北海道 食と観光のWEBメディア

Language

Language

北海道観光情報サイトトリップイート北海道

テーマから探す

キーワードから探す

2022.09.15

From北海道新聞

置戸町 昨年度ふるさと納税返礼品*山の町 ホッケ一番人気*「町のために」地元業者が加工

北海道新聞記事
北海道新聞記事
置戸町の昨年度のふるさと納税返礼品で人気1位だった「北海道産開きホッケ詰め合わせセット5枚」
町の昨年度のふるさと納税返礼品で人気1位だった「北海道産開きホッケ詰め合わせセット5枚」

 【置戸】昨年10月からふるさと納税に返礼品を導入した置戸町で、昨年度の一番人気は「北海道産開きホッケ詰め合わせセット5枚」だった。海のない町の開きホッケは、道内各地の海産物を仕入れ、オホーツクの台所を支えてきた地元の卸・小売業者が「町のために」と用意した自慢の一品だ。

 開きホッケを製造するのは町内の「置戸地区卸売市場」。山田具明社長(70)は「道外の人は返礼品に北海道の海産物を欲しがるが、置戸は山の中にある町。町で唯一海産物を扱う会社として、寄付集めに協力したかった」と、返礼品への出品を決めた思いを語る。

 帯広の市場で仕入れた利尻、礼文島近海のホッケを熟練の社員が包丁でさばき、複数の扇風機を置いた冷蔵室で「冷風干し」する。5枚セットで寄付額1万円の返礼品としたところ、昨年度は全返礼品61点の中で最も多い162件の注文があった。2位だった木工品「オケクラフト」のトレー(寄付額2万1千円)の約2倍に上り、開きホッケによる寄付額は、寄付全体の1684万9千円の約1割を占めた。

 置戸市場は1951年(昭和26年)、北見魚菜卸売市場置戸分場として設立。2003年に北見魚菜卸売市場が破綻した後、買い受け人組合などが出資し、置戸地区卸売市場として再出発した。

 同社は道内各地の海産物が集まる帯広の市場から毎朝商品を仕入れ、近隣町の小売店への卸売りはもちろん、北見市常呂町や佐呂間、網走などオホーツク海沿岸の鮮魚店や土産物店にも卸している。山田社長は「帯広までホッケやカニを買いに行く人はいないが、海沿いでは需要がある。海と山、需要と供給を結ぶのも大事な役割」と強調する。

サロマ湖近くの鮮魚店「斉藤商店」に並ぶ置戸地区卸売市場から仕入れたホッケなど
サロマ湖近くの鮮魚店「斉藤商店」には、置戸地区卸売市場から仕入れたホッケなどが並ぶ

 佐呂間町内の鮮魚店「斉藤商店」は30年来の得意先だ。置戸まで毎朝買い付けに行く店主の斉藤哲伸さん(54)は「この辺りで取れない魚が手に入り、オホーツク海が流氷で休漁になる冬場も市場のおかげで商品がそろう。なくてはならない存在」と話す。

 置戸市場は2年前から野菜や米の小売りも始め、一般町民も買えるようにした。「町内で生鮮食品を扱う小売店は2軒だけ。高齢者が多いこの町で、買い物難民を生まないようにしたい」と山田社長。山の小さな市場が担う役割は大きい。(宮脇ふく子)

(北海道新聞2022年9月9日掲載)

北海道新聞記事
北海道新聞記事

トリップイート北海道

北海道新聞社が運営する、食と観光に特化したWEBメディアです。 北海道には、四季折々の美しい自然と多彩なアクティビティー、新鮮な食材、地域自慢の料理と酒があります。そんな魅力たっぷりな北海道の楽しくて、おいしくて、なるほど!な情報を、担い手たちの情熱と共に発信します。

当サイトを英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語、タイ語に翻訳することができます(一部のリンク先ページを除く)。翻訳は機械的に行われるため正確に翻訳されない場合があります。十分ご理解のうえご利用ください。

お問合わせ

株式会社 北海道新聞社
〒060-8711 北海道札幌市中央区大通東4丁目1

食と観光

PAGETOP