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2023.02.08

From北海道新聞

札幌で味わう北海道内ご当地料理

北海道新聞記事
北海道新聞記事

 道内各地には山海の食材を生かした地域色豊かな料理があり、食で地域を盛り上げる活動が繰り広げられています。人気のご当地グルメの中から、札幌で味わえる4品をクローズアップしました。(ライター・小野高秀)

カツとバターライス、デミソースが調和*エスカロップ=根室市
喫茶MP4<札幌市豊平区>

バターライスの上にカツレツが載った喫茶MP4のエスカロップ(白エスカ)
バターライスの上にカツレツが載ったエスカロップ(白エスカ)

 店の前には淡い緑色の三輪自動車「ダイハツ・ミゼット (1961年式)」。その型式を店名にしたМP4で人気なのが、根室のご当地グルメ「エスカロップ」です。「オーナーが根室 出身。釧路出身の私も根室に7、8年暮らしたことがあり、2014年の開店からエスカロップを出しているんです」と店長の平間則子さん (52)。札幌で食べられる店は少なく、ネットで探し当てた観光客がキャリーバッグを抱えてタクシーで駆け付けたこともあったそうです。

喫茶MP4の店頭に置かれお店の目印になっているたダイハツ・ミゼット
店頭に置かれたダイハツ・ミゼットが目印

 エスカロップはみじん切りしたタケノコ入りのバターライスの上に薄いカツレツとデ ミグラスソースを添え、サラダ、スープをセットにした定食です。 根室の喫茶店モンブランが発祥で、薄切り肉を意味するフランス語「エスカロープ」が語源。平間さんによると、根室では喫茶店で食事する人が多く、ほとんどの喫茶店がエスカロップをメニューに加えているそうです。

 MP4のエスカロップは、通常のバターライスの「白エスカ」とケチャップライスにした「赤エスカ」の2種類。デミグラスソースが見事にカツレツとバターライスに調和して、それぞれの味を引きたてます。

 八角柱時計やビクターのニッパー犬の置物、金銭登録機が飾られ、レトロな雰囲気の喫茶店。食後のコーヒーを味わうと、昭和の時代がよみがえり、ゆったりと時間が流れてゆくようでした。

 * * *

札幌市豊平区豊平2の1、パロスリバーサイド1階。電話011・817・1555。午前11時半~午後3時(土曜は6時まで)(ラストオーダー30分前)。日曜・祝日、第2・第4土曜、 第2・第4月曜休み。エスカロップ (白・赤) 1100円、ミートカツ(スパカツ) 1100円

外はカリッと、中はふんわり*新子焼(しんこやき)=旭川市
鳥〼(とります)<札幌市中央区>

鳥〼の店主の矢野秀明さんが示してくれた焼きたての新子焼
矢野秀明さんが示してくれた焼きたての新子焼

 1967年からのれんを守るススキノの老舗焼き鳥店、鳥〼。創業者の時代から、客に愛されてきた名物が「新子焼」です。若鶏の半身を炭火でじっくりと焼く旭川のご当地グルメで(旭川では「新子焼き」)、3代目店主の矢野秀明さん(47)は「若い鶏だから新子。お客様の6、7割に注文していただいています」と胸を張ります。

 創業者と新子焼きの関わりは不明ですが、鳥〼といえば、新子焼として知られ、8年前に店主となった矢野さんも伝統の味を引き継ぎました。

 若鶏は十勝管内中札内村の地鶏で、他の鶏よりずっと肉が柔らかいそうです。半身に3本の鉄串を刺して、そのまま豪快に炭火に載せ、ある程度焼けたら、カットして焼き直します。

 「外はカリッと、中はふんわりとジューシーなのが喜ばれています」と矢野さん。味付けが塩だけなのは、素材の良さを生かすためでしょう。ほんのりと煙の香ばしい香りがする新子焼をほお張ると、鶏のうまみが口の中で広がりました。

* * *

札幌市中央区南4西5、都志松ビル1階。電話011・251・1389。午後5~11時(ラストオーダー30分前)。日曜・祝日休み。新子焼1680円、焼き鳥は200円から

継ぎ足しでコクのあるミートソース*スパカツ=釧路市
J.cafe<札幌市東区>

熱々の鉄板皿で提供されるJ.cafeのスパカツ
熱々の鉄板皿で提供されるスパカツ

 熱々の鉄板皿にミートソースがたっぷりかかったスパゲティとトンカツを載せた「スパカツ」。釧路市の老舗レストラン泉屋が考案して広まったソウルフードを提供しているのが、コミュニティドーム「つどーむ」の近くにあるJ.cafeです。店長でシェフの赤代(しゃくしろ)領平さん(42)は釧路市出身。 釧路の泉屋系列店で働いたこともあり、本場の味を見事に 再現しています。

 J.cafeは18年ほど前に開店。6、7年前からスパカツをメニューに加えたところ、テレビ番組で取り上げられたこともあって、一番人気のメニューに。 ボリューム満点で、 テーブルに運ばれてもまだ熱い鉄板の上に流れ落ちたソースが「ジュー、ジュー」と音を立て、食欲をそそります。

J.cafeの2階にあるキッズルーム
2階にあるキッズルーム

 赤代さんが力を注いでいるのが、ミートソース作り。「作って2、3日寝かせたミートソースを継ぎ足して使うことで、コクが出るんです」。そんな味が釧路出身者に喜ばれ、リピーターになった札幌市民も多いそうです。

 店は三愛自動車工業の喫茶部門で、店舗は会社事務所に併設されています。2階にはキッズルームを備えた、広々としたラウンジがあり、子どもを連れたママ友たちの憩いの場にもなっています。

* * *

札幌市東区北42東19、三愛自動車工業内。電話011・781・6555。平日午前9時~午後5時、土曜午前9時~午後4時半(ラストオーダー30分前)。日曜・祝日休み。スパカツ960円、自家製コーヒーゼリーソフト560円

特製だれで うまみたっぷり*小樽あんかけやきそば=小樽市
大衆酒場おたる三幸道庁前店<札幌市中央区>

あんがたっぷりとかかった大衆酒場おたる三幸道庁前店の小樽あんかけ焼そば
あんがたっぷりとかかった小樽あんかけ焼そば

 新鮮な魚介類や野菜を炒めたあんが、硬めに焼いたそばを覆いつくす小樽あんかけ焼そば。 全国のご当地グルメの祭典「B-1グランプリ」で2014年、19年と入賞した小樽の名物料理を味わえるのが、大衆酒場おたる三幸道庁前店です。

 小樽の老舗ビアホール、ニュー三幸小樽本店と同様に北海道サッポロライオンが経営。小樽から取り寄せている豚や鶏、オイスターソースで作った特製のたれで、エビやイカ、アサリ、ハクサイ、キクラゲなど8種類の具材を炒めて、うまみたっぷりのあんを仕上げます。

あんかけ焼そばをアピールする大衆酒場おたる三幸道庁前店の看板を示す伊東摩美店長
あんかけ焼そばをアピールする看板を示す伊東摩美店長

 閉店したさっぽろテレビ塔店に代わる形で、20年12月にオープン。伊東摩美店長は「三幸といえば、あんかけ焼そばとして定着し、お昼のメニューでは一番人気です」と話します。 あんかけ焼そばは、立ち飲みの札幌駅前北4条店(北4西3、成友ビル地下1階)などでも提供していますが、客層に合わせて使う具材や価格は店ごとに違うそうです。

 店の壁には大きな小樽の観光ポスター。ニシン料理や小樽の田中酒造の酒も取り揃えており、伊東さんは「あんかけ焼そばをスタートに、小樽の味を楽しんでいただきたいですね」と話しています。

* * *

札幌市中央区北4西6、毎日札幌会館1階。電話011・212・1750。午前11時半~午後2時、午後5時~10時半(ラストオーダー30分前)。土、日曜・祝日休み。小樽あんかけ焼そば960円、ニシンの鎌倉焼き1280円

(北海道新聞地域情報版「さっぽろ10区」2023年1月31日掲載)

3年ぶりに開催!さっぽろ雪まつり2023大通会場一足先にお見せします〈山﨑編集長☆発〉 
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