【石狩】札幌市農協の直売所「JAさっぽろ地物市場とれのさと」(樽川120の3)が販売する今季のソフトクリームの売り上げが、過去最高の約3500万円に上る見通しだ。地元産の野菜、果物を使った「ベジソフト」(380円)が好評という。気温が下がり、ソフトクリームの販売が下火になる秋になっても土日、祝日には1日百個程度を販売する人気という。
同農協は今季、バニラやベジソフトなど複数種類のソフトクリームを4月から11月末まで販売する予定。今季は約10万5千個を販売できると予測している。昨年同期と比べ約4600個多く、売り上げは同16%増となる見通しだ。同農協は「ソフトクリームの販売個数は順調に伸びており、3年前の2倍近い。全体の約4割をベジソフトが占めている」とした。
ベジソフトは原料に、品質には問題ないが規格外の野菜、果物など使用。約10年前に販売を始め、春はイチゴや落花生、夏はホウレンソウ、秋はニンジンやカボチャなど、石狩の味覚を気軽に楽しめるのが特徴だ。カラフルな見た目が写真共有アプリ「インスタグラム」など交流サイト(SNS)で話題となり、3年前に人気に火が付いた。
人気上位のカボチャソフトは、市内の農家2戸が生産した規格外のカボチャを割安価格で仕入れ、鍋で煮てペースト状にしたものを冷凍保存している。1回に約350個分を仕込むが、半月ほどで使い切ってしまうという。
同農協経済部の井上沙織さん(33)は「ベジソフトは旬の野菜を使うため、目当ての味をいつでも食べられるわけではない。それがリピーター客につながっている。多くの人が石狩産の野菜を知るきっかけになればいい」と話した。(丸山格史)
(北海道新聞2023年11月15日掲載)
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