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2023.09.11

札幌でナチュラルワインを「はしご酒」 SAPPORO CIRCLE初開催 新たな「行きつけ」発掘も

小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

ナチュラルワインを飲み歩く初開催の「SAPPORO CIRCLE」。6店巡ってスタンプを集めました

 ナチュラルワインを提供している札幌市内の飲食店を巡る「SAPPORO CIRCLE(サッポロサークル)」が9月10日に初めて開催され、「TripEat北海道」の有志で参加しました。専用のグラスを持って各店を訪れ、ワインとおつまみのセットを楽しむ「はしごワイン」を楽しみました。当日の様子をリポートします。

 ナチュラルワインの日々(にちにち)代表の大畑徳真さんが企画、札幌市内の26店が参加しました。参加者は、事前に2千円の前売り券を購入してもらった、オリジナルグラスとグラスホルダー、スタンプカードなどを持って店を回ります。各店では千円で、おすすめワイン50ミリリットルとワインに合うおつまみが提供されます。

1店目は[Sua.」でシードルとブルスケッタ

1店目の「Sua.」の入り口

 午後1時のスタートに合わせ、まず「Sua.(スーア)」(札幌市中央区南2条西7丁目)を訪れました。参加店が多い中央区南3条西3丁目の「プレイタウンふじ井ビル」辺りや、全店制覇を目指す人たちが西側の端、円山地区を先攻し混雑するのでは、と見込んで、中心部のやや西側を攻める作戦です。

「Sua.」のおすすめシードルとおつまみ

 本日の1杯目。長野県東御市の「レヴァン ヴィヴァン」のシードル「はくろ2020」です。さっぱりしていて、柔らかな炭酸が最初の1杯にぴったりです。おつまみは、ピリ辛のインゲンのピクルスとオリーブ、アンチョビをのせたバゲットに、オリーブオイルをたらりとたらしたブルスケッタ。店内はカウンター、テーブルとも満席。ワインをいただいている間、待っている人も出始めました。スタンプを押してもらい、さあ、次に向かいましょう。

「Sua.」の店主さん。ごちそうさまでした

「食堂ブランコ」で白泡と生春巻き

2店目の「食堂ブランコ」

 2店目はすぐ近くの「食堂ブランコ」(札幌市中央区南3条西7丁目)。ちょうど、前のお客さんたちが出たばかりのようで、私たちだけ。入り口すぐのカウンターでワインを注いでもらい、奥のテーブルに陣取ります。

「食堂ブランコ」で出されたワインとジャンボン・ブランの生春巻き。ワインはすでに口を付けてしまっています

 新潟市の「キヨワインズ」の「グッドラック!2022」。ナイヤガラのいい香りがします。少しおりの入った白のスパークリングです。おつまみは、豚肉をボイルした自家製のハム「ジャンボン・ブラン」の生春巻き。上にスモモがのっています。野菜がたっぷり入っていて、ボリュームがあり、手で持ってがぶりとかぶりつきます。エスニックな味付けで、ハムはしっとりしていてとてもおいしい。最初はだれもいなかったのに、気づくとカウンターで立ち飲みの人が出るほど混んできました。次の人たちに席を譲りましょう。

「食堂ブランコの」店主とスタッフさん。ごちそうさまでした

「みらいざか」で選べるわいんとおつまみ

「みらいざか」は3店目

 次も近くの「みらいざか」(札幌市中央区南1条西8丁目)。ここは、テーブル席を使わず、カウンターでの立ち飲み方式。ワインはスペインやイタリアのものを中心に6~7本あり、「好きなものを選んでください」とのこと。イタリアの赤「サン・ルッジエーロ13ラーメ」をお願いします。同行者は国産のオレンジと海外のピノ・ノワールを選んだようです。

「みらいざか」では、ワインもおつまみも選べました。左からポテトサラダ、ホタテのお造り、ローストビーフ

 おつまみも3種類の中から選ぶことができ、3人で1種類ずつを頼みました。私はポテトサラダを、同行者は「ホタテのお造り トマトジュレ」、「黒毛和牛のローストビーフ」をいただきます。ポテトサラダはマヨネーズ控えめのあっさりした味わいで、刻んだくん製のしめさばとガリが入っていて、ワインによく合います。散らされたディルがしめさばと良く合います。

「みらいざか」のスタッフさん。ごちそうさまでした

「地鶏料理やまさ和」で白泡とセロリの土佐酢漬け

「地鶏料理やまさ和」ののれん

 さてここで、西に向かうか、中心部に向かうか考えます。電車通り沿いにあり、気になっていた焼き鳥屋さんに行くことにします。「地鶏料理やまさ和」(札幌市中央区南1条西12丁目)。テーブル席が1卓だけ空いていて、私たちが入ると、満席。すぐ後に来た人たちは入ることができませんでした。ごめんなさい。

「やまさ和」のワインとセロリの土佐酢漬け

 仁木町の「ヴィニャ・デ・オロ・ボデガ」の「The day 2022」。白のスパークリングです。おつまみはセロリの土佐酢漬け。土佐酢の柔らかな酸が白ワインに合います。土佐酢のだしがセロリの中までしみこんでいて、まろやか。ふわっとかけられたかつおぶしが、さらにうまみを感じさせます。

「やまさ和」の店主山沢忍さん。ごちそうさまでした

キノコのうまみで希少ワインを 「moltal」

 「サッポロサークル」は店を回ってスタンプ集めて応募すると、抽選で食事券が当たる仕組みです。5店で1口、8店で2口、10店で3口、15店で4口の応募です。応募するには、あと1店。この時点で午後2時半すぎ。ちょっと遠くに足を伸ばしてみましょう。もよりの西11丁目駅から地下鉄に乗り、円山公園まで移動します。

「moltal」の入り口

 裏参道に面したビルの地下にある「moltal」(札幌市南1条西24丁目)にやって来ました。角の部分がワイングラスになっている「サッポロサークル」のキャラクター「ワイン鹿」がプリントされたTシャツが飾られています。

 「ワインはこの中から選んでください」と言われて見てみると、道産の希少な「ドメーヌ・タカヒコ」(余市町)があります。しかも、「ナナツモリ ピノノアール2020」です。何かの間違いだと思い、「これもいいんですか」と尋ねると、OKとのこと。先週も余市で開かれた農園開放祭「ラフェト」でたくさん飲みましたが、迷わず決定。3人全員、「ナナツモリ」をいただきます。

「moltal」のワインとおつまみ

 おつまみはセミドライにしたキノコと自家製ハムをのせたブルスケッタ。キノコはほどよく水分が抜けて味が凝縮されており、ハムの塩気もいい感じです。店主の野口琢二郎さんによると、以前はススキノで「プランク」という名前でワインバーを営んでいましたが、今年3月に円山に移転してきたそう。

「moltal」店主の野口琢二郎さん(右)とスタッフさん。ごちそうさまでした

 この時、店は私たちの貸し切り状態。「サッポロサークル」の開始時は、カウンターだけの店はすぐに満席になり、地下から1階まで階段を伝って列ができたそう。西側の店を先に回り、店がたくさんある中心部へと考えた人も多かったようです。

 これで、抽選に応募する5店はクリアしましたが、実は近くに気になるお店があるのです。もう1店、行きましょう。

最後は「みち草バザール」 スパイスでワインを

最後の6店目、「みち草バザール」の入り口

 歩いて10分ちょっと。路地の奥にひっそりとたたずむ「みち草バザール」です。以前、「道産ワインを飲める店」の特集をした時に、取材させていただいたスパイス料理のお店です。店の外にまで漂ってくるスパイスのいい香りが気になって、ぜひここのお料理とワインを合わせてみたいと思っていたのです。

「みち草バザール」のワインと鶏肉のストリングカレー

 ワインは6~7種類から選ぶことができ、長野県大町市の「フェルム36」の「Yamano-Vin-Se2021」をお願いしました。同行者は同じワイナリーの白、もう1人が頼んだワインは1杯分取れなかったので、店主の森本健太さんが「ドメーヌ・モン」(余市町)の「モンペ 2020」を開けてくれました。これも希少なワインで、得した気分です。

 おつまみは鶏肉のストリングカレー。よく煮込まれた鶏肉がほろほろと繊維状に崩れ、時々入っている軟骨もおいしい。クミンやコリアンダーの香りが優しい味のワインにぴったり。ワインとスパイスの組み合わせは一見、意外に感じますが、スパイスがワインの味や香りを消すこともなく、きちんと仲良くお互いを引き立てます。

 「みち草バザール」は「サッポロサークル」参加店の中で一番西側。ほかの店を回るにはまた中心部に戻らないとならないので、ここで終了することにしました。この時点で午後4時すぎ。3時間ほどで、6店を回りました。移動時間を含めて、30分で1店の計算です。

あっという間にワインが空になってしまったので、もう1本開けました

 ただ、「もうちょっと飲みたいね」と、3人でワインを1本取ることに。「だって、まだカレーがあるし…」と言い訳をしつつ、「ドメーヌ・モン」の「ドングリ2021」を追加で開けてしまいました。

「みち草バザール」店主の森本健太さん。ごちそうさまでした

 「行ったことがないけど、気になる」というお店を訪ねるきっかけにもなるし、混んでいなければお店の人と話すこともできます。帰りがけに、「次来た時に使ってください」と「1杯無料券」をくれ、集客のチャンスを狙うお店もありました。今回おじゃましたお店はどこも、食べ物もおいしく、雰囲気も良かったです。このイベントをきっかけに、新たな「行きつけ」を見つけた人もいるかもしれません。あとは、抽選の結果を楽しみに待ちます。

編集長のご褒美女子旅 2023 vol.1 札幌編③道産ワインをランチや「昼飲み」で
小川郁子編集長
小川郁子編集長

 苫小牧生まれ、札幌育ち。ビール、ワイン、日本酒、お酒全般、控えめにいって好きです。食べ物の好き嫌いもほとんどありませんが、ウナギやハモ、アナゴなどニョロっとしたものは苦手です。1996年に北海道新聞入社後は、道内各地や東京で1次産業や政治、行政などを担当しました。2023年5月からTripEat北海道編集長。

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