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2023.03.03

足寄町観光を楽しむ!地元おすすめ10のポイント㊤雄大な自然の中でアウトドア、秘湯を訪ねる<北海道まち巡り>

Tripeat編集部
Tripeat編集部

 北海道・十勝の東北部に位置する足寄町。「オンネトー」や特産の「ラワンブキ」などでも知られるこのマチは豊かな自然に囲まれています。2006年1月まで日本一広い行政面積のマチとしても知られていました。その足寄町が持つ魅力、足を運びたいおすすめスポットを、足寄町地域おこし協力隊の神本英邦さんにご紹介していただきました。

<その①>百名山「雌阿寒岳」と麓にたたずむ「オンネトー」

足寄側から見た雌阿寒岳(左)と阿寒富士

 足寄町の東の端、阿寒摩周国立公園のエリアには、日本百名山の一つ「雌阿寒岳」があります。足寄側から見えるのが、「雌阿寒岳(ポンマチネシリ)」と「阿寒富士」。活火山であるこの山は、火口から常にモクモクと白い噴煙を上げています。雌阿寒岳の標高は1,499メートル。下から望むと美しい姿も頂上へ近づくにつれ荒々しい姿へと変わり、ゴーッと地鳴りのような迫力ある音を立てて、噴煙を吐き出しています。足寄からの登山コースは「雌阿寒温泉コース」と「オンネトーコース」の2つ。比較的登りやすい山として多くの登山客が訪れています。

 そしてその雌阿寒岳の麓に佇むのが、「神秘の湖=オンネトー」。季節や時間、天気でその色を変える事から「五色沼」とも呼ばれる周囲2.5キロの小さな湖です。冬の始め、全面結氷する際には世にも不思議な結氷音を森に響かせ、結氷してから雪が積もるまでのわずか1~2週間「アイスバブル」や湖に沈み眠る太古の木々の姿を見る事ができます。

雌阿寒岳の麓にあるオンネトー

 雌阿寒温泉からの森林散策路は、アカエゾマツやトドマツの原生林が広がり、およそ1時間弱のトレッキングを楽しめます。是非ここに来たらゆっくりと森を歩いたり、コーヒーでも飲みながらのチェアリングをおすすめします。オンネトー地区は標高が高く、天気が急変することがあるので、登山やトレッキングの際には十分な装備で。特に冬期間はご注意ください。

<その②>豊かな自然に抱かれキャンプやアウトドアを楽しむ

緑豊かなオンネトー国設野営場
ソロキャンパーに人気の野営場

 雌阿寒岳の麓、オンネトーのほとりに面しているキャンプ場が「オンネトー国設野営場」。トイレ・炊事場など必要最小限の設備で、ソロキャンパーやアウトドア慣れしたキャンパーから愛される静かなキャンプ場です。

 その一角に2022年にオープンしたのが、「オンネトー野営場休憩舎=UPIオンネトー」です。「あしょろ観光協会」とアウトドアギアの輸入販売会社「アンプラージュインターナショナル=UPI」がパートナーシップを結んで運営しており、周辺の観光情報に加えて、野営場受付、UPI社の取り扱うアウトドアギアの販売やレンタル、軽飲食の販売など行っています。また月1回程度でアウトドアのスペシャリストを招いたワークショップも開催。アウトドア王国・十勝の新しい基地として注目を集めています。

 更にWi-fiを利用してワーケーション施設としての利用も可能。日本とは思えない景観の中でお仕事してみてはいかがでしょうか。

▽オンネトー国設野営場
住所:足寄町茂足寄国有林内
営業期間:6月1日~10月31日
受付:午後4時~7時
定休日:期間中無休
駐車場:80台(無料、UPIオンネトーと共用)
宿泊施設:フリーテントサイト(フラットでない場所多数あり)
共用施設:炊事場・管理棟内トイレ(水洗)
電話(問い合わせ先):0156・28・3863(足寄町役場経済課商工観光振興室)
予約:団体利用のみ受付(フリーサイトのため個人や少人数グループでは予約を受け付けていません)
Wifi:休憩舎内のみフリーWifi設置(現在、携帯電話の電波はありません)

▽オンネトー野営場休憩舎(UPIオンネトー)
営業期間:6月1日~10月31日
営業時間:午前10時~午後5時
電話:0156・28・0115(UPIオンネトー)
設備など:観光案内、無料休憩所、アウトドア用品販売レンタル、軽飲食提供(オープン後順次開始)、トイレ、コインシャワー、Wifi(館内のみ)
駐車場:80台(無料、オンネトー野営場と共用)

<その③>温泉水、湧水、大迫力…表情多彩5つの滝

足寄町内には10を超える滝があると言われています。その中でも比較的行きやすい5つの滝をご紹介します。

▽オンネトー湯の滝
 まずは、マンガン酸化物生成現象が地上で見られる世界で唯一の貴重な場所。国の天然記念物にもなっている「オンネトー湯の滝」です。その名の通り、湧きだした温泉が流れ落ちる高さ30メートルの滝です。

▽白藤の滝
 続いて「白藤(しらふじ)の滝」。雌阿寒岳から流れてくる白水川にある滝で、高さ20メートルの柱状節理から垂直に落ちる様は大迫力です。

▽トブシの滝
 「トブシの滝」は国道242号、足寄から陸別へ向かう途中にあり、簡単に行ける滝です。

▽白糸の滝
 道道468号線白糸地区にあるのが「白糸(しらいと)の滝」。油断すると見逃してしまいそうな道道脇の看板を入り、車を停めて少し歩くと12メートルの美しい滝が姿を現します。ここは川ではなく、上の部分から水が湧きだして流れ落ちる珍しい滝です。

▽巨岩の滝
 最後は「巨岩(おおいわ)の滝」。足寄の西の端、芽登地区にある滝で、秘湯「芽登温泉」よりも更に奥に入ると大きな看板が出てきます。糠南川の急流が2つに分かれ落ちる大迫力の滝です。

 どの滝も山歩きをする程度の装備が必要です。特に「白藤の滝」「巨岩の滝」は急斜面を上がり下りします。ヒグマの生息地でもあるので、熊鈴やホイッスルなどのご使用を。

足寄町を訪れる10の理由㊦ 古代のロマンにふれる×「遊び」を満喫×ユニークな宿泊施設

<その④>雌阿寒岳からの源泉かけ流し 東の秘湯「山の宿 野中温泉」

110年の歴史を持つ野中温泉  
野中温泉の湯屋

 「山の宿 野中温泉」は阿寒摩周国立公園内にある秘湯で人気の温泉宿。1913年(大正2年)に開湯した110年の歴史を持つここの湯は、硫黄と微かなアブラ臭がする雌阿寒岳から湧きたてほやほや源泉かけ流しの強烈なお湯です。湯屋は、アカエゾマツやトドマツを使った湯舟だけの硬派な造り。露天風呂は先代手作りの無骨な造りで、野生のエゾシカが頭の上の雌阿寒の裾野でのんびり草を食んでいたりします。

 部屋は和室のみ。食事は素朴で滋味あふれる膳が魅力。旅館内には、ゴールデンレトリバーと数匹の猫が闊歩しており、犬好き、猫好きは温泉以外でも癒されること間違いなし。

 雌阿寒岳登山や森のトレッキング、冬のスノーシュートレッキングの後は、雌阿寒温泉で身体を癒すのが一番です。またこちらの代表はオンネトー地区を体験し、学習する「めあかん自然塾」を主宰し、「火山塾」「星空塾」

「冬山登山塾」「スノトレ塾」など年に数回のワークショップも行っています。

住所:足寄町茂足寄159
電話:0156・29・7321
予約:電話か「じゃらん」「楽天」の宿泊予約サイトから
日帰り入浴:午前10時~午後6時、露天風呂は午前11時~
日帰り入浴料金:大人500円、小人200円

<その⑤>創業119年、豪快な川音響く西の秘湯「芽登温泉」

西の秘湯「芽登温泉」
芽登温泉の内湯

 東の秘湯が「野中温泉」なら西の秘湯が「芽登温泉」。糠南川のほとりに佇む創業119年の歴史ある温泉宿です。

 源泉はおよそ60度。泉質は北海道一とも言われる良質のアルカリ泉で、もちろん源泉かけ流し。内湯は高温と低温の2種類で、露天風呂は男女それぞれと、湯あみ着を着用しての混浴風呂「巨岩の湯」があります。

 糠南川の豪快な川の流れる音をバックにゆったりとお湯に浸かってみてください。

 またここは野生動物を観察できる温泉としても有名で、エゾシカやキタキツネはもちろん運が良ければエゾモモンガやシマリス、クマゲラやエゾライチョウ、オオワシにオジロワシ、そしてなんとシマフクロウにも会えるかも。客室は和室が中心で10室。食事は北海道の海の幸や道産和牛などプラン別に用意しています。

 また2023年のゴールデンウイークには新館もオープンの予定で、ドームテントやサウナもスタート予定です。オンネトーのダイナミックな自然とはまた一味違った北海道の大自然を体感できます。

住所:足寄町芽登2979番地
電話:0156・26・2119
日帰り入浴:午前11時~午後6時(閉館)、月曜定休
日帰り入浴料金(税込):大人(中学生以上)650円、小人(3歳児から小学校6年)250円、乳児(3歳児未満)150円
「巨岩の湯」利用時間:午前11時~12時=男性専用
 午前12時~午後1時=女性専用
 午後1時~午後6時=混浴(湯浴着着用)
※露天風呂は、清掃の際に一部11:00~13:00は利用できない場合があります。

♢足寄町観光を楽しむ!㊦へ続く―。

※情報は記事公開当時のものです。

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