さんが今夏、「余市をPRするため、菓子にできないか」と同店に持ちかけたのがきっかけ。パティシエでもある奥野さんが2週間以上の試行錯誤を重ね、製品化した。

 タルトはタルト台の上にレアチーズと紅伊豆の層を重ね、果肉のゼリーで包んだ。ブランマンジェは紅伊豆のゼリーとクリームを合わせた冷菓。どちらもほどよい甘みと酸味が口の中で溶け、さっぱりした香りと風味が味わえる。タルトは「紅伊豆とレアチーズのタルト」の商品名で1個580円、ブランマンジェは「紅伊豆のブランマンジェ」で同440円で販売する。

 奥野さんは「紅伊豆はジューシーで難しかったが、独自の甘みと酸味を引き出すことができた」と話す。同店は原則木、金、土曜の営業。ともに1日10個限定で、紅伊豆の収穫が終わる10月中旬ごろまで販売する。問い合わせは同店、電話070・8956・7532へ。(伊藤圭三)

(北海道新聞2023年9月21日掲載)

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