【雨竜】町内在住の押切麻衣子さん(48)が昨春、町役場を退職し、今月25日に役場向かいに居酒屋「まいちゃん」をオープンした。町内ではシャッターを閉めた飲食店が増えてきているといい、「町民が交流でき、マチを盛り上げる場にもしたい」と張り切る。
押切さんは滝川西高を卒業後、1994年に町役場入り。住民福祉や商工観光などを担当した。仕事を通じてマチの活気が薄れてきていることを感じ、「ご飯を食べながら、友達と話す場がもっとあったらいいのに」と思っていた。
押切さんは役場職員時代から飲食店経営に興味があった。昨年2月に食品衛生責任者の資格を取得。5月末に町役場を退職し、開店への準備を進めてきた。居酒屋にしたのは、お酒をきっかけに気軽に集い、語れる場にしようと考えたからだ。
町役場向かいの土地に木造平屋の建物を新築した。36平方メートルとこぢんまりしており、店内はテーブル席10席、カウンター4席。町商工会によると、町内で飲食店が新たに開店するのは、2017年7月に道の駅「田園の里うりゅう」のレストランがオープンして以来という。町内の飲食店は押切さんの店が開店し、7店となった。
店は押切さん1人で切り盛り。おすすめは、肉じゃがやホウレンソウのおひたしなど日替わりの小鉢3品とアルコール2杯の「ほろ酔いセット」(1500円)。家庭的な味を意識しており、鶏の唐揚げや豚汁(いずれも500円)なども日替わりで提供する。「のんびりと長く、みんなにかわいがってもらえる店にしたい」と笑顔を見せる。
住所は町第8町内。営業時間は午後3~10時(ラストオーダー同9時半)で、食材がなくなり次第終了。不定休。貸し切り営業は10人以上からで、3日前までに予約が必要。問い合わせは押切さん、090・6999・1643へ。(出井一彰)
(北海道新聞2024年1月27日掲載)