【白老】町虎杖浜の「花の湯温泉」で働く作間静香さん(29)が、ジェラート店「ゆジェラート」を同温泉敷地内にオープンした。こだわりはトウモロコシやトマトなど地域の農作物をふんだんに使った、他にはないオリジナルメニュー。作間さんは「ジェラートをきっかけに温泉を訪れる人が増えれば」と意気込む。
花の湯温泉は1987年に作間さんの祖父、高木正さん(83)が創業した。24時間営業が特徴の源泉かけ流し温泉で、今春に両親が経営を引き継いだ。
作間さんは5年前から温泉を手伝い、受け付けや調理を担ってきた。働く中で「食べ物をきっかけに、温泉に足を運ぶ人を増やしたい」との思いが募り、もともと好きだったジェラートの試作を開始。長年、使われていなかったパークゴルフ場の休憩所に店を構え、8月下旬にオープンした。
メニューは8種類で、地元登別産の「のぼりべつ牛乳」を使用し、あっさりとした味わいの「ミルク」を常に用意。残り7種類は、伊達産トマトを使った「みかん×トマト」や壮瞥産トウモロコシの「焼とうきび」など、旬の食材を入れ替えて提供する。「地域に密着しよう」との思いから、自ら農家を探し回り食材を仕入れている。
オープンから1カ月足らずだが、口コミや交流サイト(SNS)で広がり、ジェラート目当てで温泉を訪れる客も出てきた。作間さんの母、高橋いづみさん(54)は「開店したいという話を聞いたときはうれしかった。今後も親子で助け合いながら仲良くやっていきたい」と笑顔を見せる。今週からはリクエストの声が多かった厚真産のイチゴを使ったジェラートを販売する。作間さんは「北海道の野菜や果物を使い、ここでしか食べられない味を作りたい」と意気込む。
ジェラートはシングル390円から。営業は午前10時~午後4時半で、なくなり次第終了。不定休。(竹田菜七)
(北海道新聞2022年9月14日掲載)
地元農産物でジェラート*理学療法士から転身*濵屋さん当別に開店*ブルーベリー、トウモロコシ*「素材の味楽しんで」
〈マチのこだわり味自慢〉焼き肉レストラン天野ファミリーファーム=胆振管内白老町*新鮮白老牛 炭火で香ばしく