小樽商科大の3年生3人が11日、コーヒー販売のキッチンカー「Cafe じごく坂」を開店。コーヒーやカフェが好きで、開業を夢に持つ学生が集まって立ち上げた。3人は「離島など道内どこへでも行きたい」と意気込んでいる。
村上礼音(あやね)さん、池田莉々香さん、村瀬翔汰(しょうた)さんの3人でいずれも20歳。
池田さんはカフェでのアルバイト経験を通して、「将来は自分の店を持ちたい」と考えるようになった。村瀬さんは2年前に訪れた市内のコーヒー店「CHAFF(チャフ)」(稲穂3)でおいしさに感動し、独学で抽出や焙煎(ばいせん)を勉強。2月にスペシャルティコーヒーブランド「OraMo Coffee(オレモコーヒー)」を立ち上げ、春休みに市内で間借り営業をした。
村上さんは昨年、会社を起業しキッチンカーを運営。売り上げが伸び悩んだ時期に大学の教授に相談し、「不安を言えるような心許せる環境で勇気をもらえる」と気づいた。授業で知り合った池田さんや、同じゼミに所属する村瀬さんの思いを聞いて、キッチンカーでの開店を呼び掛けた。
キッチンカーのコンセプトは「新たな挑戦の風を吹かせる車」。「勇気を与え合う場所を作って、その人の新しい挑戦のきっかけになれば」と村上さんは力を込める。
店名は大学沿いにある急勾配の「地獄坂」が由来。豆の産地や焙煎の度合いが違うコーヒーを1杯600~千円で提供するほか、市内の菓子店のクッキーも販売する。問い合わせは同店インスタグラム(cafe_jigokuzaka)へ。 (矢野伶奈)
(北海道新聞2024年8月8日掲載)