北見市留辺蘂町の花公園「根々の丘」と、おんねゆ温泉農業交流センター「花えーる」の指定管理を担って2年目となる地元の民間会社「FReeee(フリー)」は、施設の魅力アップに向け、さまざまな取り組みを進めている。園内でポニーを飼って来園者とふれ合えるようにし、植物の種類を増やした。調理加工施設を活用して「一升餅」ならぬ「一升パン」作りも始めた。
北見市が2007年2月に花えーるを、翌08年4月に根々の丘を開設。広さは合わせて約4万6千平方メートルで、季節ごとの花が咲く。
昨年度から一括で指定管理者となったフリーは今年、来園者を楽しませようと、ポニー1頭を購入し、公園の一角で飼育を始めた。体高は約80センチ。「まめ吉」と名付けた。週末には来園者が餌やりを体験でき、早くも人気者になっている。体験で与える餌は現在、切ったニンジンだが、担当の山崎愛美さん(26)がニンジンやオートミールを用いて馬用クッキーを試作中だ。
花壇担当の恵美靖紀さん(43)は植物好き。園芸店勤務経験もあり、密植していた部分を整理し、育てたコキアやカスミソウを新たに植えた。現在は黄色のへメロカリスや宿根サルビアが咲き、「これからアジサイやフロックスが開花すると一層きれいになる」。
また、恵美さんが花えーる内に飾ったリースを見た来園者から「教えてほしい」との声があり、秋にもフラワーアレンジメントの講習会を開こうと、園内の花をドライフラワーにする作業に取りかかった。
さらに花えーる内の調理加工施設で今春から、1歳を迎える子どものお祝いに「一升パン」作りも始めた。地元の留辺蘂、温根湯、瑞穂地区の子どもには無料で贈り、地区外には2個3千円で販売している。
フリーの岡田祐一社長は「発信方法をさらに工夫して、魅力を広く伝えていきたい」と意気込んでいる。(五十嵐文弥)
(北海道新聞2022年7月29日掲載)
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