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2025.07.23

ナチュールワインを味わう「札幌ナチュまつり」が開かれました~ワインを楽しむ大人を見て、子どももワインに親しみを

小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

暑い夏の昼間に、ナチュールワインで乾杯!

 大人はもちろん、子どものころからナチュールワインに親しみを持ってもらおうと、札幌市内のワインバーなどが企画した「札幌ナチュまつり」が7月21日(月)、札幌市中央区の札幌三吉神社(南1条西8丁目17)の境内で開かれ、TripEat北海道編集部のスタッフと北海道産ワインを味わってきました。家族連れらが訪れ、ワインを味わう大人と周囲で遊ぶ子どもたちが一緒に夏のひとときを楽しんでいました。

開催を呼びかけた日々の大畑さん

 ナチュールルワインを提供する札幌市中央区の飲食店「日々(にちにち)」(南2条西5丁目)の大畑徳真さんが知り合いのナチュールワインを扱う飲食店経営者有志に呼びかけ、企画。昨年に続き、2回目の開催です。今年は8店が出店し、自慢のナチュールワインとフードを提供しました。海外のナチュールワインもたくさんありますが、北海道産のワインをこれだけグラスで手軽に飲むことのできるのは、貴重な機会です。

札幌三吉神社の境内で、まずはハートランドビールで乾杯!

 この日の札幌は真夏日。午前11時の開始直後に会場となる三吉神社境内に到着しましたが、すでにうだるような暑さ。ナチュールワインが目当てではありますが、地下鉄からここまでの間で、すでに暑すぎてダウン気味。水も飲んではいますが、ここは、まずはビールでしょ…と探したものの、各店ともナチュールはあれども、ビールが見当たらず。ようやく、札幌市中央区のワインバー「micoud」(南3条西3丁目)でハートランドを見つけて、乾杯です。しばし、日陰でのどをうるおします。

エチケットがちょっと破れていますが、MARUMEGANEのデラウェア
ピンク色が美しいソウマファームのブランドノワール

 ビールを飲み干し、次はナチュールに。とはいえ、泡かさっぱりした白を欲します。会場をぐるりと回り、「日々」で仁木町の「MARUMEGANE」の白デラウエア(1000円)と札幌市中央区のビストロ「Sua.」(南2条西7丁目)で余市町「ソウマファーム」の白ブランドノワール(900円)を選びます。MARUMEGANEは白ですが、オレンジ色がかっており、リンゴやモモなどのフルーティーな香り。酸味と甘みのバランスが絶妙で、乳酸菌飲料「ヤクルト」のようなまろやかさがあります。ブランドノワールは、赤ワイン用のピノ・ノワールとツヴァイゲルト、メルローを白ワインの醸し方で醸造しており、淡いきれいなピンク色。酸味はありますが、赤ワイン用ブドウのこくや深さも感じられ、ロゼながら赤を感じる味わいです。

タコス(下左)、牛串とつくね(下右)と最初のワイン

 おつまみには、Sua.のタコスと札幌市中央区大通西1丁目の「ザ ロイヤルパークキャンバス 札幌大通公園1階のレストラン「HOKKAIDO CUISENE KAMUY」のつくね串(800円)、札幌市中央区の創作料理店「ミライザカ」(南1条西8丁目)の牛串(800円)。タコスは1枚ずつ、皮をフライパンで温めてくれ、豚肉のコンフィとサルサソース、パクチーの香りのソース、生の赤タマネギのみじん切りを包んでいただきます。コンフィはほろほろと柔らかく、脂身と赤身の味わいが濃厚。サルサの部分とパクチーソースの部分で、まったく違う味が楽しめます。

 牛串は火入れがほどよく、肉は軟らか。味付けはシンプルなので、牛肉の肉々しい味を楽しめます。つくねはハーブとチーズが振りかけられ、ほどよい塩気とジューシーなつくねがぴったりです。

ランセッカ「十返りの花」(左)と長谷川ヴィンヤードの「Country Road」
KAMUYのソムリエさん(左)とシェフ

 もちろん、ワインは瞬殺。HOKKAIDO CUISINE KAMUYで、珍しいワインを見つけました。余市町の長谷川ヴィンヤードがKAMUY専用につくっているロゼ「Country Road」とランセッカの白「十返りの花」。カントリーロードは2024年産ピノ・ノワールを主体に10種類ほどのブドウを使ったフィールドブレンドで、やや酸味があり、複雑な味わい。十返の花はケルナーを主体にシャルドネを加えており、まろみのあり、柔らかで、ランセッカらしい口当たりです。

くまコーラ(左)とnakimushi

 飲み干して、ぐるりと会場を回ると、最初にビールを購入したmicoudで、大好きな「ワイン畑浦本」(岩見沢市)の白微発泡「nakimushi」(1000円)を発見。さらに、同じくワイン畑浦本の白泡「くまコーラプレミアム」(1000円)もいただきます。nakimushiはおりがなく、すっきりと透明なのに、おりのような複雑さとかすかな心地よい苦みがあります。くまコーラはかすかな酸味とこの日のような暑い日にぴったりの酸味があり、すうーっと入っていきます。

コヤチ(左)とロウブロウ旅路
auguriの小林さんご夫妻

 「暑いから、なかなか赤ワインという気分にならないね」と話しながら会場を巡っていると、「auguri」でランセッカの赤「koyachi」(1000円)を発見し、前言撤回。迷わずいただきます。余市町の「LOUBROW CRAFT」の泡「TABIJI」(1000円)も一緒に。おつまみは…と迷っていると、オーナーシェフの小林悠気さん夫妻がソーセージ盛り合わせ(1300円)をすすめてくれたので、それも!

 コヤチはピノ・ノワールとツヴァイゲルトレーベの混醸で、タンニンや酸はおだやか。赤ながら、白のフィールドブレンドのような優しさと複雑さを感じます。ロウブロウの旅路は、やや濁りがあり、後味には乳酸飲料のようなまろやかさがあります。

コヤチ(上左)とロウブロウ旅路(上右)、ソーセージ盛り合わせ

 意外にも(失礼)、ソーセージが驚きのおいしさ。沖縄の「TESIO」のソーセージ4種のうち、おまかせで3種を盛り合わせたもので、小林さんご夫妻が沖縄に行った時に気に入って、今後店でも出したいという折り紙付き。TESIOフランクはソーセージの王道、肉の赤身と脂身の味わいが絶妙で、ドイツ・フランクフルトで3年に1度開かれる食肉加工の見本市「2019国際品評会IFFA」で最高評価を獲得したそう。「大宜見シトラスソーセージ」は大宜味村産のシークワーサーを練り込んでおり、さっぱりとして柑橘が肉の味わいを引き立てます。「マリネロ」はびっくりするほどの真っ黒な見た目で、イカ墨と、アサリ、トマトを練り込んでいるそう。食べてみると、トマトのうまみがあり、後味にしっかりとした貝のだしを感じます。

まさかの遭遇、ドメーヌ・タカヒコの「Rose Comme Rouge」
食堂ブランコの店主さん

 「北海道産のワイン、ありますかー?」とアピールしながら歩いていると、札幌市中央区の「食堂ブランコ」(南3条西7丁目)の西田脩平さんが、「これ、開けようかな、と思っていたんですが」と見せてくれたのは、余市町の「ドメーヌ・タカヒコ」の「Rose Comme Rouge2023」。もちろん、いただきます!

 ツヴァイゲルトレーベを使っており、少し酸味があり、まだ若い印象。おいしい。確かにおいしいけれども、もう2~3年置いてまた、飲みたいです。

タキザワワイナリーのデラウェア
仁木町のスノーグレイス

 うーん、まだちょっと飲みたい…。ミライザカで三笠市の「タキザワワイナリー」の「デラウェア」と、3度目くらいのSua.で仁木町の「Snoglys(スノーグレイス)」をもらいます。デラウェアはオレンジで、さっぱりしており、心地よい苦みがあり、暑い日にも飲みやすい印象。スノーグレイスは仁木町の個人のヴィンヤードがNIKI Hills Wineryに委託醸造しており、生産量が非常に少ないそう。ピノ・グリとピノ・ノワールの混醸で、オレンジ色。心地よい苦みがかすかにあり、ナチュールらしい味わいです。

スーパーボールすくいに夢中の子どもたち
射的の景品のお菓子を笑顔で見せてくれました

 会場では、ワインのボトルを的にした輪投げや射的、ヨーヨーすくいなど、子どもたちが楽しめる縁日も出店。大人たちがナチュールワインを楽しむかたわらで、子どもたちが楽しそうに遊んでいます。ワインを飲んで幸せそうな大人たちの顔を見て育った子どもたちもきっと、大人になったらワインが大好きになるのでは?そんな楽しい予感を感じさせる、イベントでした。

小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

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