北海道 食と観光のWEBメディア

Language

Language

北海道観光情報サイトトリップイート北海道

テーマから探す

キーワードから探す

2023.03.07

From北海道新聞

スパイスの風味漂うスイーツ

北海道新聞記事
北海道新聞記事

 古今東西さまざまな料理に重宝されてきたスパイス。アジアや欧州では、菓子にもスパイスの豊かな風味を古くから取り入れてきました。札幌市内にも、スパイスを使った伝統菓子や、ユニークなレシピが評判の店があります。ひと味違ったスイーツを試してみませんか。 (ライター・川本康博)

クミン香るチーズケーキ
 カフェ スパイスローカル テントテン<札幌市北区>

スパイスを大胆に使った「カフェ スパイスローカル テントテン」のオリジナルレシピ「クミンバスクチーズケーキ」(左)と 「カルダレモンレアチーズケーキ」(右)
スパイスを大胆に使ったオリジナルレシピ「クミンバスクチーズケーキ」(左)と 「カルダレモンレアチーズケーキ」(右)。 いずれも500円

 JR札幌駅から徒歩6分。「カフェ スパイスローカル テントテン」(北7西8)では、カレーやギョーザのほか、スパイスが主役のユニークなチーズケーキが食べられます。

 レギュラーメニューは2種。「クミンバスクチーズケーキ」は、カレー作りに欠かせないクミンを大胆に使い、食べた途端にクミンの香りが口中に広がります。中心までじっくり焼き上げ、クリームチーズの深いコクも特徴です。

クミンの趣旨が入った瓶を手にするレシピを考案した「カフェ スパイスローカル テントテン」のオルゲイト有紀さん
レシピを考案したオルゲイト有紀さん。手にしている瓶の中身はクミンの種子

 カルダモンを生地に練り込んだ「カルダレモンレアチーズケーキ」は、清涼感のあるカルダモンの香りと、爽やかなレモンの味で、さっぱりと楽しめます。

 好き嫌いが分かれてでも、記憶に残る面白いケーキを出したい―。料理人のオルゲイト有紀さん(38) は、こんな思いを胸に、一からレシピ作りに着手。適量の倍のスパイスを使い、 風味が強すぎたら分量を減らしていき、現在の味を見つけました。

 月替わりの限定ケーキも販売。生地のレシピはそのままに、旬のフルーツや、チョコレートなどの素材を使い、スパイスの組み合わせも変えています。

 リピーターが4割と、やみつきになる人が続出。「小さなお子さんにはおすすめできないけれど、他では味わえないケーキ。ぜひ試してみて」とオルゲイトさんはPRします。

* * *

 無休。ランチ水―金曜は正午~午後3時、土日は5時まで(ラストオーダー1時間前)、ディナー午後5~8時(ラストオーダー30分前)。電話011・205・0270。

黒糖風味の伝統菓子
 スリランカカレーの店 チャンドリカ<札幌市東区>

「チャンドリカ」で提供しているスリランカの代表的な菓子「ワタラッパ」(右手前)
スリランカの代表的な菓子「ワタラッパ」(400円)。紅茶と相性が良く、合わせて楽しむ人が多い

 苗穂通沿いの「スリランカカレーの店 チャンドリカ」(本町2の4)は、スリランカ人が作る家庭の味が食べられる専門店。隠れた人気メニューが、黒糖の風味にスパイスの香りが効いた「ワタラッパ」です。

菓子や料理に使うスパイスを紹介する「チャンドリカ」の料理長の今井チャンドリカさん
菓子や料理に使うスパイスを紹介する料理長の今井チャンドリカさん

 ナツメグやカルダモンなど4種のスパイスを調合。サトウキビ原料の黒糖、ココナツ、卵に、パウダー状にしたスパイスを加えて生地を作り、40分ほど蒸して、味を凝縮させます。

 店のワタラッパは、スリランカ出身の料理長、今井チャンドリカさん(51)の「おばあちゃんの味」がべース。日本人向けに、母国よりも甘さ控えめにしています。

 「スリランカでは、毎日食べるお菓子や、正月の伝統菓子でも、たくさんのスパイスが使われていますよ」と今井さん。ワタラッパは、結婚式などで家族が振る舞う「ごちそう」の一つで、現地のレストランでも出されているそうです。

* * *

 月・火曜定休。午前11時半~午後4時(ラストオーダー30分前)。電話011・783・1001。

フランス伝統菓子「カヌレ」 札幌市内で楽しめる4店

クリームもさっぱり味に
 薄野喫茶パープルダリア<札幌市中央区>

「薄野喫茶パープルダリア」の代表作で2種のスパイス入りクリームを使った「ぶどうパフェ」
2種のスパイス入りクリームを使った「ぶどうパフェ」(1480円)。 ブドウの酸味や渋みとの相性を極めた代表作

 写真映えする料理とレトロな内装が話題の「薄野喫茶パープルダリア」(南6西4)。スパイスを使った料理がコンセプトで、スイーツにもスパイスを活用しています。

月替わりパフェのレシピをつくる「薄野喫茶パープルダリア」のキッチンスタッフの高木育実さん
月替わりパフェのレシピをつくるキッチンスタッフの高木育実さん

 名物のパフェは、4種を常時提供。店の名前にちなみ、紫色を強調した「ぶどうパフェ」では、2種のスパイス入りクリームを使っています。甘みのあるクローブは、ブドウの皮の渋みと調和します。かんきつ系の風味を持つコリアンダーで、さっぱりとした後味に調えます。

 このほか旬の果物が必ず入る月替わりのパフェも好評。担当の高木育実さん(31)は「相性のいいスパイスを調べ、考えたレシピでいざ作ってみると、理想と違うことも。何通りか試作品を作り、一番良いものを提供しています」と話します。

 パフェはすべて、十勝管内新得町の北広牧場のソフトクリームが載り、10種以上の食材がちりばめられています。見た目を楽しんだ後は、混ぜて食べるのがおすすめです。

* * *

 店休日や営業時間はインスタグラム @purple_dahlia_skで。 電話011・211・6991。

重厚感ある本場の味
 ロイズ

本場ドイツの味を目指して3種のスパイスを使用した「バウムクー ヘン[シュヴァルツ]」を手にするスタッフ
「ロイズ」の「バウムクー ヘン[シュヴァルツ]」のパッケージ
本場ドイツの味を目指して3種のスパイスを使用した「バウムクー ヘン[シュヴァルツ]」(1620円)

 北海道を代表する菓子メーカー・ロイズの「バウムクーヘン[シュヴァルツ]」は、本場の味を目指し、3種のスパイスが使われています。ドイツの焼き菓子はスパイスを使うものが多く、ロイズでは「本場の味」と「日本人の好み」の両立を目指してレシピの研究を重ねました。

 スパイスは、ナツメグ、シナモン、カルダモン。他にメープルシロップや洋酒の配合を細かく調整して、ほどよい重厚感とコクのある生地に仕上げました。外側はチョコレートで、生地とチョコ両方の風味が感じられる厚さに調整しています。

 ロイズタウン工場直売店(当別)の販売員の庄田力翔(りきと)さん(31)は「本場の味を、日本人向けに食べやすくアレンジした力作。友達やご家族で一緒に召し上がってもらえたらうれしい」と話しています。

* * *

 札幌大丸店を除く市内の直営店で販売中。インターネット通販でも買えます(ロイズで検索)。

(北海道新聞地域情報版「さっぽろ10区」2023年2月28日掲載)

優しい味にほっとする 手焼きせんべいはいかが
北海道新聞記事
北海道新聞記事

トリップイート北海道

北海道新聞社が運営する、食と観光に特化したWEBメディアです。 北海道には、四季折々の美しい自然と多彩なアクティビティー、新鮮な食材、地域自慢の料理と酒があります。そんな魅力たっぷりな北海道の楽しくて、おいしくて、なるほど!な情報を、担い手たちの情熱と共に発信します。

当サイトを英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語、タイ語に翻訳することができます(一部のリンク先ページを除く)。翻訳は機械的に行われるため正確に翻訳されない場合があります。十分ご理解のうえご利用ください。

お問合わせ

株式会社 北海道新聞社
〒060-8711 北海道札幌市中央区大通東4丁目1

食と観光

PAGETOP