
北見市の青果業「北神産業」(渡部貴徳社長)が、同社の人気商品「北見ドライオニオン」の粉末をベースに、香辛料や塩などを混ぜた調味料「まいにちたまねぎ」を発売した。用途に合わせた風味付けで、「和風」「洋風」「中華」の3種類を開発。日本一のタマネギ産地である北見地域の魅力を発信する土産や、日常の料理に活用してもらう狙いだ。
3種類とも50グラム入り680円(税抜き)。材料の6~7割をドライオニオンの粉末が占める。和風は青のり、中華は花椒、洋風はガーリックと唐辛子などを混ぜ、タマネギの香りとともに、和洋中の料理に合う配合へ工夫した。
開発した渡部果那さん(43)は「スープに一振りするだけで、通常と違う風味を楽しめる。辛さの苦手な人は使う量を控えたりと好みで楽しんでほしい」と話す。市内のまちきた大通ビル・パラボやコーチャンフォー北見店、大江本家、道の駅「おんねゆ温泉」などで4月から販売している。
タマネギやニンジンなどを扱う同社は2022年、規格外のタマネギを、揚げずに、温風を当てて乾燥させたドライオニオンを発売。袋詰めの際に砕けた粉末を活用し、調味料「玉ねぎ塩こしょう」も昨年4月に開発していた。
渡部さんはこのタマネギの粉末を元に、「玉ねぎ塩こしょう」とは別の調味料の展開も模索。これまで商品開発に協力をもらっていたオホーツク財団(北見市)やデザイナー、フードディレクターらとともに、半年以上かけて試作や試食を重ねて完成させた。渡部さんは「和風には雄武町の『流氷昆布』の粉末を使い、地元オホーツクの食材も活用できた」と手応えを語る。 (相川康暁)
(北海道新聞2025年4月16日掲載)