北見市の老舗製菓業「永田製飴(あめ)」が、十勝産小豆などを使った和菓子・弁当販売の「サザエ食品」(札幌)、洋菓子製造販売のクランベリー(帯広)とそれぞれコラボレーションしたあめ2種を相次いで発売した。永田泰之社長(46)は「あめをきっかけに北見を知ってもらい、十勝の新たな定番商品にも成長してほしい」と期待を込める。
新商品は、サザエ食品とコラボした「小豆飴」(40グラム入り、270円)と、クランベリーとコラボした「クランベリーキャンディー」(60グラム入り、378円)。
「小豆飴」は4月発売で、十勝産小豆の煮汁を濃縮した粉末と、オホーツク海の塩をあめに練り込んだ。サザエ食品が、自社のあんこを作る過程で捨てていた煮汁を有効利用し、日持ちする商品が作れないかと、永田製飴に共同開発を申し出た。
小豆の甘味を引き立たせるための塩加減を何度も試行錯誤した自信作。若者受けを狙うパッケージデザインにもこだわり、企画から1年を経て完成。まちきた大通ビル・パラボ(北見)のほか、札幌や帯広、釧路、道南の道の駅や土産物店で取り扱っている。
「クランベリーキャンディー」は、乾燥させたクランベリーの実の粉末をあめに練り込んだ。スイートポテトで有名な「クランベリー」が、新たな客層を獲得しようと、社名にちなんだあめの製造を永田製飴に依頼。酸味が強く、あまり生で食べない果実を子どもでも楽しめるよう、酸味を抑え、爽やかな甘みを引き出した。
8月上旬から帯広市と十勝管内幕別町のクランベリー全5店で販売しているほか、9月下旬からまちきた大通ビル・パラボでも販売する予定。 (宮脇ふく子)
(北海道新聞2024年9月4日掲載)