【白老】町内でホステル「haku」を運営する菊地辰徳社長が、クラフトビール醸造所「ジ・オールドグレイ・ブリュワリー」を設立した。町商工会によると、町内でのクラフトビール醸造所は初めて。今夏にも醸造を開始し、秋以降の販売を予定している。
東胆振では、苫小牧市内に年内にもビール醸造所ができる予定。厚真、安平、むかわの商工会によると3町には現在、ビール醸造所はない。
菊地社長が2019年、帯広で地ビールを生産していた十河文英さんと知り合い意気投合。菊地社長の友人で不動産開発業「不二ハウス工業」(東京)の栗原雄平社長に白老での醸造への出資を呼びかけ、同社の事業として計画が進んだ。「オールドグレイ」は白老の「老」の英語「オールド」や、英国の伝説的な音楽番組にちなんだという。
昨年11月までに町内大町3の民有地に醸造棟と充塡(じゅうてん)事務所を建てた。今後は隣接する旧商店の建物を改装し、直営店とする予定だ。醸造は十河さんが指揮し、醸造後の麦芽を町内の酪農業者に卸して牛のエサにしてもらう構想もある。
経営・商品企画を担う菊地社長は「持続可能で地域に貢献できるビール造りをしたい」と語る。ビールの種類や価格は醸造開始段階で発表し、直営店や「haku」で販売する考え。
醸造所は職員数人を募集している。問い合わせは同醸造所ホームページ(www.theoldgrey.com)の専用フォームへ。(斎藤雅史)
(北海道新聞2023年5月30日掲載)
クラフトビール醸造所が開業*元市職員ら立ち上げ*札幌最大級 桑園地区に