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2022.08.10

暑い夏限定!「冷たいラーメン」を味わいたい 札幌市内で楽しめる個性的なひんやり麺5選

Tripeat編集部
Tripeat編集部

 バラエティー豊かなラーメンが楽しめる札幌。暑い夏に食べたくなる夏季限定、冷たいラーメンもこの時期登場しています。まだまだやってくる暑い日に、各店工夫を凝らした個性的なひんやり麺を味わってみませんか?

「和風生姜冷やしラーメン」 ラーメンねるら

ラーメンねるらの「和風生姜冷やしラーメン」
魚介ダシの優しさと芳醇(ほうじゅん)な醤油の風味が、火照った身体にじんわり染み渡ります

 市電が通る南1条通沿い、ザンギが名物の中国料理店「布袋」の横の中小路を入っていくと、築80年という長屋があります。そこでラーメン店を営業して16年目の「ねるら」。トンコツ、鶏ガラ、野菜から取った動物系の澄んだスープと、5種類の乾物で取った魚介系スープを合わせたWスープの、すっきりとした正油ラーメンが看板のお店です。

 こちらで開業した年の夏から提供しているのが「和風生姜冷やしラーメン」。今でこそ、冷たいスープのラーメンは珍しくなくなりましたが、同店が始めた頃は夏季限定メニューといえば、冷やし中華を出す店がほとんど。店主の秩父美和さんが「冷やし中華はあまり好みではなかった」という理由で生まれたメニューだそうです。

すだれの隙間から流れ込む自然の風が心地よいラーメンねるらの店内
すだれの隙間から流れ込む自然の風が心地よいのです

 基本構成は温かい正油ラーメンと同じとのことですが、Wスープの肉系の割合を少し多めにし、味がぼやけないよう工夫されています。そしてアクセントのすり下ろし生姜が、爽やかな風味とともに味をさらに引き締めます。そして最大のポイントは、表面に浮かぶ、スープを凍らせた〝スープ氷〟。このおかげでキンキンに冷えたスープは、食べ始めは少し濃いめなのですが、氷が溶けていくことでちょうどいい濃度に変化し、つい飲み干したくなるというわけです。ノスタルジックな風情を感じながら、暑い日にすする冷たい中華そば。日本の夏を感じる一杯としておすすめします。

住所…札幌市中央区南1条西9丁目1-3
電話…011・303・5858
座席…カウンター、テーブル、小上がり合計15席
営業時間…月水土は11:30〜22:00(L.O.21:30)、火木金は11:30〜16:30(L.O.16:00)
定休日…日曜日  
駐車場…なし
メニュー…和風生姜冷やしラーメン(820円)※6月に入り気温が上がると提供開始。9月中の涼しくなる頃まで楽しむことができます。  
※情報は取材当時のものです。ご利用の際はお店にご確認ください

「冷や汁麺、長谷川商店監修手造り味噌仕立て」 西洋料理・麺 nouille(ヌイユ)

西洋料理・麺 ヌイユの「冷や汁麺、長谷川商店監修手造り味噌仕立て」
麺の上にはアジのたたきや焼きナス、穂先メンマ、味玉、オクラや山芋などが散りばめられ、これらも味・食感全て違うのに、見事一つにまとまっています  

 市電が走る南1条通沿いに立つビルの地下で営業。こちらはラーメン専門店ではなく、フレンチのシェフが作り出す創作麺料理が堪能できる店です。オーナーシェフの松井雅良さんが、コース料理を身近に楽しんでほしいとの思いから、食事メニューに麺料理を加えたのが発端。銘柄鶏と生ハム、ハモン・セラーノで取ったダシを使った麺料理を、季節に合わせ内容を変えて、コースに組み入れています。さらにこの麺料理はお店の看板料理として、ランチタイムで提供し、ディナータイムでもアラカルト料理と共に単品で楽しむことができます。

西洋料理・麺 ヌイユのシックで落ち着いた店内
シックで落ち着いたたたずまい。女性1人客が多いのも特徴です

 松井さんの作る料理から感じさせるのは、北海道産食材それぞれのポテンシャルを存分に引き出す味付けや火入れを駆使して、口の中に広がる味わいや食感が見事に調和しているということ。素材一つ一つに施した丁寧な仕込みが個別に主張しすぎず、まとまった奥深い旨味となってじわりじわりと押し寄せてきます。

 夏に登場する冷製麺の一つ、「冷や汁麺、長谷川商店監修手造り味噌仕立て」は、まさにそんな逸品。キュッと冷たく締めた風味の良い細麺が浸るスープは、鶏と鰹ベースの味噌味。いわゆる〝冷や汁〟のイメージです。使用しているのは、野菜ソムリエが真駒内で営むこだわりの青果店「長谷川商店」が監修し、同店で毎年仕込む手造り味噌。ほんのり甘みを感じるまろやかな風味。旨味の余韻がいつまでも続きます。しっとりまとわりつくような食感の豚チャーシューも、うっとりするおいしさです。

住所…札幌市中央区南1条西9丁目15 札幌南1条ビルB1F  
電話…011・213・0115  
座席…カウンター、テーブル合計22席
営業時間…11:30〜15:00(L.O.14:30)、17:00〜22:00(L.O.21:00)
定休日…日曜日  
駐車場…なし  
メニュー…冷や汁麺、長谷川商店監修手造り味噌仕立て(980円)※5月初旬〜9月いっぱい(気温により変動有)  
※情報は取材当時のものです。ご利用の際はお店にご確認ください

「冷やしトマトヌードル」 福の樹(ふくのき)

福の樹(ふくのき)の「冷やしトマトヌードル」 
しっとりジューシーでやわらかい、自家製鶏ハムも絶品

 真っ赤なトマトは北海道では夏野菜の代表格。美肌効果や風邪の予防に役立つビタミンCや、老化を抑制するビタミンE、塩分の排出を助けるカリウム、腸内環境を整える食物繊維などをバランス良く含んでいます。特に注目されているのがリコピンやβ-カロテン。抗酸化作用が期待されるので、できればたっぷり食べたい食物なのです。しかもこのリコピンは熱に強く、煮込むなど加工するほどに吸収性が高まり、さらに旨味も出すというから加熱調理にもうってつけ。「福の樹」では、一杯にトマト3個分のリコピンが含まれる、ヘルシーで旨味たっぷりのトマトヌードルが楽しめます。

福の樹(ふくのき)の店内
女性ウケするメニューですが、健康志向の男性ビジネスマンにも人気のお店

 実はトマトが苦手だったオーナーの小原加奈さん。薬膳マイスターやハラール管理者などさまざまな知識や経験を駆使し、試行錯誤の末に自分が心からおいしいと思える逸品を完成させました。

 夏季限定で登場する「冷やしトマトヌードル」は、やわらかい自家製鶏ハムの存在感と、トマトの爽やかな旨味が印象に残る一杯。バジルやオレガノなど12種類のハーブ・スパイスを使い、フレッシュでほんのりスパイシーな味わいが楽しめます。冷製なので食べている最中はひんやりしますが、食後は身体が冷えすぎないのがうれしいところ。

 このスープを残さず食べてほしいので、ぜひ〆の「海苔ライス」もオーダーしてください。海苔の味わいで〝冷やし茶漬け〟のようにサラサラと食べられちゃいますよ。

住所…札幌市中央区南4条西10丁目1004-1 南四条ユニハウス1F
電話…011・511・3055
座席…カウンター、テーブル合計20席  
営業時間…平日11:30〜15:00(L.O.14:30)、17:00〜21:00(L.O.20:30) 土日祝は11:30〜21:30(L.O.21:00)  
定休日…月曜日
駐車場…2台  
メニュー…冷やしトマトヌードル(890円)、〆の海苔ライス(120円)※8/31まで提供  
※情報は取材当時のものです。ご利用の際はお店にご確認ください
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「赤星の冷やし中華」 らーめん サッポロ赤星(あかぼし)

 らーめん サッポロ赤星(あかぼし)の「赤星の冷やし中華」
コチュジャンなどが利いた辛味タレ付きなので、韓国風に味変させて最後までおいしくいただくことができます  

 2004年のオープン以来、看板ラーメンの塩と醤油を一貫してワンコインの500円で提供する「らーめん サッポロ赤星」。鶏白湯のベーススープに魚介ダシのあっさりながら、しっかり旨味が感じられるスープ。特に塩はアサリの旨味で磯の風味を利かせた、味わい深い一杯です。岩のりも絶妙なアクセントになっています。ツルンと喉越しのいい中細麺も同店の特徴。毎日食べても飽きのこない味と、懐に優しい値段が多くのファンを引きつける名店です。

らーめん サッポロ赤星(あかぼし)の店内
昼は行列ができる人気店。昼夜通し営業なので、午後3時ごろが比較的落ち着いています

 こちらで7月〜8月の約2カ月提供される冷たいメニューが「冷やし中華」。さすがにこちらはワンコインではありませんが、暑い日には人気の一杯となっているそうです。冷水でキュッと冷やし締めた自慢の麺の上にのるトッピング野菜は、ピクルス風に専用ダレに漬けられたもの。豚ロースのチャーシューも、同メニュー専用に低温調理で仕込まれた、しっとりとしたハムのような食感。醬油ベースにリンゴ酢を利かせたタレは、しっかりとした酸味とほのかな甘味が調和した爽やかな味わい。ひんやりさっぱりと楽しめます。

住所…札幌市中央区南3条西7丁目1 狸小路7丁目  
電話…011・272・2065  
座席…カウンター合計8席  
営業時間…11:00〜23:00(L.O.22:45)
定休日…無  
駐車場…なし
メニュー…赤星の冷やし中華(800円)※8/31まで提供  
※情報は取材当時のものです。ご利用の際はお店にご確認ください

「冷た~い鶏そばレモン」 らーめん 竹馬(ちくま)

らーめん 竹馬(ちくま)の「冷た~い鶏そばレモン」 
貴重で高価なニュージーランド産レモンがたっぷり。鶏肉と豚肉2種類のチャーシューも絶品!

 西区で指折りの人気店。具材の大きさを揃えたり、盛り付けの配置も気を使うなど、見た目にもこだわった美しいラーメンが提供されます。脱サラで同店を開業した店主の小林篤史さんは、ラーメン好きが高じて全国各地へ食べ歩きを重ねては、その味を自宅にて自分流で再現し、家族や知人に振る舞っていたという方。開業間もなくからラーメンマニアが飛びつき、瞬く間に繁盛店となりました。

らーめん 竹馬(ちくま)の店内の様子
カウンターのみの店内で、行列できることもしばしば。限定メニューや営業情報、お得な情報はSNSで随時配信

 小林さんのラーメン作りの極意は「とにかく真面目に丁寧に作ること」。そして、いい食材を使い、できるだけシンプルに「引き算」で味を作り出すのだそうです。基本は道産親鶏の丸鶏と厳選した煮干しのダシ、醤油、塩、味噌の組み合わせ。完全無化調のあっさりだけれど味わい深い、何度でも食べたくなるラーメンが楽しめます。

 たびたび登場する限定ラーメンもお楽しみ。その中で、ファンが待望する夏の限定ラーメンがこの「冷た~い鶏そばレモン」。使用しているレモンは、和歌山県の柑橘農家が国産の端境期である夏場に、ニュージーランドから仕入れて販売するこだわりの品。無農薬栽培でワックスや防腐剤不使用。包丁を入れた瞬間、プシュッと果汁が弾け飛び、甘酸っぱい香りが厨房を満たすそうです。皮ごとかじっても苦味や雑味は一切なく、皮とワタが口の中に残る違和感もなし。実全体がレモンの爽やかさに溢れていました。このレモンのスライスがたっぷり半玉分のった、鶏スープはすっきり冷んやり。小林さんから「僕は途中、箸でレモンをざくざく突いて食べるのが好き」と教わり試してみると、レモンの風味がさらに強烈に感じられました。

 それからもう1つ、ぜひラーメンどんぶりのふちに口をつけてスープをすすってみてください。小林さんが丁寧に取った鶏ダシの旨味が鼻口を駆け抜けますから。

住所…札幌市西区山の手3条4丁目2-12
電話…011・643・8778
座席…カウンター8席
営業時間…11:00~15:00(L.O.14:30)、17:00~20:30(L.O.20:00) 土日祝は11:00~17:00(L.O.16:30)
定休日…月曜日・火曜日
駐車場…5台
メニュー…冷た~い鶏そばレモン(1200円)※夏が終わるまで(9/上旬頃)、レモンの入荷・在庫により変動
※情報は取材当時のものです。ご利用の際はお店にご確認ください
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