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2024.03.21

映画「劇場版 おいしい給食 Final Battle」上映とトークショー 市原隼人さんら撮影秘話語る~フードフィルムフェスプレイベント

小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

「劇場版 おいしい給食 Final Battle」のトークのため登壇した主演の市原隼人さん(中央)、綾部真弥監督(右)、岩淵規プロデューサー
「劇場版 おいしい給食 Final Battle」のトークのため登壇した主演の市原隼人さん(中央)、綾部真弥監督(右)、岩淵規プロデューサー

 北海道の豊かな食と、食の魅力を発信する映像をテーマにした映画祭「北海道フードフィルムフェスティバル」のプレイベントとして、3月20日(水、祝日)、映画「劇場版 おいしい給食 Final Battle」の上映とトークが開かれ、主演の市原隼人さんらが、撮影秘話や今春公開予定の「劇場版 おいしい給食 ROAD to イカメシ」の見どころなどを語りました。

「劇場版 おいしい給食 Final Battle」が上映されたサツゲキ
「劇場版 おいしい給食 Final Battle」が上映されたサツゲキ

 「劇場版 おいしい給食 Final Battle」の上映会は20日に札幌市中央区のサツゲキで開かれ、市原さんのほか、綾部真弥監督と岩淵規プロデューサーが出演しました。司会はタレントやパーソナリティーとして活躍している北川久仁子さん。約200人が参加しました。

 「おいしい給食」は1980年代の中学校を舞台に、「給食至上主義者」の男性教師と「給食マニア」の男子生徒の給食にまつわる闘いを描いた学園グルメコメディ。当初、テレビドラマとして放送され、映画「劇場版 おいしい給食 Final Battle」はその完結編と位置づけられています。その後、ドラマの「season2」、劇場版第2弾の「劇場版 おいしい給食 卒業」が製作され、2023年に放送されたドラマ「season3」は函館が舞台となっています。今年5月24日には、「season3」の完結編に当たる劇場版最新作「おいしい給食 ROAD to イカメシ」が公開されます。

舞台でマイクを手に映画について語る主演の市原さん
主演の市原さん

 続編が3シーズンも続いていることについて、市原さんは「(こんなに続くなんて)まったく考えていなかった。シーズン1の劇場版はコロナ禍で舞台挨拶ができなくなり、本当に悔しかった。その思いを込めてシーズン2をつくり、表現者としても、役者としても、エンターテイナーとしても、意地をすべて込めました」と、一作一作に全力を注いだことを明かします。

 さらに、「シーズン1でふがいない思いを抱えたから、シーズン2、シーズン3含めて、作品の存在意義が、表現者としての存在意義を見つめる大きなきっかけになりました。おいしい給食という作品を信じてください」と話しました。

 綾部監督は「ファイナルと銘打ち、当時はまったく続編のことは考えず、ドラマの集大成だと全力を捧げて、出し惜しみなくやりました。まさか次に卒業という映画なんて、まるでどこかの閉店セールみたい」とシリーズが長く続いていることに、うれしい悲鳴を上げました。シリーズ1が2020年3月に公開された直後の4月にコロナの緊急事態宣言が発令され、映画館が休館し、シリーズ1の映画も打ち切りになりました。2カ月ほどして映画館が再開され、綾部監督は映画館にこの映画を見に行ったところ、客の入りは3分の1から半分くらいだったそう。「それでも、親子連れが笑って、年配の方が泣いていて、素敵な空間だった。次の映画をつくる時には、絶対に満席にして見てもらいたいと思った」と、原動力になったことを明かしました。

舞台でマイクを手に映画について語る綾部監督
綾部監督
舞台でマイクを手に映画について語る岩淵プロデューサー
岩淵プロデューサー

 シリーズ3の舞台が函館となった理由について、岩淵プロデューサーは「脚本家のプロデューサーがリサーチをしていたら、函館では給食にいかめしが出ると。プロデューサーが朝から晩まで3食、イカでもいいくらいイカが好きだった。函館にも来たかった」と冗談交じりに明かしました。

 函館での思い出について、市原さんは「撮影前に、子どもたちに観光させてあげたいと、函館山に登りました。その時、役者ということも、撮影ということも忘れて、みんなで記念写真を撮って楽しみました。函館ってこんなにみんなを笑顔にしてくれるまちなんだと思いました」と好印象を持った様子。綾部監督は「撮影はちょうど昨年4月がメーンで、強風と黄砂がひどく、カメラもぐらぐら揺れて、みんなで必死に押さえて、渾身の力を込めて撮りました」と話しました。

サツゲキ入り口に掲げられた北海道フードフィルムフェスティバルの看板
サツゲキ入り口に掲げられた北海道フードフィルムフェスティバルの看板
北海道フードフィルムフェスティバルのちらしが貼られたサツゲキのロビー
北海道フードフィルムフェスティバルのちらしが貼られたサツゲキのロビー

 シリーズ3の劇場版の見どころについて、綾部監督は「(市原さん演じる主人公の)甘利田先生が給食を食べるシーンは変わらず見どころだが、本作では甘利田先生がイカメシにたどり着くのか、着かないのか。ここはぜひ見てほしい。ほかには、ドラマの最後に学芸会でホワイトマンという演劇をするところで終わっているが、映画では作と演出甘利田のホワイトマンが上演され、子どもたちがキラキラ輝いています。それも見てほしい」とアピール。

 市原さんは「いつも全身で食べています。(シーズン3では)キャパを超えています。記憶もなくなるくらい。給食を食べながら意識が飛んで、ホワイトアウトするくらい」と注力ぶりを語りました。さらに、「シーズン1からカットする場面が多く、(映画で)使わなくてもいいから、いろんなことに挑戦しようと。給食を食べているシーンも、いろんな食べ方をしているんですが、8割くらいカットされちゃうんです」と明かしました。

 さらに、市原さんは「コメディだから、笑わせるのではなく笑われたい。こっけいな姿を見せても、笑われても、好きなものは好きと胸を張っていいんですよと伝えたい。(甘利田先生は)子どもにも素直に負けましたと負けを認める。精一杯生きている姿を見てもらい、人生の活力の一部にしてもらえたらうれしいです」と話しました。

舞台でマイクを手に映画について語る司会の北川久仁子さん
司会の北川久仁子さん
パック入り牛乳やお菓子など参加者に配られたお土産
参加者に配られたお土産

 来場者には協賛企業から、お土産も配られました。日本ハムから函館カール・レイモンの北海道日本ハムファイターズサラミソーセージと、北菓楼から北海道開拓おかき 函館いか、ホクレンからよつ葉乳業の特選北海道牛乳です。司会の北川さんは「おいしい給食を見ると、おなかが空いてしまいます。ぜひ、お土産を持って帰って味わってください」と紹介しました。

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小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

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